▶→<第75回毎日映画コンクール>のノミネート作品が発表されました。(「TENET テネット」のように)承知の上で観なかった作品もありますが、全然ノーマークの作品もあるので、なんとか年内に観ようとおもいます。
▶今回の記事で紹介した作品中私ヌルボが興味を持ったのは「アンプランド」というアメリカ映画。観客動員数のランキングでは6位に入り、ネチズンによる評価ランキングでも平均9.75という高ポイントで2位になってます。一方記者・評論家による評点は平均3.3ポイント。平均にも達しない低評価です。映画の内容はというと。反妊娠中絶の活動アビー・ジョンソンの実体験を映画化した中絶反対を訴える作品。→コチラのFilmarksの記事にも対照的な感想が載っています。ジャスティーンさんは「「良心」に深く語り掛けられ、映画館で腰が抜けて立ち上がれなかった」「周りに泣いている人も多く、最後は見知らぬ人とも手をつないで、祈りました」とのことで、★5つです。一方GreenTさんは「これはハッキリ「アンチ中絶映画」と言われているんですけど、なぜこれを観て中絶の是非を問えるのか、全くわからない」以下、批判を列挙しています。「この「非営利団体」の内情がヒドいだけであって・・・「だから中絶は良くない!」という理由にはならない」とか「胎児を可哀想と思わなくたって、女性の身体にだって負担なのだ。「中絶すればいいや」なんてお気楽に思っている女なんてほとんどいないと思う」等々で、★は1つだけです。映画ジャーナリストのキム・ヒョンソクさんは次のようにコメントしています。「「中絶」という問題を、キリスト教的保守主義の立場から見た映画。その賛否についてはさまざまな意見があるだろうが、この映画が残念なのは両極端な善悪観念に立脚して議論の余地を完全に遮断してしまうという点。扱う問題の重さに比べてストーリー展開の方法と態度が軽い。「この映画で描かれる問題は「特に悪いものを取り上げた」という印象がある」。
上記お2人の感想に対しては後者GreenTさんに圧倒的に多数の「いいね!」が寄せられていますが、日本では当然でしょうね。<NAVER映画>では本作を観た韓国のネチズン492人中2以下をつけた人はわずか13人でした。
以前ソウルに行った時、朝公園で「同性婚反対」を熱心に訴えている若者を見ました。韓国ではキリスト教関係でも多様な教派・教団がありますが、こうした保守的なものも依然として大きな影響力を保持しているようです。
▶この1週間は次の3作品を観ました。
「水女」★★★★(シネマヴィーラ渋谷の金綺泳特集で鑑賞。未見の作品だったが、この監督らしくかなりキョーレツな人物も登場するものの一応ハッピーエンドだし、ヒロインの金慈玉[キム・ジャオク]が魅力的だったので満足。) 「バクラウ 地図から消された村」★★★☆(カンヌ映画祭で審査員賞だがそんな風格(?)はナシ。最初の3分の1はわかりにくくて眠たく、後半は「ミッドサマー」風、というのが一般的感想。後でポルトガルと英語の意味や「地図から消された」意味を考え、少し理解しナットクしたが・・・。) 「スーパーミキンコリニスタ」★★★★(個性が問われる主演級俳優に対しエキストラはあくまでも無個性を求められる。本作の主演・高山璃子さんがエキストラから抜擢されたのは個性が目についちゃったから?)
【「水女」より。この広大な葦原はソウル市城東区沙斤[サグン]洞だとか。清渓川(or中浪川)?の河原か。申相玉監督の「地獄花」のロケ地もここだったか? 】
★★★ NAVERの人気順位(12月22日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(新) 犬のような者たち(韓国) 10.00(11)
②(新) アンプランド 9.75(465)
③(1) さすらいのシェフ(韓国) 9.61(184)
④(2) カナの婚宴:口約 9.58(252)
⑤(4) SWAG(韓国) 9.53(134)
⑥(6) 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(日本) 9.51(822)
⑦(新) 最後の休暇(韓国) 9.43(28)
⑧(8) ブータン 山の教室 9.42(139)
⑨(-) 蒸発(韓国) 9.42(38)
⑩(9) 復活: その証拠(韓国) 9.41(386)
①②⑦の3作品が新登場です。
①「犬のような者たち」は韓国のドラマ。ジョング(チ・デハン)は毎日のように酒に酔っては娘のシア(チュ・ソジョン)を叩くのが常になっていました。ところが彼が暮らす村で児童に対する性暴力犯罪が続けて起こります。そんなある日シアが行方不明になり、再発見されましたが、シアは近づくことさえできない状況で、さらにはジョングが容疑者だとの噂が広がっていきます。人生のどん底に落ちたジョングはシアに対してやっと遅すぎる後悔をするのですが・・・。原題は「개 같은 것들」です。子どもに対する性犯罪事件については、ネチズンもコメントしているように映画「ソウォン/願い」のモチーフとなった事件の加害者チョ・ドゥスンが最近刑期を終えて出所したこともあって関心が高まっているようです。(過去記事→
②「アンプランド」については後述します。
