いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

砂漠の夜の物語

2008年02月09日 17時58分21秒 | 俺のそれ
(架空のお話ですので、実在のものとは何ら関係ありません)


ある大国があった。「ベスプッチ国」と呼ぶことにしよう。
かつて、この国で油田を発見して巨万の富を築いた人々がいた。石油事業を支配するものたちは、ダメジャーと呼ばれていた。しかし、その事業は斜陽産業となっていった。それは、もっと安く掘れる国々がどんどん登場してきたからだ。そこでベスプッチ国のダメジャーの人々は考えた。今後世界戦略をどのように考えたらよいだろうか?

一つの答えが出された。
ベスプッチ国内での石油掘削事業は諦めて放棄することであった。その為に必要なことは、他の有力な業種に転換してくことだった。そこで、石油の流通ルートの支配力を高め、販売で儲けようと考えた。最大の産油国である「アラババ国」との親密な関係を維持し、石油生産はアラババ国、流通はベスプッチ国として役割分担し、アラババ国には他に産業らしい産業などなかったので、儲けたお金の多くをベスプッチ国に投資してもらうことだった。当時、アラババ国以外で外貨を多く持っていたのは、大陸の工業大国「カイザー」と、島国「ジパング」などだった。

この石油流通支配は、よい時期も若干はあったのだが、その後次第に頭打ちとなっていった。価格支配力が低下したからだ。ベスプッチ国は再び世界戦略の見直しを迫られることになった。原油価格が暴落した状態では、流通販売からの巨額の利益獲得を続けるのが困難だった。しかも、アラババ国以外にも生産量の多い国々は登場し、世界の供給能力は十分あったので、原油価格が上がっていくことは急には期待できなかった。アラババ国を始めとする産油国のお金は、次第にベスプッチ国に向かわなくなっていった。

ベスプッチ国は、きっとやつらのせいだ、と思った。ちっぽけな島国の、セコセコ動き回り、小賢しく金を稼ぐネズミどものことだ。あいつらが稼ぐようになってから、ベスプッチ国の全てがうまくいかなくなったんだ。ヤツラを叩いておかねばならない。何としても、やつらの持ってる金を奪い取らねばならない。大体、ベスプッチがジパングを作ってやったようなもんなのに、何故ヤツラの方が金を稼ぐんだ。許さん。

ベスプッチは怒り、ジパングはいつもズルをしてるんだ、ルールをもっと厳しくしようと言った。為替も卑怯だからといって、急速な切り上げを求めた。ジパングは急激な通貨高となって、不況になった。が、それも束の間、不死鳥のように舞い戻ってきたのだった。くそっ!
ベスプッチは何とかせねばならない、と必死で考えていた。世界の覇者は俺さまだ。負け犬のジパングになど、デカイつらをさせてたまるか。

世界の大きな出来事を観察すると、いくつか重要なことがあった。ジパングでは泡沫現象が起こった。アラババの周辺国では幾度目かの戦争が起こったが、これはベスプッチにとって、幸運となったのだった。
そういえば、昔ペルシャ界隈で戦争が起こったときにも、石油流通支配はウマミが大きかった。アラババ国にも大きな利益が舞い込んだ。そうか、これは何か使えるかもしれない…。

ジパングのやつらの自動車が悪いんだ、あとは電子・電気製品だ。これを封じれば、ヤツラの稼ぎの多くは吹き飛ぶはずだ。ベスプッチはそう考えて、貿易に関して改善をジパングに求めた。更には、壮大な計画を考え出した。

アラババ国のような石油を売る国が原油価格が上がると多額の金が入るが、それを俺たちが運用して稼げばいいんじゃないか。ジパング国の泡沫現象を見たろ?バカじゃないかと思えるが、あれが人間の本質なのだ。世界中の人々に夢を見させてやればいいのさ。もう一つ、昔からせっせと投資していた連中がアラババ国の近所にいるんだが、彼らは大金持ちだから旅行の時にも料理人まで連れて行くのだ。彼らの稼ぎは原油でアラババ国とほぼ同じなんだが、何が決定的に違うかといえば、「膨大な金が余っている」ことと、世界中に投資運用して稼いでいることだ。これだ。これが成功のカギなんだ。

世界中で最も金をたんまり持ってるのは、ジパングのやつらだ。彼らの持ってる金を呼び込むんだ。これからは、投資だ。金融の技術でトロい連中から掠め取ればいいんだ。そうか、ようし…まずは…為替だな。地獄に落としてやるぜ!

ベスプッチはジパングに為替で大きな相場を仕掛け、大損害を与えることに成功しました。これが「金融鎖国」から開国を迫る黒船となったのです。ジパングは強い外圧によって、「金融創生期」とかいう変なスローガンを掲げ、ベスプッチの要求を次々と呑んでいきました。運用資金が100で1%の手数料なら1が懐に入るが、100万運用なら1万を、100億運用なら1億ゲットできるからな。ジパングのやつらはトロいから、こっちの言いなりだ。楽ショーだぜ。

投資で稼ぐ、これが最強だ。その準備は整った。
しかしながら、これまで金を回していたアラババ国では、原油価格の停滞などや貿易不振などで経常収支が6年間でわずか2回の黒字でしかなく、ベスプッチに回すべきお金が生み出されていなかった。ジパングのやつらが金を出してこない限り、投資で稼ぐのは難しいのか…?さっさと金を出せよ、ネズミ野郎!

ベスプッチは考えました。過去に原油価格が上昇したのは、パパが頑張っていた頃だった…、そうか、戦争だ。戦争があれば、きっとアラババにも金が入ってくるようになる。戦争が必要だ。

ベスプッチは戦争を始めました。
すると予想通り原油価格は上昇を始め、アラババ国は経常収支が連続黒字へと回復しました。その黒字幅は年々拡大するに至ったのです。更に、大食漢のチャン国がどんどん経済成長をするようになって、もっと原油価格は高くなることになったのです。原油を輸入に頼っていたジパングはとても困りました。

ペルシャで勝手に石油を増産されたり売り出されたりしようものなら、迷惑を蒙るのはアラババ国だ。何としても、アラババとの約束を守ってやらねばならん。それに、6つの加盟国からなるGAG諸国に与える原油からの利益、彼らの資金提供を受けて投資で手数料を貰えるシステム、彼らの資金を増大させもっと手数料を稼げるシステム、大国ベスプッチに相応しい効率的で生産性の高い仕事だ。勝つ人間は常に勝ち、勝ち続けることが大事なのだ。富が富を生む。これが資本主義なんだ。トロい連中は搾取されるがいい。無能な連中は、必死こいて汗水垂らして穴でも掘ってりゃいいんだ。金が金を連れて来る。世界の勝者はほんの少数でいいんだ。ベスプッチとGAG諸国が勝てればそれでいいんだ。その他の貧乏人どもは、毟られてろ。ネズミ野郎もな。
正しい者が勝つのではない、勝った者が正しいんだ!


ジパング国には、どういうわけか昔からの戒めみたいなものがあって、むやみやたらと相場に手を出すな、とか、蓄えをしておけ、とか、長年の家訓だの言い伝えだのがあったそうです。その真実性がどうなのか、科学的なのか、というようなことは誰にも正確には判りませんが、人間の長年の経験則のようなものであろう、ということらしいです。そうして大過なくこれたのかもしれません。ベスプッチに金融開国を迫られ実際に開国したものの、他の国々と比較して相場にお金を持ってくる人の数は少ないみたいです。それは性格なのか国民性なのか判りませんし、昔の教訓のお陰なのか判りませんが、かつて大きな被害に遭ったせいもあるのかもしれません。今までのところ、ベスプッチの狙い通りにはいかなかったようです。しかしジパングがいつまでそれを続けられるのか判りません。



こんなところにもサブプライム問題の影響が?(ちょっと追加)

2008年02月09日 13時47分54秒 | 社会全般
ふーん、知らなかったよ。色々とあるんだね。


NIKKEI NET(日経ネット):スポーツ

日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は8日、ツアー初の海外開催として3月下旬にオーストラリアで予定していた試合を中止すると発表した。米サブプライム住宅ローン問題の影響で冠スポンサーの確保ができなくなったため、開催を断念した。

=====

スポンサーが付かないのに、試合予定を発表していたんだね。

先月の段階は、こんな感じだったみたい。


女子ゴルフ海外初開催ツアー中止も:ニュース:ゴルフ:スポーツ:スポーツ報知

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が初めて海外で主催するオーストラリアン選手権(仮称、3月28~30日・豪州レークランズGC)の開催がピンチになっていることが24日、分かった。当初メーンスポンサーになる予定だったマスターカードが、昨年12月の日程発表前に辞退。新スポンサー探しも難航している。開催中止となれば選手、関係者への影響は計り知れない。

=====


こちらは1月25日の記事となっていて、この頃にはまだ中止は決まっていなかったみたい。元々はマスターカードがメインスポンサーとなる予定だった、ということですか。けれど、「やーめた」と辞退してきて、スポンサーがいなくなってしまった、代わりもいません、と。
で、8日の中止発表となったわけだ。辞退の申し出がいつか不明なのですが、11月頃ということでしょうか?へえ~、偶然に過ぎないけど、例の守屋元次官の逮捕劇や財務省職員集団強姦事件があった頃ですか。給油法案の問題が取り上げられていた頃ですか。これも、単なる偶然ですね。

マスターカードが金を出し渋るとなれば、サブプライム関連の損失が膨大だったということなのでしょうか?あんまり関係なさそうな気もしますが、利益に直結しているのかもしれません。カード利用が減少してしまった、とか、そういうことなのかもしれませんね。それで、スポンサーをやってる場合じゃないんだ、そんな金あるわけないだろ!と切羽詰まって、「スポンサーはできんから」と降りたのだ、ということなんでしょうかね。ほほーお。


マスターカード - Wikipedia

これによれば、在日代表はダグラス・ロレンツ氏だそうです。
カード会社も中々厳しいのですね。スポンサー費用は3~4億円必要ということらしいですが、その金さえも払えないほど「マスターカード」という会社は苦しい、ということでしょうか?随分と甚大な被害を蒙ったのですね、サブプライム問題の影響を受けて。

それとも、何か他の理由でもあるのでしょうか?
誰かが何かに激怒した、とか?(笑)
まあよく判りませんな。

残念ですが、中止は仕方がないでしょうね。スポンサーも見つかってなかったのに日程を発表したのは、ちょっと問題だったのでは?
先に降りると言ってきていたのであれば、別なスポンサーが付くまでは日程に入れるというのは土台無謀なのではないかな。


