いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」

オール人力狙撃システム試作機

続・ミサイル狂想曲(笑)

2009年04月05日 13時10分56秒 | 外交問題
どうやら過ぎ去ったようですね。


今回の騒動は、本当に典型的な笑い話ですね。
日本の防衛体制は大変優秀なようで、何よりでございます。こういう政府や防衛省にならば、安心して任せられそうです(笑)。


各方面でのドタバタ劇が目に浮かぶようでございます。
しかも、上からこっぴどくしかられたり、大目玉を食らったり、地方からは文句や抗議の大合唱、自治体担当者たちも振り回され、世界中に恥ずかしい場面を晒してしまい、北朝鮮でも腹を抱えて笑っていると思います。


「狼が来たぞー」
「ウソだよ~ん」
「今度こそ狼が来たぞー」
「やっぱ、ウソだよ~ん」

みたいなものですね。

北朝鮮にしてみると、撃つぞ撃つぞ、と脅しておいて、まだ撃たない、みたいなもんです。
「位置について、ヨーイ、ドン、と言ったら、スタートしてね」とか言う、受け狙いの学校教師みたいなもんですわ。生徒は真に受けて、スタートしちゃうんだよ。けど、ハイハイ、まだだよ、次が本番だから、と生徒たちが引っ掛かったことを内心ほくそえむ教師が、昔、本当にいました。これと同じようなものです。

日本はまんまとハマって、フライングしてしまった、ということです。


こういうことって、多分、普通に生活していても本来判るはずなのに、どういうわけか「誰も考えられない」という水準であるというのは、本格的に大問題だと思いますね。専門職とか言う人たちの質的劣化が著しい、ということを表しているのではないかと思わざるを得ません。どんな仕事でもいいのですが、管制官でも発電所の職員でもいいし、鉄道や地下鉄の管制室の人でもいいと思いますが、危機に対応したり、警報や情報の処理に直面している人たちは大勢いるでしょうね。ミサイル防衛の探知システムなんかは、そういうのと何ら違いはないはずなのです。

得られた生の情報とか、判定だけで情報を流すから、過誤を防げないんでしょう。誰も考えていないから、ということに他なりません。脳みそのない、末梢からのセンサー入力みたいなものです。だから、インテリジェンスに欠ける、と言いたくもなるわけですよ。情報を統合して、判定する人が『誰もいない』、ということなんですよ。これは致命的。発想というか、作業のやり方というか、日常生活レベルですぐに判りそうなことなのに、防衛省や内閣府や内閣官房などの巨大組織の中で誰も考えていない、ということがあまりに異常なのだ、ということです。


また例で書いてみます。
今、心電図モニターが装着された患者がいるとします。モニター監視員が専任でいて、モニターのアラームが鳴ったら「右手を上げる」という合図を送ることになっているとします。
この合図を見た伝達者は医師に連絡することとし、医師は治療と患者の家族に異常を伝えるものとします。

今回の一件は、
モニターのアラームが鳴りました
→監視員が右手を上げました
→伝達者は医師に連絡、「心停止、心停止」と告げました
→医師は除細動器を運び、「心停止しました」と家族に告げました

というようになっていたわけです。おかしいでしょ?(笑)

モニターのアラームが鳴ったことと、心停止は同じことを意味しません。末端では、右手を上げろ、という命令だけ受けているわけですから、そこには情報の判定や吟味といったことはなされていないわけです。つまり、「アラームは鳴った」という事実が判るだけで、それ以上の情報はないのです。

家族に「心停止です」と告げる前に、必須になることとは何でしょうか?
当たり前のことですが、「医師が診断」しなければならない、ということです。これは情報が流れていく上流のある地点で、必ず情報を統合し判定したり解釈したりする必要があるのだ、ということです。こんなことを改めて言われなくても、どんなバカでも気付けそうなのに、それが普通にできない、というのは、かなりの重症だということなのですよ(笑)。