⑦「最後の休暇」は韓国のドラマ。留学生の子どもと母は共に外国暮らしで韓国に1人残るオ部長(イ・ヨンボム)は、そんな<キロギアッパ>生活5年目に入りました。オンラインで家族の話を聞くことが彼の唯一の楽しみです。そんなある日、消化不良とばかり思っていた痛みが大変なことになっているとは思いませんでした。家事には見向きもしない夫を後にして、1人で2人の娘を育てて、青春をそのまま捧げたスンミ(チャン・スンミ)、そんな彼女にもささやかな希望が生まれます。自分自身よりも他の誰かの踏み石や風よけになってくれた2人の最後の休暇が今から始まります・・・。原題は「마지막 휴가」です。
【記者・評論家による順位】
①(-) 燃ゆる女の肖像 9.22(9)
②(1) 恐怖分子 8.22(9)
③(2) Mank/マンク 8.14(7)
④(3) マーティン・エデン 8.00(8)
⑤(4) 夏時間[ハラボジの家](韓国) 7.83(12)
⑥(-)未来を乗り換えた男 7.60(5)
⑥(5) ガールフッド 7.60(5)
⑧(6) 逃げた女(韓国) 7.33(6)
⑨(7) 冬の夜に 7.33(6)
⑩(8) TENET テネット 7.18(11)
新登場の作品はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月18日(金)~12月20日(日) ★★★
「ジョゼ」が2週連続1位だが、この数字の落ち込みは悲しい
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ジョゼ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・30,889・・・・・・・・139,434 ・・・・・・1,263 ・・・・・1,019
2(3)・・盗掘(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・11/04 ・・・・・・・・16,491・・・・・・1,481,360 ・・・・・13,462・・・・・・・487
3(2)・・お隣さん(韓国)・・・・・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・14,956・・・・・・・・408,075・・・・・・・3,503・・・・・・・590
4(4)・・Run:ラン・・・・・・・・・・・・・・・・11/20 ・・・・・・・・・7,104・・・・・・・・268,630・・・・・・・2,471・・・・・・・416
5(再)・・ラブ・アクチュアリー・・2003/12/05・・・・・・・・4,576・・・・・・・・319,810 ・・・・・・2,257・・・・・・・232
6(22)・・アンプランド ・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・4,302 ・・・・・・・・・・8,851・・・・・・・・・・75・・・・・・・281
7(87)・・アメリカン・フォーク ・・・・・12/16 ・・・・・・・・・3,887 ・・・・・・・・・・5,557・・・・・・・・・・48・・・・・・・242
8(5)・・八佰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・2,565 ・・・・・・・・・14,252 ・・・・・・・・124・・・・・・・168
9(新)・・願い/Hope・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・1,653・・・・・・・・・・・2,381・・・・・・・・・・20・・・・・・・171
10(7)・・インターステラー・・・2014/11/06 ・・・・・・・・・1,405・・・・・10,322,947 ・・・・・82,804・・・・・・・・17
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
週末の観客動員数が1万人を超えたのは上位3作品だけと、さらに数字が落ち込んでいます。
今回の新登場は6・7・9位の3作品です。
6位「アンプランド」はアメリカのドラマ。反妊娠中絶の活動家であるアビー・ジョンソンの実体験を映画化した作品です。タイトルのアンプランド(unplanned)は「予定外の」「無計画な」といった意味です。アビー(アシュリー・ブラッチャー)はアメリカ最大の中絶クリニック家族計画連盟で8年間カウンセラーとして働き、最年少所長になり、中絶経験者として自分のような岐路に立っている女性を助けるという使命感を持って誠実に働いています。ところが、初めて手術室に入った日、彼女はこれまでの信念を根こそぎ覆される場面を目撃することになります・・・。韓国題は「언플랜드」。本作の韓国内での評価については記事冒頭を参照のこと。日本公開は未定のようです。
7位「アメリカン・フォーク」はアメリカのドラマ&音楽。世界各地の映画祭で7つの賞を獲得し、2018堤川映画祭では開幕作として上映された作品です。内容は男女ミュージシャンのロードムービー。全世界に衝撃が走った9.11のその日、偶然出会ったエリオット(ジョー・パーディ)とジョニー(アンバー・ルバース)は飛行機に乗れず、LAからニューヨークまでキャンピングカーで一緒に移動することになります。その間各地で路上ライブを行って人々の心を癒し、また多くの人たちからさまざまな好意を受け取ります。LAからニューヨークまで14の州5,600kmの壮大な旅は再起を喚起する旅となり、そこにはいつも音楽が共にありました・・・。2人の主人公を演じたジョー・パーディとアンバー・ルバースは00年代半ば以来インディファンの間で知られている音楽性豊かなシンガーソングライターで、その点でも注目度の高い作品とのことです。韓国題は「리플레이(replay)」。日本公開は未定(なさそう?)のようです。