◇◇◇


話は変わりますが、世の中には様々な手段で嫌がらせをしてくるタイプの人間がいます。私はそういう性質の人間が大嫌いです。特に信頼を裏切るとか、意図的に政治利用するような連中を信じることはできません。そういう種類の人間というのは、権力に靡きやすく、自分個人の利益を優先する為に何度でも裏切りを繰りかえしますからね。持ってる権限をビジネス以外にもフル活用してくるようなタイプの人間とは、一緒に商売をしたいとは思いませんね。


因みに、カードは複数使っていますが、VISAがメインです。元々利用可能な店の数が多いと思っていたので。
それと、家族や知人などにも、絶対にVISAがいいですよ、とお勧めしたいなと心に誓いました。
だって、何処かの会社のように、僅か数億円のスポンサー料さえも払えない、と聞かされたら、とても心配になりますもん(笑)。経営は大丈夫なのか?、って。そんな会社のカードなんて、安心して使えませんから。


商売での「信用を失う」のもプライスレスで良かったですね(笑)。


※※追加:11日18時

コメント欄にも書きましたが、マスターカードがスポンサーを降りる前のメインは「シティグループ」さんだったようです。zakzakの記事に出ていました。
ウチのブログでは、例の貸金業法関連とか、銀行免許関連とかの記事を書いたりCEO交代の記事を書いたりしましたので、馴染みが深いですな。

11月にコレを書いた>防衛利権にちょっと補足だけど



おのれ~

2008年02月08日 20時31分52秒 | 俺のそれ
早速試してみた。

結果>ブログがもっと楽しくなる! MyBoo/マイブー

『恐怖感がブログからにじみ出ています。』

大きなお世話だよ!(笑)
確かに滲み出てるかも。でも、判定キーワードが「餃子」って、ウチでは書いてません!

他の感情では、
「尊敬の思い」「怒ってる感」
だそうな。ま、むさいジジイっぽい記事が多いからなのかも。

「怒りのぶろぐ」を謳っているのだから、怒りとか恐怖感があってもいいんだよ!
→これが既に「怒ってる感」かも。


予想ガイだけど、経済ネタが多いんだそうだ。それは判定キーワードに問題があるな。


相性だが、finalventさんのとやってみたら、121だと。悲しい気持ちを分かち合っているんだと。事件を話題にしていて、キーワードは「総裁」。なんじゃ?(笑)


田中先生とは、127、恐怖感を分かち合い、経済を話題にし、キーワードは「デフレ」!


他の人ともやってみたけど、エラーになるのがあって、出てこないんだね。


参考までに、某噛み付き系ブログともやってみたら、…ナイショ。
キーワードは「実名」だったよ。相性悪し。



※※ちょっと追加。

あのね、この記事を投稿する前は、「恐怖感」がにじみ出ています、だったのよ。でもね、今見たら、「尊敬の思い」に変わっていた。たった一つの記事でこんなに変わるのかな?

それとも、ここのサイトを取り上げたから?
これって、ヨイショの一種みたいなもん?
なんか、お世辞を言われたみたいな気がする…。
当サイトに好意的なブログにはいい評価を下す、みたいな?

さっきの「恐怖感」がにじみ出てる方が笑えてよかったのに…残念。




マツダのハイデッキデザイン

2008年02月07日 22時00分34秒 | いいことないかな
うーん、新型はそうなの、と思ったが…

【マツダ アテンザ 新型発表】5ドアHB発のハイデッキデザイン | Response


これが主ではなくて、昔の話。
超マイナーだと思うけど、HB・ハイデッキ風デザインで大敗北を喫した歴史があったような、と。


マツダ・エチュード。
知る人ぞ知る、短命に終わった車だ。

こんな感じ。CMが見られたよ。
マツダ 無料動画共有サービス RAGUUN   ラグーン


どういうわけか、マツダはハイデッキが好きらしい(笑)。
当時のエチュードはそこそこ好きだった。1.6ℓDOHCで動力性能も特に問題なく、価格面でもお得であった。
が、ホンダプレリュードの爆発的人気の前に、敗れ去っていった。
プレリュードの妙に軽いハンドルと切れ込むような回頭性が思い出されるが(持ってたわけではありません、人さまのをちょっと運転したことがあるだけ)、それに比べるとエチュードは地味であった。堅実ではあったと思うけど。


さて、昨今の売行きは知らないが、マツダはアテンザとかアクセラとか、スポーティなタイプを出しているので、今度は勝ちにいけるのか。ハイデッキデザインの運命は…?(笑)




農業と建設土木へのお答え

2008年02月07日 20時36分21秒 | 経済関連
前の記事にコメントを頂戴したのですが、答えが長いので、記事でお答えしたいと思います。


>どこかの秘書の記載のようです。なにか、その分野で投稿されてある文章のようです。

いえ、私は秘書などではありません(笑)。私は議員秘書の言うことを参考になどしたことはありませんね。通常の政治家の多くは秘書ともども、あまり役立つアイデアなどを出したりはしないでありましょう。もしそんなに有能な人たちが揃っていたのなら、もっと違う社会になっていたのではないかと思います。

因みに、一般のgooブログはアクセス解析ができないので、どこの人が読んで下さっているとかは一切不明のままですが、中にはウチの記事に書いたようなことを真似てる人たちがいるのかもしれません。ひょっとすると、「朴李」さん(笑)は秘書レベルにいるのではないでしょうか。私自身は大抵は自分の考えが優先されているのでは、と思っておりますが、他の方のご提案でも同じようなものがあるのであれば、賛同者を増やせる可能性はあるのかな、とは思います。


何故農業と建設土木を取り上げるのかといえば、地方の問題が語られる時の大きなテーマであり、足枷になっているからです。地方の農家が苦しい、土建屋が苦しい、となれば、議員たちは票を得る為に地方に金を取っていかねばなりません。それは自民も民主も同じようなものであり、公明党も冬柴大臣を見ればお分かりのように本格派の道路族(笑)みたいです。選挙の為に、地方の構造転換は進まず、それに連なっている地方議員たちが大勢いることも災いして、余計に問題が大きくなっています。

はっきり言ってしまえば、農家と土建屋を生き長らえさせる為に、公共事業だの道路予算だの農業補助金だのという様々な予算を配分せねばならず、談合などもそれらの分配システムの一部であったろうと思うのです。これをいつまで続けるんですか、という話です。
かといって、現実に農家や建設業を営んでおられる方々に、あなた方がお荷物となっているのだから別な仕事に就いて下さい、とも言えるはずもありません。これまでやってきた仲間たちが、1人また1人と抜けたり廃業したりしていくのを座して待ちますか、ということなんですよ。

今は余る農家や土建屋は大勢いるかもしれません。その方々が引退するまでの間に、引き継げるものは引継ぎ、事業そのものの持続性を高めることは必要です。そう遠くない未来になれば、総人口そのものが減少しますので、必要な部門として存続可能であろう、ということです。農業従事者は一段と高齢化が進むでしょうから、一朝一夕には生産者を増やすことなどできないと考えています。この過渡期というような今において、地方票の動向に大きく影響するからといって、公共事業や道路などに無駄に注ぎ込むくらいなら「未来に投資すべし」ということを実行してもらう為に、地方の方向性とか産業構造を転換していきましょう、ということを提案しているのです。

このままでは土建屋さんたちだって倒産していく一方でしょう。「苦しいから何とかしてくれ」とお願いしているのは、今土建屋だから土木工事をくれ、ということですが、それを止めてもらうということです。何らの手当てもせずに放り出すことなどできませんので(地方では仕事が見つけられないでしょう)、明日から別な仕事を用意するので従事して下さい、給与は援助します、という方向に切り替える、ということなんです。この就業を断って別な給料の高い仕事に就ける人たちは、それで転業してもらって何ら問題ありません。でも、殆どの方々が土建屋を止められないというのは、そんな仕事に就けないからでしょう。だから倒産するまで耐えようとすると思うのですよ。

ですから、土建屋を止めてもいいよという方々には雇用をまず確保し、機械類の処分も手当てし、転業しやすいようにすることが道を開く第一歩になるのではないかな、ということです。業者数が減ると仕事がなくて待機していたり、失業手当で暮らしていた同業者たちには仕事の回る率が上がるでしょうから、同業者を救うことにもなるのです。強みのある企業には継続してもらい、もうダメかもしれない、このまま行けば潰れるかも、という将来に不安のある方々には別な道を用意してあげる、ということです。公共事業費とか道路財源を削る代わりに、そうした人々の支援にお金を使う方がはるかにマシです。

災害対策というのは、将来の人口構成を見据えてのことです。地方では人口減少が明確に出てくるでしょうから、計画性を持っていないと、いざ重機が必要となっても「誰も操作できません、機械もありません」では困るでしょう。その出動を確保する代わりに、機械維持に係る費用を一部負担してあげることも、地域によっては必要なのではないのかな、ということです。いくら「生産性の高い情報通信産業に従事せよ」みたいにいっても、現実に全員がその職業であると「誰も作業できない」みたいなことが起こりますから。引き受けたくない人は断ればいいだけで、ただし費用補助などの特典は得られないというだけです。


できれば、農業の方々とか建設土木業の方々とかに、「本当に、今のままでいいと思いますか」ということをお尋ねしたいです。将来の不安があるのではありませんか、ということをお尋ねしたいと思うのです。
後を継ぐものもいない、将来性も発展の見込みもない、生活が苦しい、このままでは潰れそうだ、そういったことがあるのなら、「今こそ変える時ではありませんか」と申し上げたいのです。

せんべいみたいな薄っぺらい板の上に、大勢の人たちが乗っかったままでいても、いずれ端っこの方から重みに耐え切れずに割れて落ちていくだけなんですよ。板の大きさは、小さくなることはあっても大きくなることはないでしょう。「降りる人たち」を増やすことができるなら、板は割れずに助かるんです。でも、みんなが乗っかったままで、「俺たちに板をよこせ」と言っても、それは無理なのです。みんなが乗っかっているばっかりに、余計に大きく割れて大勢が下に落ちていってしまうのです。だから、板が割れきっていない今のうちに、助けられる準備をしなくちゃいけない、と思うのですよ。


私のような、農家も土建屋さんも経験のない人間があれこれ言うのは、確かに問題はあろうかと思います。が、農家を農家のまま救おうとするとか、土建屋さんが潰れないように土建屋であり続けるのを維持する方が、多くのコストがかかってしまうのではないでしょうか、ということなのです。国の財政も厳しいらしい(笑)ですが、地方財政だって苦しいことに違いはありません。そうであるなら、時間や資金を無駄にする猶予などない、と思っています。




エコの観点から農業は…?