監視員や伝達者には、かなり単純な命令しか出されていません。けれど、間違えることだって有り得ますよね。モニターのアラームの異常かもしれませんし。
普通は、コードはずれや体動などのアーティファクトなんじゃないか、とか、チェックをするわけです。他の情報と併せて、「心室細動だな」とか判断するわけです。このような判定は、モニター監視員や伝達者にはできません。情報を統合する上流の方に位置する人が判断しなければならない、ということです。末端のセンサー情報というのは、大雑把に言えば「ある」か「ない」かのような、単純な情報が多いのですから。そういう手順や作業過程を全てすっ飛ばして家族に宣告してしまった、というのが、誤探知情報の政府公表ですよ。


情報が上がってくることは全部必要ですよ。センサーには「0か1」の判定機能しか与えられていないのですから。末梢では、愚直に「アリ」「ナシ」を正確に伝える義務や任務があるので、上流に流すのは当然です。神経だって、そうなってますよ。けど、どれをカットするかは、脳などの上位中枢が行っているに過ぎません。

だから、
センサーA:アリ
センサーB:ナシ
センサーC:ナシ
となっていたら、Aはもう一度測定してみろ、と確認するとか、それでもなお「アリ」なら、「アリ」なのでBやCに一段の注意を促し再び判定を確認するとか、指示や命令にはいくつかの方法があるでしょう。普通は、AもBもCも、全部が「アリ」の判定に揃った時、「アリ」だよね、ということになるわけで、そのような統合の仕方や判断を出すのはセンサー段階では無理で、もっと上位中枢(司令本部?みたいな偉い人たちの集まってるところ)で行わなければならない、ということです。

機械は間違えることだってあるし誤作動や故障だってあるから、一概に鵜呑みにはできない部分はあるだろうけれども、情報の扱い方に関しては明らかにおかしい。センサーAの「アリ」という情報がダイレクトで流れ続ける、というのは、システム的な欠陥でしかない。よほど経験豊富な「長年の勘ってやつだ」と言い切れるようなベテランデカが、「センサーBもCもナシだが、こいつは多分アリだ」と言うのでもない限り、Aだけの判定結果を最終判定にすることなんて有り得ない。「中枢なき防衛省」ということが明確になった、ということだろうね。

報告としては、Aアリ、Bナシ、Cナシ、が事実。
どっちなんだ、と聞かれたら、確認中、しかし、可能性は低いor発射は否定的、と答えるだろうね。
まあ、いずれにせよ、システム全体として重大な欠陥を持ったままなのです。護衛艦の衝突事故の時もそうだけど、要するに、末端と上部とを繋ぐ要所要所に、根本的な問題があるとしか思えない。情報が集まる上位部分で、きちんと処理できてないのだ。


耳から入る音情報の全部に意識を向けていたら、脳みそが狂うとか騒音だらけになってしまうよ(笑、大袈裟か)。音情報の取捨選択を行える中枢が欠けている、ということなんですよ。これを「空耳のせいだ」「おまえの耳が悪いからだ」とか責められたら、末梢は困るだけですよね。


大体、最初から、大見得をはって、「撃ち落とす」だの「即発表する」だの、言うからだよ。
満足にできもしないのに、できるできる詐欺みたいなもんだろ。

ゴルフできるよ、とか豪語してるから、どのくらいできるかと思えば、今度コースに出るのが初めてです、とかのレベルじゃないの。だったら、最初から「できる」なんて言わなけりゃいいんですわ。

じーっと黙っていて、過ぎ去った後に発表することにしておけば、今回の失態が明らかにはならなかったでしょうよ。公表という段階さえ外しておけば、誤探知があったとしても、内部的に反省材料として使えば良かっただけで、ここまでの赤っ恥には至らなかったでありましょう。
そういう先を見据える人間が、政府の上の方に誰も出てこないってのは、どうしてなんでしょうか?何の為に、専門職の人間がいるんですか、って話だわ。百戦錬磨で、間違いなくこなせる、きちんと自信を持ってできる、というレベルになってから「できる」って言えっての。


