What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

風が吹くとき、あなたは何を思いますか?

2011年11月01日 19時38分37秒 | 日常
 日曜日の夕方、たまたまNHKの「MJ」という番組で、AKBの皆さんが被災地支援の為の活動をしている様子をバックに、新曲の『風は吹いている』が流れました。

★「PV 無料視聴部屋 / AKB48 『風は吹いている』」( http://musicpvmw.blog86.fc2.com/blog-entry-7030.html )

この曲、いわずもなが作詞は秋本 康さんなんですが、たぶん、相当いろいろ考えて書いたんだろうなと想像せずにはいられません。秋本さんは1956年生まれだから、このタイトルをつける時に、ぜったい『風の谷のナウシカ』も、絵本『風が吹くとき』もチェックしたと思います。

福島の原発が地震と津波で甚大な被害を受けたと知った時の恐さ。爆発があったと知った時の絶望感。その後どんどん状況が悪化していく事故処理の様子を映像で観れるようになった時、すぐに絵本『風が吹くとき』を思い出しました。

『スノーマン』で知られる、絵本作家レイモンド・ブリッグズの古い作品ですが、これを小学生だったかな?初めて読んだ時、その静かな狂気が強烈に印象に残りました。子どもだから、無常観とか理不尽とかいう言葉は知りませんでしたが、どんどん身体を蝕まれているのに、放射能だって言ってるのに、なんでこの夫婦はこんなに能天気なんだ!?と、すごく恐かった。当然の結末を二人は迎えます。その後、放射能や核戦争についての知識が増えましたが、この絵本の恐さが一番腹の底にある感じです。

『風の谷のナウシカ』は、宮崎 駿が描いた(恐らく)核戦争後に生き残った人々の物語です。アニメ版しかご覧になっていない方には、ぜひ、この原作漫画を最終巻まで読んで頂きたいです。”その後”を生きる、ごくありふれた人々の生き様が、いまとなっては私の道しるべのようです。

AKBの歌もこの二作品も、ただの創作です。ですが、あの震災を体験し「負けねぇ」と歯を食いしばっている被災地民には、心を動かす燃料のように感じられます。

放射能の風が吹きつけても、それを吹き飛ばす風もある。自然がおこす風、人間がおこす風。風が吹くとき、あなたは何を思いますか?
コメント
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