2008年02月07日 00時13分35秒 | 社会全般
うーん、確かに当たっている部分はあるが、誤解みたいな部分もあるかも。いや、私自身が農業のスペシャリストでも何でもないので、明確には言い切れないのですけれども。

はてなブックマーク - NHKクローズアップ現代:「国産農産物を食べる方がCO2削減につながる」……これはウソだ!

気になったのは、元記事のこの記述。
『国産農産物しか使わない北海道の外食チェーンの例を挙げて、外国の農産物を使うと輸送などに石油を使うので国産農産物を食べれば二酸化炭素の削減につながるとの報道。これはどう考えても間違っている。』

実際にどうなのか計算してもらわないと判りませんけれども、トラック輸送の距離の問題とかあるのではないかと思ったりしますが、どうなんでしょうか。「地産地消でCO2排出量が増加する」というのは必ずしも当てはまらないわけで。別に、北海道の農業が悪いわけでもありますまい。

あと、fromdusktildawnさんのコメントで
『石油漬けの農業が、地産地消とか、食糧自給率とか言っても説得力ないよね。石油の輸入ができなくなったら食料生産が止まるような農業の自給率をいくら高めても、たいして国家の安全対策にはならないんじゃ?』
これもちょっとアレだな、と思ったので、書いておきたい。


まず散人氏の方は勘違いなのか、農業についてなどよく知らないのに知ったかぶりなのか不明ではあるが、農業が割りと多い北海道に対する偏見か何かではないのかな。ま、麻薬を警察で売れ(警察が麻薬の売人になるって?)、とか仰る方ですので、ナンですが。

野菜などのハウス栽培だが、北海道はめちゃ寒いので、冬期間には殆ど栽培されないでしょう。真冬にハウスで栽培して採算が取れるわけがない(笑)。主に出回るのは内地のものだけであろうと思われます。ハウス栽培が行われるのは雪解け期くらいで、春先~5月頃くらいでしょうね。大抵は、高知、宮崎、千葉や茨城産などが主流ではないかと思われます(調べたわけではないので不正確かも)。
脳内想像ではかまくらみたいに雪の中にハウスが建っているようなイメージを抱いているかもしれませんが、そんなことはできっこないでしょう。潰れますよ。重みで(笑)。なので、冬期間にハウス栽培をやれる地域というのは、日本でもかなり限定的な地域(気温が高いとか大消費地が近いとか)ではないかと思いますが。北海道は地面ごと凍結するのが普通でしょうし(笑)。

一つ言っておきますが、ケーキにイチゴとか食べるのを止めて頂ければ。クリスマスケーキ不買運動でもやって下さい。
あと、国産のトラック輸送の野菜を食うのを止める宣言をすれば、農家はハウスにエネルギーを使うな、という主張も説得力が大変増すでしょう。路地物が出回る期間以外では、キュウリやトマトやピーマンとか食べるのを止めて下さい。漬物専門でお願い致します。外食産業のお世話になるのも止めて下さいね。輸入物が多く使われていますので。
「石油漬け農業」を批判するには、それ相応の自覚でお願いしたいな、とは思います。fromdusktildawn氏もその覚悟はおありでしょう。


因みに、輸入物を使うのは大手外食産業が多いのではないかと思いますが、輸入野菜というのは多くは「船便」なんかではやってきませんので、ヨロシクです。航空便なんですよ。イマドキ、野菜が船で来ませんわな。船で運んだら、殆どがダメになってしまいます(笑)。大手企業であれば、海外からの大量買付けみたいなことが可能なので、国産で調達するよりもコストが抑えられる、という理由で、空輸等輸送コストを払っても安定的に安く買えるということでしょう。

あと、仮に船便で来るとして、港に到着後、そこに消費地があるんでしょうか、って話だわな。これは空輸でも同じですけど。トラックの輸送コストやCO2排出はゼロにできるんですかね?まあ、「日本全国どこにでも船着場があるはずだ、船便で横付けできる」みたいな幻想でもあるのかもしれませんが。それから、トラック輸送云々を言うのであれば、ネットで買うとか宅急便を使うとか、そういうのも一切止めてくれれば削減効果はかなりあるでしょう。野菜の輸送よりも、はるかに小口の輸送が圧倒的に多いでしょうからね(笑)。昔みたいに、チッキで届いた荷物を駅に取りに行く制度に戻すべきでしょうね。自分の足で歩くとか、自転車で駅まで取りに行ってもらえると大きく削減できるでしょう。


農業を企業化すると、ハウスの性能をアップできる可能性はあるので、電力化に移行するなど熱効率を改善できる余地は大きいということになります。また、メロン1個に灯油缶一缶必要だとして、その消費量は微々たるものでしょうね。夕張メロンでどれくらい石油を消費しているのか知りませんが、全体に占める割合は微々たるものだろうと思います。通常は夏場の収穫ですので。ただ初セリにかかるようなメロンなんかだと栽培開始が早い為に、ハウス栽培で石油を使うと思いますけどね。それでも生産個数は少ないので、使用量はたかが知れているでしょう。大半は大都会なんかに住んでいて、年がら年中野菜を食べているような人々の為に、多くのエネルギーが消費されているでしょう。農業にエネルギーを使うのを止めろ、とか言う人たちが率先して外食産業の利用は一切止めて頂けることでしょうから、効果が期待できますね(笑)。
あと、牛肉ね。牛丼だの、ハンバーガーだの、焼肉だの、牛肉消費を止めてもらえれば、かなり効果があるでしょう。輸入牛は特にエネルギーが多く使われているので、食べないようにしてもらえれば有り難いです(参考:アメリカ凋落の日、この記事にはCO2が多いと書いてしまいましたが、ゲップはメタンが多いみたいです)。


石油の輸入が止まれば食糧が生産できなくなる、ということはないでしょうね。効率的ではなくなりますが、昔と同じような農業をやれば、食べていくことは可能でしょう。現在の食生活とか便利さとか、そういうのを捨てると食べることはできるでしょう。そもそも石油の輸入が止まれば、農業どころの問題ではなくて、電力供給そのものが原子力とか水力などになってしまい、消費量を賄えなくなります。一般の社会生活に甚大な影響が出るでありましょう。


環境問題を考える上で、農業だけに石油消費を止めろとか言われても、みなさんが納得するものなのでしょうか?
細かい話は別としても、国産の地物野菜を消費することは、トータルで見ればCO2削減効果はないわけではないと思いますが、いかがでしょうか。

「これはウソだ!どう考えても間違っている」とか、「説得力がない」とか言うのは自由ですので別にいいですし、農業批判をしたいとかも構いませんが、農業だけにその責任がある訳ではないこと、誤った認識に基づいた農業批判は説得力に欠けること、というのが率直な感想です。



日本復活の道を探る・5~農業と建設土木

2008年02月06日 08時23分58秒 | 経済関連
少し間が空きましたが、再開です。
餃子の事件に端を発し、「食の問題」とか低自給率がまた取り上げられてきています。確かに考えるべき問題ではありますし、地方の問題にも関連しています。これらについて、考えてみたいと思います。


①地方に必要なこと

多くの場合には、普段目にする風景とか、全国で共通とも限らないのではないかと思ったりするのですよね。植物とか農作物だって、地域ごとに違っているのはごく普通です。土地が異なれば、生育する植物にだって違いはある、ということです。なのに、どういうわけか、地方の公共事業とかになると全国同じくやれ、みたいなことが多いのではないかと感じています。必要最低限のものだけは全国一律に整備するのが望ましいと思いますが、そうでないものについては別に同一でなくても構わないと思うのですよね。それではダメなのでしょうか?

別にみんなが土建屋をやっている必要性なんてないのです。地域の特性に合った「植物」と同様に、地域ごとの特徴を活かせる社会を目指せばいいのです。


②農業の大きな問題

それは生産者の高齢化が進み、後継者たちが途絶えてしまうという危惧です。生産者人口の大幅な減少と生産技術やノウハウなどが失われると、その後に復活させるのは困難になるし、コストもかかります。それを今のうちに何とか食い止めたい、ということです。

農業を変えたい!~企業化戦略を考える

この記事中にも書きましたが、6割が65歳以上ですので、この世代が続々と引退していくことになれば、生産人口の減少は避けられないでしょう。


③建設土木業界に変革を求める

これまでは公共事業を頼みの綱として大半の業者たちがやってきたことでしょう。建設業界の中小企業の倒産は依然として続いています。公共事業の削減は、まさしく「真綿で首を絞める」という兵糧攻めみたいなものですからね。今後も倒れていく業者は大勢いることでしょう。

日本はこれまでに様々な土木工事を大規模にやってきたのですよ。鉄道、道路、空港、港湾、ハコモノ等々、流し込んできたコンクリートやアスファルトに、大量の金を注ぎ込んできたのですよ。それをいつまでやるつもりですか、という話なのです。もう無駄に流し込むのは止めにしましょうよ、と言っているのです。

かと言って、これまで公共事業頼みでやってきた業者に、明日から廃業せよ、ということを強いるのも、今よりも地方を死に追いやるようなものでもあり、それ故地方からは「予算をくれ、くれタコら」「道路を持ってきてくれ、くれタコら」ということになっているのだと思います。それに応えねばならない議員たちも存在しているわけで、双方伴に苦しむ立場となっているのです。多くの国民側からしてみると、「道路に金を使うなら減税しろ」とか「無駄に地方に使うな」とか、厳しい意見もあったりします。みんながジレンマに陥り、不幸な状況を作り出していると思います。

そこで、大規模な方向転換を必要とするのですよ。減っていく予算を取り合い、俺たちが死んでもいいって言うのか、とか、殴り合いを続けても解決できないでしょう。そこで、多くの国民が反対している「建設土木」じゃない所に移動して頂ければ、予算も取れるようなると思います。


④建設軍団を再編せよ

大雑把に書いてみます。
建設土木は国内から消えてなくなるわけではありません。国内需要は残るし、機能的に残しておかねばならない意味もあるからです。
基本的な機能を挙げると、
・建設土木工事
・災害復旧対策用
・補修などメインテナンス
のようなものがあります。これがカバーされる程度には必要とされる、ということです。特に、災害時の復旧作業などでは、大型の建設機械などの大量投入とオペレータなどが必要となりますので、ただ単に減らせばよい、ということを言っているのはありません。また、これまで建設されてきた橋やトンネルや道路などは点検補修が必要となりますから、それは必要なことをきちんとやっていくべきだと思います。