オレでさえ思いつきそうなことを、まんまとハマるって、おかしくておかしくて涙が出そうですよ。
これが、東大だのいい学校を出た人たちが大勢集まっていても、こんな有様なんですから、どうかしてますよね、本当に。役に立つ人間というのは案外と少ないのだな、と改めて思いました(笑)。



まぬけ

2009年04月04日 13時29分56秒 | 外交問題
案の定、こういうおバカ警報みたいな発表が出される、と。

はじめから、そういうのを言わなけりゃ、よく落ち着いて情報を照合できていただろうに、意気込み過ぎるからこそ、こんな結果を招くわけで。


「発射情報は誤探知」政府が訂正発表 システムの誤作動(産経新聞) - Yahooニュース


本当に、絵に描いたような失敗の図。
やりそうなミスとか、ああ、きっとヘマをしそうだな、とか、そういうのが目に浮かぶような時に、まさしくその通りやってくれました、ってなことだわ(笑)。

恥だろ。


情報は複数の突合をせよ、なんてのは当たり前の話でしょうが。

随分前(05年)に書いた>日米安保とミサイル防衛


誤探知でした、って発表前に気付けや。
これがもしも本物の、ソ連の核ミサイルだったらどうすんの?
自分が報復ミサイルの発射ボタンを握らされてる権限を持つ人間だったとしたらどうする?

誤探知でした、誤って報復ミサイルの発射命令を出してしまいました、では、済まされないだろ。そういう厳しさも緊張感もなさ過ぎるんだわ。甘い。ヌルイんだよ。
どうしてだと思う?
人が死なないからさ。
間違ったって、死にはしないから、という、生ぬるさがあるからだよ。


だから簡単に「探知情報は間違ってました、情報伝達を間違えました」とか、公式の政府発表という流れに乗ったまま、誰も止めず気付きもしないんだわ。揃ってる連中が、バカばっかだとこうなる、という典型的見本だわ。


もしも、自分が間違えたら誰かが死ぬ、と思っていれば、そう簡単には間違えないんだっての。これが、日本の防衛レベルなのさ。上の人間がダメなら、そうなるわな。


恥の上塗りだ。




ミサイル狂想曲(笑)

2009年04月03日 18時26分31秒 | 外交問題
これまで黙って見てきたけれども、いよいよ迫ってきたので、そろそろ一言言っとくか。
ズバリ一言で言えば、インテリジェンスなき国の、お粗末な対応。
複数の意味(笑)でインテリジェンスが決定的に欠けている。
狂想曲なのに、機知さえも欠けている、というところか。


まず、本来主役であるはずの防衛省幹部とか偉い人たちは、一体何をどう考えているの?
官邸発のおマヌケ情報が、漏れ漏れ詐欺状態。
行き当たりばったりの、思いつき対応。これが防衛策といえるか?
専門家がしっかり考えてやらにゃ、いかんでしょうが。なのに、防衛省とかの本職の人たちは、今のような対応でいいと思ってるんですか?本気でそう考えているのでしょうか?防衛省内部で、よく検討した結果なのですか?


第一に、迎撃発言って、一体誰が考えたの?
第二に、各市町村レベルで知らせる、対応させる、というのも、何の為に?
第三に、通過後すぐに知らせる、って、これも何の為に?


数年前の発射時に書いた通りだね。

06年7月>テポドンを追尾せよ!(6)

同>ミサイル防衛のこと


前回の時は、「探知できない」という公式発表がなされたと思うが、いかがか?(笑)
そういう辻褄の合わない話は止めとけってこと。どうして、日本のミサイル探知能力を大っぴらに公表せねばならんの?
探知できても、「探知できるかどうかは判らんよね」ということにしておけばいいだけじゃないの。

