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タミフル問題から見えること~その3

2007年04月08日 18時47分47秒 | 社会全般
今日は審判の日ということで、選挙結果を気にしておられる方々が続出中かもしれませんが、そんな話とは無関係のタミフルの話題です。


前の続きと言いますか、参考になるのが、これですね。

タミフル

良くまとまっていて、判りやすい。読みやすいです。

で、この中で取り上げられていた資料がコレ。

インフルエンザによる死亡者数


結構多いですね。で、ここで問題になってくるのが、「タミフルが死亡リスクを軽減する」という効果が果たしてあるのかどうか、ということでしょうか。

販売開始が2001年(H13年)くらいということのようですので、それ以後には「タミフルが投与可能・投与されていた」と考えられますが、「使っていても」死亡数がそれほど減っているわけではなく、むしろ以前よりも多い印象です。この辺は正確な資料とか数字で調べてみなければ判らないと思いますが、「使用例」でなおかつ死亡に至ったのか、「未使用例」だったので死亡したのか、といったことを見ないと何とも言えないでしょう。死亡数に関しては、インフルエンザのウイルスの違い(感染力?強毒性?よくわからん)によるとか、選択された治療法によるとか、何らかの影響を与える要因を見て年次毎の比較をしてみた方がいいと思います。


で、タミフル投与の理由として挙げられる、「インフルエンザの死亡例があるので、タミフルを使うのは当然」のような論調があったりしますが、これはひょっとすると「タミフルを投与しても、死亡数を減少させられるとは限らない(或いは、死亡数には影響を与えない、とか)」という結果も有り得るわけで、現時点では、何とも言えないのではないでしょうか。

すなわち、「インフルエンザで死亡する人がいるから、タミフルを使うべき」という理由は、いまいち使えない可能性がありますね。タミフルを投与できなかったとしたら、もっと死亡例が多くなっていた、というようなことを示せる、とか何か根拠があった方がいいでしょう。


そういうわけで、タミフルの正当性を主張する場合、「インフルエンザによる死亡例が数百人~数千人にも及ぶから」というのをその根拠とするのは、「ちょっと待った」方がいいのではなかろうかと思ったりします。それがなくとも、使用の正当性は主張できるはずです。