将来的には労働人口が減少していくので、これまでの「1人1役」ではなくて、何役かを求められるようになるでしょう。そこで、建設土木と農業との連携ということを考えていってはどうか、と思います。高齢化する農業従事者を補う意味で、これまで建設土木部門だけでやってきた人員が農作業をする、ということです。農業を企業化することにも繋がるかもしれません。よく吹き飛ばされるビニールハウスではなく、ある程度強度と耐久性のある、温室のような大規模建造物で生産するということも可能になるかもしれません。

また軍隊の例で申し訳ないのですが、ある程度弾力的に編成を変えたり、組み合わせたりできる方が色々な局面に有利になると思え、建設土木+農業の軍団再編を行って、人員の移動を行いやすくした方が効率がアップするのではないかと思っています。建設業界の企業が中心となって、こうした方向に動いていってもらえるといいのですが。

編成は、大きく海外部門と国内部門に分かれます。それぞれについて次項で書いてみます。


⑤海外部門

昔の建築土木技師集団とかに似ているかもしれません。大きな城や教会とか、開墾とか、そういう地域に行っては仕事を請け負ってやるということになります。主に途上国向けであり、社会インフラの未整備な地域に行って指導しながら、現地での建設土木工事を推進するのです。これには比較的長期の海外派遣が必要になるので、商社マンの海外赴任とかに近くするか、半年程度で交代制とか、何か方法を考えてもらうといいでしょう。日本国内でばかり土木工事をやるのではなくて、必要な地域に行ってそこでやる、ということになります。

従来の中小業者が農業などに転換して頂きますので、災害出動や国内工事に必要な部分を除いた余りのダンプや建設機械などの中古品を買い上げ、修理などを施した後に海外に直接持っていきます。この現地でのオペレータと指導係が必要、ということなんですよね。通常日本の機械は人気があると思われ、たとえばパキスタンであろうがバングラディッシュであろうがいいんですが、無償提供してあげるのです。この予算は外務省からぶん取ればよろしいでしょう。機械を提供する代わりに、海外政府と共同の建設事業をやっていくということになるでしょう。道路工事と橋梁工事、河川やダム工事では得意分野が異なると思いますので、主導するのは得意な大手企業が中心となってJVを編成するなりして、「~工事大隊」とか「~工事旅団」みたいに外国に移動して工事に従事する、ということになります。できるだけ大きなプロジェクトを獲得してきて利益を生み出せるように、頑張ってもらえれば。日本の建設機械のいい宣伝にもなります。何故か年配の人たちには「ユンボ」と呼ばれるショベルなどがありますが、これも商品名の名残でしょう。かつて仏製?が普及して「ジャンボ」の音(オン)からユンボではないかと思われますが、定かではありません。
ま、持って行くのは中古品ですから、それは現地の人たちにあげるものですので、現地の人たちが使えるようになればそれでいいのです。遠い将来時点で、日本製の新品を買ってくれるようになるでしょう。

中小業者にとっては、過去の投資(ダンプや機械関係等)があるので中々業態転換が難しかったろうと思いますが、転換してもいいという業者には買い上げ制度があれば、「再チャレンジ」も行いやすくなるであろうと思います。その分はお金が戻ってくるわけですので。
日本も昔はイギリス製とかドイツ製とかフランス製のものをたくさん購入していたので、発展していくと日本製品を買ってくれるようになるだろう、という種をまくということです。


⑥国内部門

中小業者のある程度の割合の方々には農業部門に転換して頂きますが、これには指導するおじいさんたちが必要で、農地を大規模化できるなら買い上げて一気に企業化してもらいます。建設土木だった人たちは直ぐには農業で食べていけるようにならないかもしれないので、部分的に賃金補助を行うと企業のリスクは軽減されると思います。その予算は、公共事業で削る工事費用の部分を当てていけばいいと思います。予算を削るかわりに、人員移動の費用の足しにする、ということです。

で、役割としては、主に、
・農業
・建設土木工事
・除雪など
です。
農業については、年中従事する必要があるものと、そうでないものがあるので、人員の移動を必要なところに行うということになります。公共事業なんかも、県内規制みたいなものは不要であり、域外からの事業者が各地を移動するものであってもよいと思います。
農閑期があることもあるし、豪雪地帯では工事も殆どなくなる時期があるので、これまでは何もしていなかったとか失業保険で食べていたとかあるかもしれませんが、今後は必要とされる地域に移動するか或いは必要な業務(たとえば除雪業務など)に移動するといった、「一人で何足ものわらじ」体制とする必要がある、ということです。

重要な役割としては災害復旧作業があり、これはいつ必要になるのか判らないのと、急には手当てできないということがあるので、災害発生時の基本的な計画をしておく必要があります。たとえば「半径○○km以内」という広域内で、ショベルカー何台、ブルドーザーは何台、クレーンは何台あるか、みたいな最低限稼動可能な数を考えておくべきでしょう。あまりに遠隔地であると、災害発生から移動の時間が掛かりすぎ、人命救助などに支障を来たすおそれもあるので、自衛隊の工兵?部隊とともに、全国に分散していることが必要であろうと思うからです。災害時の出動を優先する順位などを決めておき、その作業機械(ショベルやブルドーザー等)整備については、購入時一部補助とか毎年少額補助とか減価償却分を税優遇とか、何か考えて頂いてもいいと思います。地震、台風、水害等、これまでに災害は数多く発生してきたので、まるっきり作業できる人たちがいなくなると大変困りますからね。


⑦行政の役割

建設土木部門については、これまで議員や役人たちの権限が大きかったのだろうと思いますけれども、今後はそういう体制を止めていただきます。行政の主たる役割としては、点検、管理等の業務に重点を移してもらいます。河川や橋やトンネルや幹線道路など、メインテナンスは今後も必要なので、そうした点検・補修・整備などについて計画的に行っていけるように管理をやってもらう、ということです。新たな大規模建設事業などの主導というのは、必ずしも役人の役割ではありません。


⑧農業で食べていけるのか?

これも将来的にどうなるのかは判りません。が、見通しが必ずしも暗いわけでもないと思っています。
○まず、これまでの建設土木専業であったのを、兼業というか複合型の企業へと変えていく、ということになるので、収入源は複数にできます。
○過渡期ということで、公共事業費削減の大部分をこれら移動人員の賃金に回すことはできるので、仮に8千億円の公共事業費削減が行われても、その分を移動した人の賃金に回す方が「無駄な材料費」とかがない分だけ多くの人たちに給与を払えるかもしれません。1人200万円補助としても、80万人分賄えます。仕事に従事する人を増やせるので、建設関係の失業保険は払わずに済む効果も期待できます。
○農業従事者の高齢化は現状では止めようがないので、生産主力を65歳以下の年代の人たちに移せる効果は大きいと思います。ベテランの農家の爺さんたちが、教えられる元気があるうちにやってもらった方がいいと思います。能力の高い爺さんほど、そのノウハウを伝授してもらい大規模にやった方がメリットは大きいです。爺さんには生産してもらわずとも(やってもらってもいいですが)、指導・インストラクターとしての給与を払ってあげればいいのです。
○食糧価格が上昇傾向にあること、中国など消費増大国がでてきていること、その中国でも人件費高騰傾向で日本への輸出競争力がいつまで維持可能か不明なこと、食の安全に対する厳しい要求があること、などが背景にあるので、追い風となるかもしれません。

必要なことは、組織化された弾力性のある、強力な軍団を作ることです(笑)。
これまで弱小個人の農家とか、零細・小規模土建屋とか、みんなバラバラに分散して苦しい状況になってきていたのを、繋ぎ合わせて組織化していくことだということです。しかも、コンクリートやアスファルトに流し込んだ金を、今度は農業をやる「人」に流すということです。高齢化した廃業危機にある農家は土地を流動的にしてもらって、企業が買取り大規模化した方がいいでしょう。放棄された耕作地のうち、有効な部分は流入してくる人員の新たな耕作地として利用できるかもしれませんし。


企業化して資本が充実しているのであれば、ハウスの設備なんかもソーラー発電とかに変えたりできるかもしれませんし、強化樹脂のような板で丈夫にでき光もよく通るようにできるかもしれません。風で飛ばされて大被害とかにはならずに済むようになるかもしれませんよ、ということです。ですが、近代的な装備をいくら充実させても、農家の爺さんの知恵やノウハウを学ばねば、多分勝てる企業にはなれないであろうな、と思うのですよ。そこが肝心なところなのです。そういう爺さんたちも、いつまでも元気ではありませんから。伝承してもらえるうちに、若返りを図ることが必要なのです。


⑨農地改革と意識改革

大規模な転換となるので、やってみないとうまくいくかどうかは判らない。でも、公共事業は減るし、土建屋は潰れていくし、農家の高齢化は進むし、このままでは先は暗いだけだ。なので、現代版の農地改革が必要だ。「土」にまつわる仕事の農家と土木が協力していくということだ。

行政側は、変な農地規制とか、公共事業の参入規制とか、そういうのを取り払うことが必要だろう。農業補助金とか、公共事業費とか、これまでの予算の中の関連部分を全部集約して、そこから分配しなおせばいい。これを実行するには、まず参加者たちの意識改革が必要だろう。政治も行政も地方自治もみんな協力していかない限り、実行できない。

将来的には自然に農業人口は減っていくし、全体の人口も減るから土木部門にそれほど多くの人員を割り当てることなどできなくなっていくだろう。もっと違う仕事に就く人たちが大勢出るであろう。そうなるまでの間に、持続性のある「組織化、企業化」ということをやっていくべきだ。農業を捨てたい地域の人たちは、もっと別な産業を育てればいい。


世界経済の不振が明らかとなっていけば、日本の役割は大きくなるであろう。消費の牽引役になれるように、日本がもう少し変わって行かねばならない。それが世界経済を救うことにもなる。仕事を生み出していくこと、富の少ないところに富を生み出すこと、そういう種蒔きを日本が率先してやっていくことが最も重要なのだ。




こうして天才は誕生する

2008年02月05日 12時06分21秒 | いいことないかな
素晴らしい!
の一語に尽きる。

「真のゆとり教育」が生んだ18歳天才プログラマービジネス-最新ニュースIT-PLUS


1人の天才が誕生すれば、きっと何かが変わるであろう。
変えて欲しいと思う。

立派な若者は沢山いるよ、やっぱり。
あれかも、余計な邪魔をしないことも重要なのかもしれないな。



もうデフレは勘弁ね(怒)

2008年02月05日 00時47分04秒 | 経済関連
どうして日本の政策担当者たちは、もっと真剣にやってくれないのかな?