命を懸けた戦いの時、「オレの剣術は免許皆伝だ」とかいう人と、「刀を持つ手が覚束ない」という人の場合、後者の方が弱っちい感じがするでしょう?その方がいいんですよ。勝てる確率が高くなりますから。相手に油断させられますから。自分ができることを全部正直に「できる」と言うのは、そういう場合だけでいいんです。多くの場合に、「できる」とわざわざ言う必要性がない。それに、太刀筋を見せる必要性がないのに、わざわざ自慢気に見せるのは最悪。

なので、ミサイル探知能力があっても、教えない、見せない、というのがベストですよ。迎撃する意味すらない。単なる落下物が落ちてくるのを、防御する必然性が果たしてあるのか、という話だ。米軍機やヘリが墜落する時、いちいち出動してないでしょう?それでも、落ちる時は落ちてくるんですわ。どこに落ちるかも一切判らないんですわ。それで毎回毎回迎撃していますか?(笑)
落ちてきた時には、そん時はしょうがない、という面もあるわけですよ。

迎撃するする、という一種のヤルヤル詐欺みたいなのは、百害あって一利なし、だ。たとえできたとしても、やらないのが普通。できることを相手にアピールして、教えるようなもんじゃないの。世の中の機微に疎い人たちはいるとは思うけれど、聞えていても聞えない、見えていても見えない、ということで穏便に済ませる方がメリットが大きい場合はよくあるんですよ。北のミサイル発射は非難されるべき行為ではあるけれども、実際に防衛装備を用いて対抗するべき局面かどうかといえば、全然違うわけでしょう。なのに、防衛省の誰もそういうことを進言したりできず、上からの命令でPAC3を展開したりして立往生というマヌケっぷりを晒したりしただけ。


各市町村にしても、ミサイル防衛の為の具体的行為なんて、何一つとしてできないでしょ?当たり前だわな、素人なんだから。
なので、素人が「ミサイルが発射されました」と聞かされたところで、何の意味もない。イスラエルみたいに、防空壕に非難する訓練でも受けてるなら別だろうけど、そうじゃなければ知ったところで何ら意味はない。それなのに、「情報を流してくれ、教えてくれ」とか言うのって、ただ単に仕事を無駄に増やしてるだけ。訓練したいのなら、常日頃からやっておくべきだし、まず地域住民への指導とか具体的行動を教えておかないと、ほぼ意味はない。役所の人間だけが、発射情報を聞いて机の下にでも隠れるくらいでしかないのでは?


発想の根本として、「被害がある(想定される)から、こうしなくちゃいけない」という、解決の為の行動には結びついていないんだもの。都道府県や市町村にしても、「よく判らんけど、情報が流されてくるから、こうやれ、とかって決まりで、しょうがなくやってみるよ」みたいなことにしかなってないでしょう?多分、役所の中の人間だけの話でしょう?住民に避難指示とか、対処の仕方とか、そういうのをいちいち教えたりしてるんですか?
意味ない(笑)。
それなら、訓練だけやってりゃいい話。訓練なら、いつだってできるよ。
これまでの過程では、市町村が困惑しているだけでは。


通過したら全国にお知らせ致します、ってのも、何といいますか、カラ騒ぎしたいだけなんじゃないですか?
だったら、事前に準備とかスタンバイとか、一切何もしないでおいて(防衛省が必要なことだけ静かにやってりゃいいだけだ)、発射の事実だけ一定時間経過後に政府が公式発表したっていいんじゃないの。
住民たちには戒厳令下のような外出禁止とかにさせるんですか?そうじゃなくて、普通と何ら変わらずに過すなら、事前に聞く必要性がないよね。聞いても聞かなくても、住民の行動は同じだから。落雷が来るか来ないか、というのと大して違いなどないじゃないの。

発射された飛翔体は、公海上に落下しました。日本の領土や領海に落下物はなかったことが確認されました。

みたいに、事後的に報告を聞いたって、何ら問題ないじゃないの。
ロケットの一部が落下してくるかもしれない(何段目かのロケット?)、という心配があるとしても、事前に「今、ミサイルが発射されました」とか一般人が聞くと、回避確率が上がるということでもない限り、あんまり意味がないよね。心配や不安の種が一つ増えるだけだわ。市町村の人も仕事が増えて、無駄に苦しむだけなんじゃないですかね。