インフレになるとデフレになるの怪 WIRED VISION

この論争も前世紀からのものであり、継続中(笑)だとすれば日本が何故ダメになっていくかがよく判る。論争はもういいから、本気で終わりにしてくれると有り難い。

というか、いい加減に終わらせろ、とは思う。デフレ退治をできる人が日銀総裁とか、委員とか、財政担当者とかになってくれるようにできないものなのかな?何故そういう方向に話が進まないのか不思議だ(笑)。日銀一派とか、デフレ応援団みたいにな経済音痴の記者や論説委員とか、そういう連中が蔓延ってきたので、ダメだったんだろうなとは思う。


デフレはやめてくれ。もう勘弁してくれ。


ところで、記事にも触れられてた定義だけれど、デフレは2年以上持続する物価下落、というような話は、知ってたもんね。前に書いたし。イェ~イ!

コレだよ>デフレ期待は何故形成されたのか


日銀の政策委員たちって、本気でボケてんのかな?
日本を不幸にして、そんなに何が楽しいの?
人々を不幸にして、何が嬉しいの?
本気の本気でわかんない。
いま風な見出しでいえば、「まぢわかんない」。
多くの人々を谷底に突き落とすのが喜びなんですと。
わざと溺れさせるのが生き甲斐なんですと、日銀は。
「教えて日銀」だとか、「にちぎんきっず」だとか、
全員よく読んだ方がいいんじゃないか?

わけのわからん思想にかぶれてないで、わかる人の忠告を聞けばいいのに。
何で学者とかが言ってるのに、やろうとしないのか本当に謎。




薬害利権はこうして拡大する

2008年02月04日 18時01分44秒 | 社会全般
こうなることは判っていても、政治的パフォーマンスが重要なのだそうだから。

一律救済を叫んでいた方々もご満足でしょう。

薬害肝炎 C型患者32人が新たに5地裁に一斉提訴(毎日新聞) - Yahooニュース

(以下に一部引用)

東京都在住の中島小波(さなみ)さん(76)は実名を公表して、東京地裁に提訴した。65年に長男を出産した際に、子宮破裂による出血でフィブリノゲンを投与され感染。昨年11月に病院に問い合わせ、カルテが保存されていたことが判明した。投与時期が古くカルテがないとあきらめている人たちの役に立てればと提訴を決意したという。

 提訴後に会見した中島さんは「救済法成立は良かったが、国の対応は遅かった。投与の証明資料を探している人のため、病院側も誠意をもって対応してほしい」と訴えた。

=====


投与して感染したのは国の責任なんだから、金を払え、と。
65年に投与していて、その頃に防げたんですか。あーそうですか。

C型肝炎なんて、その存在すら明らかでもなかったのに、防げる、と。
で、肝炎になったのがフィブリノゲンかどうかも不明なのに、金を払え、と。


戦前生まれで多くの同朋が落命してきたなか、ご存命で何よりでございました。肝炎に感染して既に40年余り、同世代の平均寿命と比較してどうなのか判りかねますが、今後ご長命をご祈念申し上げます。

65年時点で防げたのであれば、それは稀有の才能を持つ医師のみでございましょう。他の要因では感染していないことが立証できるとも到底思えませんが、国の方針でございますので、賠償してもらうと宜しいでしょう。

国が悪かったのですから。製薬会社が悪かったんですから。



成長率の押し下げ要因は何だったか

2008年02月04日 14時32分43秒 | 経済関連
日本の「経済なんとか」みたいに肩書きを持つ連中というのは、算数ができないのかね?
大抵はロクなことを言わないような気がするんですが、どうなんでしょうか?特に、知ったかぶり野郎が跋扈するのも、日本経済をダメにしているような気がしますね。いや、経済がからっきしダメなド素人のわたくしが申し上げるのもなんなんですけど。

負けず嫌いでもいいですし、自説の正しさを主張したい気持ちはよく判るのですけれど、ごく普通に考えてみることができない人たちが結構いそうです。



話は大きく変わりますが、日本経済減速の最大の責任は日銀にありましょう。続いて、与党の安倍政権から福田政権に交代があったことが、下期の失速に拍車をかけた形となったのではないかと思います。

何度も日銀には忠告したのにも関わらず、省みようとしなかった。07年1~2月くらいで用心しておけば、夏以降のダウンは軽減されていたかもしれませんがね。

日銀に利上げの根拠を問う

日銀に利上げの根拠を問う~その2

個人消費のこと

06年の実質賃金

日銀は本当の愚か者


こんだけ注意するように再三再四言ってんのに、全く無能なのが、日銀。これだから、福井総裁は落第か?とまで書かれるんだよ。素人でも判りそうなことを、何故考えることができんの?あんなに高学歴高収入の委員とか揃っていて、どうしてこれほどまで無能でいられるの?何の為に存在しているんですか、あなた方は。おまけに、個人の利殖はしっかりやって総裁の歴史に汚名を残したようなヤツが、「任期をまっとうさせろ」と強情に言い張るんだから、どうかしているぜ、この国は。

◇◇◇

いつものボツネタさん経由で知ったのが、こちら。

2008-02-03 - ボ

全く、呆れますな。
『日本経済をダメにしたのは,今回の貸金業法と建築基準法の「改悪」by木村剛氏@本日のサンプロにて』
番組を見てないので、あれですけど、タイトルに凝縮されてますな、算数の話が。

日本経済をダメにしたのは、主に日銀であって、貸金業法改正は大したことないわな。こういう適当なことを大袈裟に言うので、一般大衆に誤った認識が広められてしまうのですね。木村氏や竹中氏は、貸金業法改正の影響が「どのくらいの下押し要因だったか」というのを明らかにしてもらいたいもんですな。学者だか評論家気取りはいいですが、算数くらいの計算はやってみて欲しいもんだ。


上の参考記事の中に取り上げたけれども、7月時点の住宅着工件数が大幅に落ちている(当時は法改正を知らず、ローン金利上昇の影響かと思ったのですけど)のを指摘したのですが、07年度の下押し要因としては住宅建設の大幅な落ち込みが大きな影響力を持っていたものと思っています。
更には、円高によって(これも1月時点で書いた話だ)下押しとなるのは当然考えられた。原油価格上昇も下押し要因となる。
これら要因と比較して、「貸金業法改正の影響」というのがどれくらいか、って話だわな。

貸金の貸出残高が仮に1兆円減少しても、それが消費を全額抑制することにはならない。とりあえず、1兆円分消費抑制に働いたとして、下押しとなるのは0.2ポイント程度なのではないか?そんなの住宅着工件数減少なんかに比べれば、全然影響なんて小さいのではないのか?
ドル円は120円近辺から106円程度まで円高が進んだが、10%以上の増価であれば、0.4ポイント超程度の下押し要因となっていたかもしれないのではありませんかね?(例のESRI のペーパーは10%減価での影響を見てるので符合を逆にすればいいかどうかは不明ですけど)
原油価格上昇は20%で1.5ポイントくらいの下押し要因なので、貸金の金利が下がった「悪影響」と同程度か超えてるかもしれんぞ?それは考えないとでも言うのか?


私のようなド素人の個人的推測ですから、あてにはなりませんが、「為替変動+原油価格上昇」の下押し要因の方が、「貸金業法改正」なんかに比べれば全然大きいと思いますけど。まあ、経済学教授とか経済評論家なんかの言う方が正しいと世の中の大勢の人は思っているでしょうから、それはそれでいいですけどね。
それと、定率減税廃止ね、これの影響は大きかったと思いますけど。ひょっとして住民税の変更なんかも、心理的な影響を与えた可能性はあるかもしれませんが。


貸金業法改正がどのくらい下押し要因となっていたのか、とくと調べて下さいよ>内閣府どの




コヨーテは嫌いだ

2008年02月03日 23時11分24秒 | 経済関連
株を買うのが外人だとこうなる、って見本だろうな。必死こいて金をかき集めます、だから売らねばなりません、ってか(爆)。本当にそれだけが理由なんですかね?全世界で最大の貸出額を誇る、世界の警察官がいるからでしょうか?
警官といっても、薄汚い稼ぎに精を出す汚職警官は、国によっては大勢いるらしく、そういう映画も多数作られてきたので、まあ珍しい気質でも何でもないでしょうがね(笑)。驚くには値しないよ。

1月の株価、軒並み下落…中国・インドは不振、日米健闘 経済ニュース マネー・経済 YOMIURI ONLINE(読売新聞)

これによると、1月は新興国の下落率が大きかった、と言いたいようだが、市場規模が小さく前年の上昇率が大きければ、調整局面を迎えることもあるわな。何?中国の下落率が20%だったから、どうだと?S&Pってのは、どこのお国の方ですかい?(笑)

子ども騙しみたいな記事を載せるのも一体何なんだ?
日本の株価は07年1月4日の始値は17322円、12月28日の終値は15307円。2015円の下落、下落率は約11.6%だった。08年1月始値は15155円、1月31日終値は13592円、1563円の下落であった。下落幅は07年よりも縮小しているが、それは12ヶ月と1ヶ月の違いはあるだろう。更に、07年1月の始値17322円からの下落は3730円であることに違いはない。約21.5%の下落ということ。こんなの数字を見れば一目瞭然でしょうが。バカにするんじゃないよ。データの見せ方なんて、何とでもできるんだって話。情報操作の一環だわな。
ま、売りたければ売るのがマーケットの基本的ルールなので、別にそれもいいでしょう。あくまで自由な取引ですから。

因みに、ダウ平均は、07年1月の始値12459ドル、12月終値が13264ドル、08年1月終値12650ドルだった。つまり、ダウは07年1月から比べてみても上がっているし、12月終値から1月終値では614ドル下落、下落率ではたったの4.6%に過ぎない。この結果は何故生じたかといえば、コヨーテ軍団の株式への資金投入先のうち、「売りまくってやれ」と思うかどうかでしかなく、それはコヨーテどもの胸一つということだ。それがヤツラの戦略ということ。本当にサブプライム問題が深刻ならば、震源地である米国が最も下落するのは当然であり、そうではないということが明らかだろう。
S&Pの発表というのがどういったものか数字は見てないのだけれども、都合の良い計算結果を出すことはいくらでも可能であり、「日本売り」というのはサブプライム問題云々というのとは直接的には関係がなく、その理由を「日本市場」で持ち出すのは、全くの論外だということ。単に、頻繁に取引している連中が外人だ、というだけであって、その悪影響を最も受けた結果である、ということ。

仮に07年初めが100だったとすると、中国は07年末には約167、今年に入って2割下落だとしても133.6だから、十分儲かってるんじゃね?インドも同様。100から180に上昇した後、16%下落として151.2だからね。1.5倍になってるから、十分じゃないの。どこかのお国の方々が一生懸命資金投入をしているのだから、そりゃ上がるわな。上がるので他からの資金の流入させられる、という「上がるから買う、買うから上がる」の法則だわな(笑)。成長率も著しいから、当然上がる背景があるわけだしな。いいんじゃないの、上がって。


日本市場でもよくあるじゃないですか、発行株数が少なくて時価総額のあんまり大きくない企業の場合って、株価がバカみたいに何倍かにもなる、っていうのが。で、その後成長が思ったほどでもなくて暴落する、みたいな株が。ああいうのと似てるんですよ。で、それも高値で掴んだ人がやられる、って寸法ですから。上がっていくのを見ると、買いたくなる人たちがどんどん現れてくるので、上げを演出できれば、それで十分儲かるんだわ。でしょ?

だから上がって当然なんですよ。某国に流れた資金の数十%が中国株やインド株などの世界中の株式に投入されるわけだから。投信なんかのどんどん上がっていくグラフの入った「カタログ」を作るに十分な資金投入をすれば、自作自演さえ可能。市場規模が30兆円とか50兆円とかであれば、そこに1割の買い資金が外から入ってみてごらんなさいな。そりゃ、上がって当然だわ、って話。全世界の株式市場に投入される資金が300兆円として、このうち3%を投入するだけでも両市場の合計の10%以上になるから。日本市場で言えば、40~50兆円の買い資金が新たに入るようなもので、そりゃ上がって当たり前なんだって。しかも新興国の資金を持ってる人たちは、日本以上に株式投資に資金を回すタイプの比率が高いかもしれんからね。日本人でも中国株やインド株に投資している人たちは大勢いるだろう。そういう資金もどんどん流入してくるので、面白いように上がるだろう。コヨーテ軍団は、上がって膨張した資金を元に更に投資先を拡大していく。資産総額が大きくなれば、その数倍の相場を張ることが可能だからね。コヨーテどもはそうやって、他人の金を巻き上げむしり取ることに長けているのさ。いっそコヨーテ同士だけで相場を作ったらどうだ?共食いするのがお似合いってことだ。


日本の鈍感なのも、本当に困るね。いい加減に目を覚ませよ。
コヨーテの連中に都合の良いルールを押し付けられて、結果的にはむしり取られているんだってば。
アクツマヤ先生のセリフではないけれど、
「いい加減、目覚めなさい」
だって。


コヨーテどもが日本株を売りたい、なら、とっとと出て行ってもらえばいいだけだ。即刻、売り払って出て行けばいいんだって。その結果、どういう結末が待っているかは、コヨーテどもが考えればいいだけだ。まあそれすら考えられない程度の低能揃いなので、知性はないかもしれんがな(笑)。

何故、ヤツラはバランスシートを拡張させることを容易にする手法をとるのか、見れば明らかだ。様々な金融手法の多くは、コヨーテどもの稼ぎやすい環境を整える為にあるんだよ。
FRBには「利下げしろ」という圧力をかけることが可能になるし、「市場が催促する」という究極の技を使えるからだ。貸出先で暴れることが可能なのは、その国において「脅迫手段を持つ」のと同様だからな。通貨はもう使えなくなった、では今度は…?って、アホでも判る話だわな。

日本株が急落したのは、例の給油問題など対米関係の悪化からだ、ということは手に取るように判るでしょうが。それも偶然だって?そうかもね。
政治的不安があるからって?
どこの国だ、そりゃ?
政情不安定のせいでこれほど下落すると?
改革が減速したから?
ふざけるんじゃないって。
けど、政治家たちはあまりに鈍感だから、いくら売りまくってものんびりしていて、まるで無反応だったからな(笑)。


腐れコヨーテどもの好きにはさせない。絶対に許さんから。

何度も言ってるように、経済戦争なんだよ、これは。仕掛けられたら、戦うのが当然だろ。腐れコヨーテどもを叩き潰すまで、戦う覚悟を持たずしてどうするんだ?



株主に人種は関係あるの?(笑)

2008年02月03日 18時22分16秒 | 経済関連
どうも経済理論だの、資本主義だの、そういうことを伝家の宝刀みたいに大上段に振りかぶってくる輩がいたりするものだが、果たしてそいつらがどの程度理解しているのか、というと、疑問な場合もあるね。特に、自分たちのルールに慣れているから、というだけの理由で、全く関係ない地域の人にも妙なルールを押し付けようとする連中がいるんですよ。もう勘弁して欲しい、って思うわけですよ。

元々、カードを1人5枚ずつ持っていいことにしよう、というルールがあるとしますか。で、ヒツジさんとかが5枚持っていたら、どうしても勝てないバカなハイエナが、みんな5枚持つルールが悪いんだ(だから俺が勝てないんだ)、ルールを変えてハイエナの群れでやってた1枚だけ持つルールに変えろ、とか言い出すんですよ。それで仕方なくヒツジさんたちは、5枚持ってたのを場に投げて、1枚だけ持つことにしたんですよね。だって、そうしないとハイエナが猛烈に怒り出すんですもんね。ヒツジはずるいとか、結託してるとか、難癖ばかりつけてくるんだもの。ハイエナルールによって、ハイエナだけが勝ちたい、と言ってるだけなんだけど、ヒツジさんたちは大人しいので、ついつい従ってしまうのです。

◇◇◇

またヘンな喩え話。

ここに装置がある。
完全自動のまんじゅう製作機で、原材料を自動で調達し製造し販売するという優れものである。自販機のように存在していて、まんじゅうを買いたい人に売ることができる。名前をとりあえず「メカ1.0」としよう(笑)。
メカ1.0の性能及び販売実績は、ある期において、販売個数は1個、コスト50円、まんじゅう価格100円だったので、利益50円であった。このメカ1.0を買うかどうかを考える時、いくら出すであろうか?これが問題なのですね。

メカ1.0の故障とかがなく、永続性があるとしますか。過去の毎期の実績は必ず1個だけを100円で売り、コストも変わらず50円で20期連続だったなら、今後の予測もたぶん「1個だけ100円で売れて、利益は50円だろう」という風に考えることが多いであろう、と思われます。(主観的)確率の問題である、ということです。「メカ1.0の権利書」を1000円で購入し、売却時に1000円で相手に買わせることができるということであるなら、1000円払って「メカ1.0の権利書」を手に入れ、毎期の利益50円を受取ることができる投資、ということです。定期預金や国債などの安全な投資の利率が1%とか2%程度であれば、5%の利益を得られるメカ1.0を購入するのが合理的、ということになるでしょう。

ここにはいくつかの問題があって、将来時点でのまんじゅうが100円なのか、売れる個数は1個なのか、コストが50円なのか、安全な投資の利回りが5%以下なのか、メカ1.0の権利書は売却できるのか、売却価格は購入価格と同じなのか、等々、不確実な要因が多く存在しているのです。なので、メカ1.0の購入する時の値段が、人によってまちまちになってしまう、ということになります。それは将来予測などに対する捉え方などが異なる為であろうと思われるのです。メカ1.0の値段を「500円しか出さない」という人もいれば、「1000円出すよ」という人もいる、ということなのです。

しかもメカ1.0は時々大きく変化したりする性質があり、「メカ2.0」にバージョンアップしたりするのです。メカ2.0は同じコスト50円でありながら、まんじゅうを2個作ることができるようになりました。まんじゅうも工夫されて人々の心をつかみ取り、これまでは毎期1個しか販売できなかったのが2個売れるようになったのです。もし同じ100円で売れたら利益はこれまでの50円から150円に増えますね。人々のうわさに上るようになって人気が出てきたので、そのプレミア分が上乗せされて1個120円になっても2個売れると、利益はもっと増加して190円となります。

このように、メカ1.0はメカ2.0になったりしながら将来利益を増加させるとなれば、メカ1.0を「いくらで購入するか」という予測はもっとバラツキが大きくなるであろうと思います。厳密に数学的予測を行って、「メカ1.0の理論値」をモデル化することは可能であろうと思われます。しかし、現実の売買においては、そうした理論値はあまり役立つものとも考えられていないでしょう。基本的には「メカ1.0」の人気、「みんなが欲しいと思うかどうか」ということが、より強く値段に反映されると思います。

株式投資というのは、この「メカ1.0の権利書」がいくらなのか、ということを考えるのと似ているのです。本来的には、理論価格のようなものが存在していて、そのたった1つの価格で売買されるのが理想でしょう。それ以外の価格というのは、誤解とか錯覚のような「歪み」のようなものであり、突き詰めると人間の心理的な要因のようなものだと思います。「メカ1.0の権利書」の価値には、基本的に「分布範囲」のようなものがあるのであり、それは確率的な問題です。期ごとである程度変動していくというのは十分考えられますが、日々の変動率が一定以上に大きいというのは、そもそも誰かが「誤った値付け」を常時行っているのであって、それは単なるマネーゲームに過ぎない、ということです。メカ1.0が毎期50円の利益を生み出す場合、1000円で販売されていた権利書が、明日になると500円になってしまう、などというのは、基本的に「メカ1.0の価値」を見ているものなどではない、ということです。ただの「思惑」ということだけです。

・メカ2.0にレベルアップすれば、きっと利益は190円になるんじゃないか
・メカ2.0の作るまんじゅうの価格がきっと上昇して200円になるだろう
・メカ2.0のコストは上がって、150円になるだろう

みたいに、「将来時点のキャッシュ」について、それぞれが勝手に考えているだけです。
その予測にはいい加減なものから、何となく理論ぽいものまで色々とある、ということでしょうね。中には、「メカ1.0の権利書」を持ったままじーっと何十期も待ち続ける人もいて、その間にメカ2.0、メカ3.0…、とレベルアップしていくのを見守っている、ということです。日本人の投資スタイルというのは、過去にはそうだったんですよ。日本市場に外国人投資家が今ほど増加する以前には、そうやって待っていたんですね。だからこそ大きく育っていったメカがいくつもあったのです。メカというのは、企業のことです。