もし、どうしても迎撃したい、ということならば、私だったら決して誰にも言わず、完全に隠密裏に実行するだろうね。撃ち落された方は、「どうしてレーダーから消えたのか」というのは、確かめようがないわけだから(笑)。ミサイルの故障とか、追尾レーダーの問題なのか、鳥にでも激突しちゃった(笑)のか、宇宙の果てまで塵となって飛んでいってしまったものか、どうせ誰にも判らないんですから。撃ち落した方だけが、落ちたな、ということで判るだけ。落とされた方は、「誰が撃ち落したのか」という動かぬ証拠を突きつけない限り、文句すら言えない。つまりは、多くが「泣き寝入り」ってことだよ。だから、表立って、「迎撃するぜ」とか言いふらすのは、バカのすることとしか思えないけど。絶対に発射させてはならない、ということが目的なら、発射実行に踏み切った場合に「こんな制裁が待ってるぜ」ということを明示したらいいだけだ。

例えば―例の金融封鎖だ。
銀行取引とか外貨移動を封鎖してしまう、といった手段を取ったことで、北は四苦八苦していたわけで、日本から送金させない、海外からの外貨も入ってこない、ということになれば、経済封鎖としては望ましいわけで。米国にそういう経済封鎖を約束させる、といった外交手段の方が、「迎撃してやるぜ」とかいうコケ脅しよりもはるかに強力だと思うが。ま、米国には金融封鎖を再び行う腹積りはないだろうけど(これまでの米朝交渉の経緯もあるだろうから)、迎撃表明よりはマシだわな。

米国にとっては、食糧援助などを拒否されたりしてるし、米国人が2人囚われているといった状況らしいので、簡単には強硬姿勢を貫くような交渉には踏み出せないだろう。それなのに日本が、米国に対して「安保理で『北朝鮮のバカ野郎、この不埒者』と怒って欲しい」とか求めるのって、無理筋なんじゃないですかね。何でも同調を求めるだけってのは芸がないと思うけど。簡単にいうと、「みんな、日本の味方だよね?日本が主張する場(安保理)では、当然ぼくの応援してくれるよね?」ということをしつこく求めているような気分だ。ちょっと、ウザい。決議だの議長声明だのなんて、これまでにもあったから、北朝鮮相手だと鼻紙程度にしかならんだろう。それよりも、あっちにとって「これは痛い」という部分をズバリ衝かないと。


北朝鮮にしてみると、

前はヒルさんが優しくしてくれたのに、おれ(=ジョン居る)が暫く病に臥せっている間に、オバマに政権交代しちゃったおかげで冷たくなった、大事に思ってくれなくなった

というような不満があるわけですよ、きっと。
しかも、おれはまだまだ立つぜ(=ミサイル発射)という将軍さまの威勢のいい所を国内的にも見せないとならんわけです。将軍様が寝込んでからというもの、外貨は入ってこないし、韓国も自国経済が苦しいというのもあるけど、モロ「北風」っぽく厳しい対応になったし、北朝鮮国内には上の言うことをきかない連中もいるし、ここは何としても将軍様の威信を見せておかねばならない、ということなんでしょう。それに、海外に売れるものといえば、はみ出し者同士でのミサイル取引くらいでしょうから。デモ効果とか、データ取りとか、色々と目的があるんでしょう。だから、絶対に撃ち落とすな、と必死なわけだ。


日本は米国に頼らずに独自でも制裁や交渉を行わねばならないのだから、迎撃とか安直な思いつきを言うのでは意味がない。「米人解放」を交換条件として日本がこういうカードを出すから、成功の暁には米国はこうしてくれ、とか、自分だったらそういう交渉を考えると思う。北朝鮮のポンコツミサイルごときに、日本が対応する方がはるかに高くつくんだっての。撃ち落されるテポドンよりも、日本が迎撃するコストの方が断然高いと思うけど。防衛予算が限られるなか、こんな無駄なことに金を使うなんて、もったいない、の典型だろう。モタイナイ、モタイナイ、モタイナイね。