メカの権利書の値段は、メカのコスト、売上個数やまんじゅうの価格なんかには直接的には影響を与えないのです。そうした実体的活動(仕入れ、製造、販売など)を通じて、「メカの生み出すキャッシュ」の将来予測について変動要因となっているだけです。メカの権利書の値段が半分になったとしても、日々まんじゅうは売られている、ということですね(笑)。


これは言っておく必要があるだろう。
「海外投資家が来なくなれば、日本株は見向きもされなくなる」というのは、全く関係がないであろう。だったら、昔、日本市場では外国人投資家なんて殆ど存在してなかったけれど、株式の価値は増大してこなかったのか?(笑)
60年代~90年代までは、着々と上がってきていたであろう?
こんなに酷い市場となったのは、海外投資家が大挙して上陸してからなのではないのか?(笑)
あとはデフレだ。
名目価値が上がっていかないばかりか下がるからこそ、資産価格は下がって株価低迷を続けるのだよ。

日本人だけが買うとしても、値上がりするよ。だって、企業にとって株主が日本人か、アメリカ人か、インド人か中国人か、なんて区別は全くないからだ。みんな同じ「権利書を持っている人」というだけであり、誰が買おうと関係ない。「外国人が買わないから上がらない」なんてのは、西洋かぶれの間抜けの言うことだ。どこの経済学の教科書に、「株主には区別があり、日本人が買うと上がらないが、外国人が買うと上がる」なんてことが書かれているのかね?(爆)

そういうのは、嘘っぱちだ。簡単に騙されているんだよ。買いたい人の方が多ければ値上がりするし、逆なら下がるだけだ。人種?そんなの関係ねー、だよ。


市場の変動幅が大きくなれば、将来予測などの能力とか、投入資金の大きさとか、そういうのに優位な連中が儲かるようにできているのだよ。もし理論値だけで取引されるなら、日々の変動なんて一切なくなるから。もし、そういう取引になったとしても、企業にとっては何ら変わらないし困りもしない(笑)。株主には違いなどないのだから。企業の目的としては、企業価値を高めるというのがあるが、それはメカ1.0からメカ2.0にレベルアップするみたいに、「将来獲得するキャッシュ」を増加させることだけだ。他のことなどメカにはできんのだよ。もし実体以上に大きく見せるとか、やけに権利書の値段が高い、というのは、人々の錯覚や幻想につけこんでいる結果、というだけである。

市場の理論値からの乖離幅が大きければ大きいほど、外国人投資家たち、特に虎視眈々と狙っているヘッジファンドの連中なんかが儲けられるチャンスが拡大する、というだけだ。理論値だけの取引の場合、市場平均を超えて儲けることなど全くできなくなるからね。そうなると、やつらはおまんま食い上げだ。即ち、できるだけバクチ打ちを増やすこと(一般投資家を引きずりこむこと)、誤った予測をする人の存在割合を高めること、そういう人たちに金をせっせと持ってこさせること、それが重要なのだ。

デイトレーダーたちにしても、一日の中で上がったり下がったりの変動が殆どないと、儲けるチャンスを無くすだろう。安く買って高く売る、ということができなくなるからだ。その反対売買の相手というのは、必ず間違いをしていることになる。何故なら、高値1000円、安値900円であれば、「1000円で買わずに900円で買うのがお得で正しい」という結果になるからだ。けれども、将来時点の予測に誤りがあるので、「1000円で買ってしまった」という人が現れることになってしまう。そこに「市場平均を超えて」儲ける連中の狙い目がある、ということになるのである。外国人投資家たちが望んでいることというのは、そうした「間違いをおかす人」を餌にしたい、カモや子羊を狩りたい、と願っているだけである(笑)。たくさんの歪みを生じやすくして、その歪みに乗じて儲けを企んでいるだけ、ということ。


たとえば、こんな例もあるよ、実際。

Yahooファイナンス - 2685t

この前、偶然見てたら、発見した。まるでジェットコースターだな。
狙い目は、日々の売買高が薄くて、値動きしやすそうなもの、ということだろう。大体ここ1週間では10万~12万株程度だ。

で、大きく下げて始まり、高値の4800円くらいから、4100円まで一気に売り込まれた、と。下落率では前日終値5030円から、19%超だ。そこから4600円超まで値を戻すも、そこからまた売り込まれる、という上がったり下がったり。わけが判らん取引だが、こうした意味不明の取引が増えると、デイトレーダーたちも大量に流れ込むので、出来高はそれまでの5~6倍にもなる58.8万株まで膨らんだ。こういうのを狙ってるのが、ハイエナたちなんですよ。

キッカケになったらしいのは、これだそうだ。
「株式」 ポイント2685-個別銘柄ショートコメント(フィスコ) - Yahooニュース

マッコーリーって誰?知らんけど。どこのどいつですか?
要するに、外資の連中が適当な情報を流して、人為的に株価に大きな変動を与えることが可能、ということ。これがヤツラのやり口だということだ。ま、丁度持ってなかったので、安値で買わせて頂き、ちょっぴり儲けちゃったから個人的には良かったけど(自分もノイズの1人だな)。

出てくる理由というのが『人口統計予測による中期的な同社顧客層の減少傾向などを懸念視しているもよう。』って、人口統計なんざ、百万年前から「判りきっている話」であって、人口減少云々を取り立てて今直ぐどうこうとかいうべきものでもないとしか思えないんですが。けど、「世界で活躍する大変有能な外資系」の方々にとっては「極めて重要な変動要因」ということなんでしょう。20%くらいの下落に相当すべし、というくらい(笑)。人口は今すぐそんなに減ってはいかないわけですけど。マッコーリーさんにして見れば、「大変だ大変だ、人口減少だ、だから株価は5250円→4350円」と大騒ぎせねばならない題材ということなんですしょうな(笑)。さすが一流の外資系。着目するポイントが違うね、やっぱり。


意図的情報で釣りを仕掛けて大儲けしている人がいるという懸念がないわけでもない、ということは留意しておくべきでしょう。これも前に指摘しましたけどね。
因みに、人口統計であると、日本は将来的に人口減少予測がはるか以前から出ているのですから、国内のみで商売をしている多くの企業に当てはまるわけだし、人口が減るのが昨日今日の話ではないでしょう。なのに、何故か特定企業のみが狙い打ちのように、人口減少で顧客層が減る、という当たり前のような理屈を出されたのか極めて疑問です。
はっきり言えば、人口減少を急に言い出すのは頭が悪いのではないかとしか思えず、外資系なんかの情報流布は、人為的な株価誘導行為に当たらないかどうか当局に厳しい監視をお願いしたいと思います。できれば、この日の全ての売買主について、個別に特定してみてはいかがでしょうか?何か新たな発見があるやもしれませんし(笑)。JT株の謎が解けるヒントが隠されているかもしれませんよ?

◇◇◇

話は飛びますが。

よく健康食品なんかでも、きちんとした根拠もないのに「効果がある」とか謳っている違法業者なんかがいるわけですが、そういうのは違法営業を咎められているわけです。一方、「それは間違っているんじゃないか」というようなでっち上げ根拠を用いて、「目標株価」とかを生み出すことは可能です。だって、資料作成とかは論文みたいに正確性が求められるわけでもなければ、科学的根拠の明示を求められるわけでもありませんからね。ある一個人の「俺が思う株価はこのくらい」程度のことを大々的に発表することで、株価変動に大きな影響力を持つ場合、それは意図的な株価操作として通用する、ということです。

売買参加者が100人で、たった1人だけが「理論的な価格」を計算して知っていたとしても、残り99人が知らない場合には誰もそんな価格に基づいて判断したりしないので、売買全体には影響を与えないでしょうな。つまり、「理論価格は~だ」と残り99人に知らせないと、効果がないんですよ。理論価格が100円で現在価格が150円の場合、みんなが「理論価格が100円だ」ということを一斉に知れば、損をすると思うので、売ってくるでしょう。彼らは100円になるまで売る、ということですよ。なので、予め「理論価格が100円だ」ということを知っている人は、150円の現在価格の時に売っておき、みんなに「理論価格は100円です」と知らせたら大勢が一斉に売り出してしまうので、儲けることが可能となります。100円で買い戻すことに成功するんですよ。けれど、99人が理論価格が100円だということを知ることがなければ、人気があれば150円のままかもしれませんな。すると、100円であることを知っている1人がいくら売り続けても、150円のままみんなが買ってしまうので、儲けられないんですよ(笑)。だから皆に知らせないと意味がないのです。

持ってる影響力が大きくなればなるほど投資行動に影響を与えることが可能になるので、情報操作もやりやすくなります。つまり、権威を上げていけば、ありがたみが増すので、権威が言った通りの投資行動を引き起こさせることさえ可能になる、ということですわな。動員力が上がるのだよ(笑)。それは意図した株価形成を可能にしかねない、ということを意味する。

◇◇◇


日本株を買ってあげて、日本経済の為に何かしてあげたい、とか、この企業を応援しています、とか、そういう外国人投資家というのはそんなに多くはないだろう。だから、何遍も言うように、日本株を買いたくなければ、買わなきゃいいだけなんだって。

日経ヴェリタスonline:スクランブル

資本の論理が働かなくなる?はあ?
それって、どこの論理ですか?
お宅の国の教科書にはそう書いてあるんですか?(笑)

企業が別企業の株を買おうが勝手ではありませんか。
儲からないと思うなら、買わなきゃいいだけですけど。
個人の誰かが「○○株式会社」の株を買うのであれば、ある法人が同じ「○○株式会社」の株を買うのは、合理的なのではありませんかね?もし「ある法人が○○株式会社の株を買う」のが合理的でないとすれば、それは「誰も買わない」状態なのではありませんか?いや、べら棒に高い市場価格からかけ離れた値段で買い取るのは問題だろうけど、同じ価格でなら、キャッシュで持つよりも有利と判断しているのであれば買うのは妥当ではないかと思えるのですけどね。

企業にとっては、株式の購入相手が投信だろうが、外資だろうが、日本人だろうが、他の企業だろうが、全然関係ないんですって。株主、ということでしかない。買い主体が誰かなんてことは、関係ないのが経済理論ではありませんかね?

そんなこと言うなら、海外企業だって、「仲間うち」でやってるんじゃございませんかね?
ん?どうなんの?
まともな説明もできないくせに、他人の国にお説教ですかい?

従業員が株を持つとか、ストックオプションとか、色々とあるんではないですかね。そこの従業員は内向きではないと?
ハア?
従業員や役員とかは、外の人間なの?あなた方の国では。

要するに、自分たちのいう理屈に合っていれば、それが正しい、という傲慢さがあるだけなんではないの?
仲間内に株を持つヤツは許さない、ということなら、早速自社株を持つ従業員とか、ストックオプションの権利をなくしてから言えって(笑)。他人の国に説教垂れる前に、仲間内から株を剥奪してから来てくれ。内向きでやってんのは、あんあたらも同じだろ。


それと、ある企業が他企業の株を持つのを禁止してから、日本に文句を言ってこい。
例えばAIGはAIU保険、アメリカンホーム、アリコ、ジェイアイ、なんかを持ってるんじゃないの?こういうのが「内向き」だって言ってやれや。外人がやってるんだじゃないか。何でこれはよくて、日本企業が別な日本企業の株を買うと「内向き」になるんだよ(笑)。

シーメンスが株価5倍?そいつは凄いね。良かったじゃないですか。いい会社は伸びがあるから、そういう現象が観察されることもあるかもしれん。人間の赤ちゃんも、生まれて3年で体重は5倍くらいになるし(笑)。それくらい旺盛な成長力がある企業も、稀にはあるかもしれんな。そういうのといちいち全部を比べられても、全部が比較になるわけではないから。

ところでドイツ企業の時価総額っていくらくらいなの?知らないけど。日本企業の総額を超えてるなら、それは立派だな。さすが、ドイツだ。でも、日本企業の方が上回っているなら、ドイツといえども「まだまだだね」ってことかもしれんが(笑)。個人的にはドイツは好きだよ。フランスも。

結局、適当に文句をつけようと思えば、何とでも言えるんだって。
外人は自分の論理が正しいと信じて疑わないので、他人にもそれを押し付けるやつが出てくるんだろうな、きっと。その方法で成功を収めてきたからだ。

個々の外人さんとかが嫌いとか憎いということはないし、どこか特定の国が憎くて嫌いだということでもないが(というか、寧ろ個人的には日米関係を重視・尊重してきたし、海外の人たちには好感情だったよ)、過剰な干渉はやめてくれって言ってるのが判らんのかね。あんたらの主張している理屈が間違ってることはある、って言ってんだよ。



福井総裁のダメ出し確定?

2008年02月02日 02時54分30秒 | 社会全般
これも任期末期ゆえの痛烈批判の一つなのでしょうか(笑)。

日銀総裁は大学入試で落第か?:阿部重夫編集長ブログ:FACTA online


中々強烈な記事ですね。日銀と日銀総裁と日銀ズレした記者なんかをひとまとめに批判しているようです。

特にパンチの効いた部分を引用しますと、こんな感じ。

『福井総裁がもし受験生だったら、どう答えたろうか。確かに福井総裁が率いる日銀は、デフレにもかかわらず異常低金利からの脱却――金利正常化と称して、ハイパワードマネー(ベースマネー)を減少させ、市中国債の買い切りオペの増額をしなかった。もし自らの政策を信じているなら、本石町日記が言うように①を正解としなけらばならない。しかし、もちろん、大学入試センターは×点をつけるだろう。』

『お気の毒。この記者は日銀病に感染している。高校の教科書でも自明とされている金融政策の原則を、日銀は自ら違反してきたと解釈すべきである。本石町日記の筆者は知ったかぶりしてこう続ける。』

『高校生の問題も解けずに教育論とは笑止の限り。余計なお節介だと思う。こういう記者は、日銀のHPに子供向けの「にちぎん☆キッズ」というコーナーがあり、その「ニチギンマンのきんゆうせいさく」のページをご覧になって、よおく勉強してください。』

『そこで、本石町の記者諸君、次の総裁会見で先に日銀執行部に踏み絵を試してみませんか。このセンター試験の出題を聞き、福井総裁が正解を答えられるかどうか試すのだ。福井総裁にこれまで異論を唱えてこなかった武藤副総裁も同意見かどうか聞けばいい。
一概には言えないなどと、本石町日記のブログ子のような言い逃れは許さない。総裁および副総裁のご意見と、「にちぎん☆キッズ」の原則が一致するのかどうかを試せばいい。それだけの気骨のある記者が、さていまの日銀クラブにいるのだろうか。』


もう大爆笑。
そこまで言うか、ってくらい。私の日銀批判とかは、ほんの子ども騙しみたいなもんです。
「よくお勉強してください」って、何となくどこかで見たことのあるような決めセリフという気もしなくもないですが、これはまあいいでしょう。本題とは関係ありませんので。

ただ、「教科書通りの答え」というのは、一般に正答とされるものと思いますけれども、それは「ある文脈」とか「問題が設定されている前提」みたいなものがあって、出題者の意図に沿って解答するというルールが成立しているものなのだろうな、とは思います。仮に、実務が教科書と若干齟齬があったにせよ、それで実務家が「無能である」とは私は考えていません。なので、そこまで底なしにバカにしなくてもよいのではないかと思ったりします。

割とよく目にするかもしれないのですが、教本にはこう書いてあった、マニュアルにはこう書いてある、初等的教科書嫁が口癖のジジイ(笑)、というような、理屈ばかり言っていても一ミリも役立たずの人がいたりします。小学生の勉強と同じで、はじめのうちは基本的な事柄を勉強していったりする必要がありますし、基本は確かに大事なのですが、世の中の多くのことは「これにはこの答え」というようなたった一つの正解を導き出せる程簡単ではないようにも思えます。そういう時こそ、知識の組み合わせとか、どこにどのような知識を適用すればよいのか、とか、考えられる方がよいのかな、と思ったりします。

少しばかり教科書をかじったことがあるばかりに「教科書至上主義者」みたいになってる人もいなくもないので、あんまり簡単に「判った気にならない」方がいいかもしれません。「教科書にはこう書いてあるんだよ!バーカ」みたいに言ってると、自ら恥をかいたりする落とし穴が待っているかも、ということですね。

私自身も反省が必要ですね(笑)。
けど、私の場合には、まず教科書を読むところから始めなければならないので、「教科書にはこう書いてあるんだよ」というセリフを使う場面もなければ、言える立場でもないのですけれども…。ああ、これもまず反省せよ、ということですわね。失礼。
教科書をもう少し勉強してから批判するように努力したいと思いますけれども、ちょっと難しいかなあ…。

この前、政経は自己最低記録更新だったと書いたのだが、まずかったな。こういう時こそ、「笑える立場にない」とか「コメントは差し控えさせていただきます」と言えばいいのか(笑)。
別にいいんだよ、政経が悪くたって。どうせ理系だったから。→かなり言い訳
理系は、数学と理科で満点狙いだから、社会はどちらかといえば「捨てゲーム」なのさ。プロ野球と同じ。リーグ戦で全勝なんてできないから、負けゲームが出る。それと同じで、数学と理科で400点、残りは…みたいに計算を立てればいいだけ→もっと言い訳(笑)



アンデッド対策は難しい場合もある(笑)

2008年02月02日 01時09分32秒 | 俺のそれ
いやはや、ご同情申し上げます。

ネット実名発言のデメリットの実証例 事象の地平線---Event Horizon---

apj先生には特段の落ち度はなさそうに思えるが(私の素人判断で申し訳ないのですけれども)、具体的に良い対策はあまりないのかもしれません。

当て推量ですけれど、多分「山形」大学の文字に条件反射でもあるのかもしれません(これは冗談です)。過去のバトルは、因縁の対決と言ってもいいくらいですので(笑)。それ故、hypersensitiveなまでの反応を示してしまうのかも。

◇◇◇


ところで、話は変わりますが、前に書いた記事を思い出しました。

君は生き延びることができるか?~アンデッド対策

アンデッド対策の補足


下級ゾンビとかであると撃退はそこそこ可能でしょうけれど、上級アンデッドのリッチクラスは手強い相手です。悪辣なアンデッドの中でも、最悪なのがリッチ・ブロガーです。
自らの売名行為を目的として、他人を利用するリッチは存在するでしょう。これまでに散々絡んでいる人もいるわけですし。
どこのどなたか知りませんが(笑)。


記憶にあるだけでも、山形浩生氏、田中先生、ハマちゃん先生、内田先生、あらき氏、NATROM氏、等々、枚挙に暇がありません。
もう何と言っていいのやら、狂犬みたいなものですな。日本のブログでたったこれだけしか読まない人間が、一体どうやって記事を探索できるのか、ということですわな(笑)。

しかも、どれにも共通するのは、必ず個人的な攻撃を様々に行っていること。議論の論点などには全く無関係なのに、経歴とか、出身大学とか、そういうプロファイルに関する悪口、誹謗中傷、罵詈雑言を必ず付加しているのです。
それでも物足りない場合には、「どうせ誰もやってないような斜陽の業界」、「何の役にも立たないクソ学問」みたいに、所属する小集団に対してまで誹謗中傷を行うのであるから、個人攻撃どころの話ではないのですね。

しかし、リッチにまんまと感染させられると、「太鼓部隊」の一員となってしまい、「しもべ」とされてしまいます(笑)。下僕となったザコのゾンビなんかが、突撃部隊となって自爆テロを仕掛けるわけですね。もうたまったものではありません(笑)。

支配下ゾンビの数が多いリッチは、悪辣な記事を載せると大勢にそういう印象を植え付けることが可能なので、影響力行使が小さな側は不利になるでしょう。
いうなれば、私が新聞記事や社説に対抗して書いたとしても、影響範囲が極めて小さいので、世間には殆ど届きません。が、新聞側は自分たちの意見だけを一気に広めることが可能で、世の中の多数派を形成できますからね。

<ところで:
この前、C型肝炎の記事が読売に出たけれど、初めて「感染原因」について専門家の意見を載せていました。ようやく、でした。少しは通じた部分はあったのかな、と思いました。でも、議員立法が可決された後でしたから、大勢は決しており、知ったところでどうというものではないでしょう。せめて、問題に取り上げられ出した当初から載せて欲しかった…。でも、無駄ではないとは思うので、あの記事には素直に感謝しています。>


なので、相手側の影響力行使が大きい場合には、難しい部分はあるでしょう。正しい知識や考え方に接することなく、多くの人たちは誤った知識などを影響力の大きなところから仕入れてしまうだけで終わることになるからです。対抗できない言論という場合も起こり得る、ということですかね。