そういうわけで、本気で撃ち落す場合なら、無言でじっと黙ったまま撃ち落すよ。勿論、知らんぷり。絶対に足がつかないように、撃ち落す。万が一、外した場合でも、絶対に言わない。これは死んでも黙ってる。太刀筋を見られるどころか、竹光だってことが白日の下に晒されるのだけは、絶対に避けなければならないから。一番バカなのは、落とすぞ、落とすぞ、と散々言っておきながら外す場合、だ。だからこそ、迎撃を表明するのなんて、愚か者のすることだろ、と。
撃たないのなら黙っていて、事後的に「こうこうこうでした」と言えばいいだけだし。何時何分頃、どこら辺にミサイルは落ちました、と報告するだけで何がダメなの?部隊移動で運転ミスって、器物損壊やヘンな立往生とかにも遭わずに済んだのに。はっきり言って、バカ。


本当に自分が敵ならば、事前に「このヘンに撃つよ」ということで通告しておき、迎撃ミサイル部隊が移動してしまった後で、東京とか関東圏にある米軍基地とかにミサイルを撃ち込みますわな。城を空けて部隊が移動したところで、城攻めを狙うのなんざ、当たり前だっつーの。こう言ってはナンだが、仮に東北のどこかに落下物が落ちたとしたって、大規模災害とかには至らないであろう。多分、小型機墜落程度の被害ではないだろうか。ならば、重要拠点をカラにして、えっちらおっちらとミサイル部隊を移動して、ハイ、今がカラッポ大チャンスですー、とかのような状況を生みだすことは絶対にしないだろうと思う。意味ないもん。

一体、何がしたいのかが、まるで判らん。
自衛隊のデモンストレーションがしたい、とか?(笑)





麻生総理の懲りない舌禍事件

2009年04月02日 16時06分55秒 | 政治って?
国内だけなら、笑って済ます場合もあるけれど、あんま笑えない舌禍はやめてくれよ。

麻生首相がドイツを名指しで「批判」(産経新聞) - Yahooニュース


財政出動の規模は、一概には言えない。
各国の経済状況、財政余力、ダメージの具合、等々、条件が異なる。それを一律に●%ということで、財政支出を求めるのは無理がある。米国などが提唱したのは、あくまで目安としての数値を出したまでで、経済成長率はどこでも同じ、なんてことはないから、スタビライザーの効き具合とか今後の成長見通しとか、そういうので異なることがあるのは当たり前。

そもそも、「自分の国」のことさえすんなり事を運べていないにも関わらず、ヨソさまの国のことについて論評したり口出しできるような筋合いでもなかろうに。
恥というものを知らんのか。
日本だけだって。こんな政治状況なのは。


まずは、国内のことをしっかりできるようになってから、他の国の「できてなさ」を見てもいいよ。


あれだ、喩えて言えば、小学校のテストの点数を見て笑うクラスメイトみたいなもんだ。太郎くんが、「独逸くんは65点だったんだって、まるで分ってないじゃん。わっはっはっは」とか笑っているんだけれども、あんた笑える資格なんかあるんか、って話でして。日本はこれまでのところ、恐らく世界で一番対応が遅く、効果も得ておらず、日銀がちょっと腕まくりしてみただけ。

独逸くんの点数を65点だ、とか笑っている太郎くんはといえば、せいぜいが20点かそんなもんでしょ。支持率といい勝負くらいでしょ。

赤点なんだよ、太郎くんは。
主要先進国の中では、日本が一番低いのよ、点数が。
最低点は、Japan。
これ、間違いなし。

政策発動が鈍くて、政治的な意思決定能力も決定機構もダメダメで、世界中から「バナナ認定」だけは真っ先にしてもらえて、日本の政治家はどうなってるんですか、誰に話を持っていけばいいんですか、ってな、漂流ニッポンになっちゃってるんです。他人の点数を笑う前に、あんたが一番最低点だろ、と言われるのは目に見えている。


はっきり言って、今の日本政治では、どこも笑えないって。政治がダメでも、他の全部が頑張っているから、どうにかなっているだけ。

ま、政治が日本以下というのを挙げるとするなら、ジンバブエかソマリアか北朝鮮くらいしかないんじゃないか、と思わずにいられない。日本国民として恥ずかしいよ。

大体、強く出るべき場面が、間違っているんだって。
主張すべき当然の権利がある、という部分こそ強く言えよ。


一つ過ぎたかと思えば、また、しょうもない舌禍事件で物議を醸す、しかも今度は国外だ。国内的な叩きとかと、話の次元が全く違うでしょうが。こういうのは止めてくれ、ホントに。




新たな報道規制がスタート

2009年04月01日 12時09分34秒 | 社会全般
あくまで自主規制ではあるものの、裁判員制度開始に備えて、新聞やテレビなど報道機関での報道表現等について、新たな制限が加えられることがわかった。


具体的なタブー事例として、手引書に記載されていたのは、

①「~わかった」は使用できない
②「~裏づけられた」は証拠を提示した場合にのみ、使用できる
③「誤って」という表現は使用しない
④「~で」という助詞は因果関係が明確なものに用いる

などがあったようだ。


これまで、語った人間が誰なのか曖昧にされたまま、

 「○○容疑者は~と証言していることがわかった」
 「○○容疑者は大筋で犯行を認めていることがわかった」
 「与党議員は立件予定がないことがわかった」

などといった不適切な表現が使われ続けてきたため、恣意的情報操作や容疑者等の一方だけに不利益となるなど、多くの問題があった。

「わかった」のは一体誰なのか、誰がどなたに聞いたのか、そういうのを全て伏せたままにしておいて、たった一言の「わかった」で既成事実化できてしまうのであるから、裁判員制度には関係なく、これまで用いてきたことそのものが誤りであったと言えよう。


②の「裏づけられた」という表現も頻繁に(笑)用いられてきたが、記事内容からすると何ら「裏づけ」ができないような場合にも、安易に用いられてきた経緯があり、不適切使用が問題とされたようである。例えば、

 「少年が暴力ゲームをやると凶暴犯罪者となることが裏づけられた」

といったような用法である。根拠の提示が不十分であるにも関わらず、安易に結びつけようとする記者が非常に多い、という傾向が裏づけられた格好だ。


③の表現は誤解を招き易い表現である、という理由で、有識者会議において最も槍玉に挙げられた事例であったと見られている。特に強調された事例は、

 「誤って報じられた」

という報道表現によって、激昂した報道関係者たちが政府筋に詰め寄るというシーンだったようだ。詰め寄られた政府関係者の一人は、まるで都合が悪い時だけ耳が遠くて聞こえなくなる姑のように、記憶をなくしてしまった程だ。このような事態を放置してはなるまい。


④の事例はやや高度な場合であるが、「で」の全ての用法ということではないようだ。原因についてを示す時の用法として、原因が特定できていないにも関わらず、安易に用いられていることがかねてより指摘されていた。

 「大雪で欠航した」

このような、大雪で飛行機の大半が欠航してしまったといった、因果関係が明らかなものについては用いてもよい、ということである。ところが、

 「○○手術で死亡した」
 「○○で円高となった」

といった、極めていい加減な推定による原因を事実であるかのように報じるのは問題があるとされたものである。関連を特定できていない上に、確かめられた事実でもないことを、いかにも判明しているかのように断定的に報道することは、単なる誘導に過ぎないからである。


多くの国民が反対している、大変評判の悪い裁判員制度ではあるが、報道機関は一斉点検を迫られるいい機会となっており、どうやら裁判員制度のたった一つの効用
となっているようだ。