9位「願い/Hope」は、ノルウェー・スウェーデン合作のドラマ。今年9~10月にオンラインで開かれた<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭>でグランプリを受賞した作品です。アーニャ(アンドレア・ブライン・ホヴィック)は映画監督であり、事実婚関係のトーマス(ステラン・スカルスガル)の妻でもあり、6人の子どものママでもあります。そんな家族たちに囲まれて、平穏に暮らしていました。ところが、クリスマスの2日前アーニャとトーマスは医師に緊急で呼び出され、アーニャの脳に腫瘍があって余命残り少ないと宣告されます。クリスマス中、アーニャは死の恐怖に向き合いながら、子どもたちにどう伝えるかひどく動揺します。トーマスは彼女と結婚したいと言いますが、アーニャは自分たちはそもそも愛し合っているのか疑問を持ち始めます・・・。この作品にはマリア・ソダール監督自身の実話が忠実に再現されていて、トーマス等も実在のモデルがいるとのことです。韓国題は「호프」です。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・上映館数
1(再)・・ラブ・アクチュアリー・・・・2003/12/05・・・・・・・4,576 ・・・・・・・・319,810 ・・・・・2,257・・・・・・・232
2(38)・・アメリカン・フォーク ・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・3,887・・・・・・・・・・・5,557・・・・・・・・・48・・・・・・・242
3(新)・・ホープ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・1,653・・・・・・・・・・・2,381・・・・・・・・・20・・・・・・・171
4(71)・・少年の君 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/09 ・・・・・・1,391 ・・・・・・・・・72,687・・・・・・・・616 ・・・・・・・68
5(33)・・初恋(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・1,376・・・・・・・・・・・2,620・・・・・・・・・23・・・・・・・・79
2・3・5位の3作品が初登場ですが、2位「アメリカン・フォーク」と3位「ホープ」については上述しました。
5位「初恋」は私ヌルボは未見ですが、一応ラブロマンスではあるものの、そこは三池崇史監督作品らしくバイオレンスアクションの風味がかなり色濃く入っているようです。韓国題は「퍼스트 러브(ファースト・ラブ)」です。
▶今回の記事で紹介した作品中私ヌルボが興味を持ったのは「アンプランド」というアメリカ映画。観客動員数のランキングでは6位に入り、ネチズンによる評価ランキングでも平均9.75という高ポイントで2位になってます。一方記者・評論家による評点は平均3.3ポイント。平均にも達しない低評価です。映画の内容はというと。反妊娠中絶の活動アビー・ジョンソンの実体験を映画化した中絶反対を訴える作品。→コチラのFilmarksの記事にも対照的な感想が載っています。ジャスティーンさんは「「良心」に深く語り掛けられ、映画館で腰が抜けて立ち上がれなかった」「周りに泣いている人も多く、最後は見知らぬ人とも手をつないで、祈りました」とのことで、★5つです。一方GreenTさんは「これはハッキリ「アンチ中絶映画」と言われているんですけど、なぜこれを観て中絶の是非を問えるのか、全くわからない」以下、批判を列挙しています。「この「非営利団体」の内情がヒドいだけであって・・・「だから中絶は良くない!」という理由にはならない」とか「胎児を可哀想と思わなくたって、女性の身体にだって負担なのだ。「中絶すればいいや」なんてお気楽に思っている女なんてほとんどいないと思う」等々で、★は1つだけです。映画ジャーナリストのキム・ヒョンソクさんは次のようにコメントしています。「「中絶」という問題を、キリスト教的保守主義の立場から見た映画。その賛否についてはさまざまな意見があるだろうが、この映画が残念なのは両極端な善悪観念に立脚して議論の余地を完全に遮断してしまうという点。扱う問題の重さに比べてストーリー展開の方法と態度が軽い。「この映画で描かれる問題は「特に悪いものを取り上げた」という印象がある」。
上記お2人の感想に対しては後者GreenTさんに圧倒的に多数の「いいね!」が寄せられていますが、日本では当然でしょうね。<NAVER映画>では本作を観た韓国のネチズン492人中2以下をつけた人はわずか13人でした。
以前ソウルに行った時、朝公園で「同性婚反対」を熱心に訴えている若者を見ました。韓国ではキリスト教関係でも多様な教派・教団がありますが、こうした保守的なものも依然として大きな影響力を保持しているようです。
▶この1週間は次の3作品を観ました。
「水女」★★★★(シネマヴィーラ渋谷の金綺泳特集で鑑賞。未見の作品だったが、この監督らしくかなりキョーレツな人物も登場するものの一応ハッピーエンドだし、ヒロインの金慈玉[キム・ジャオク]が魅力的だったので満足。) 「バクラウ 地図から消された村」★★★☆(カンヌ映画祭で審査員賞だがそんな風格(?)はナシ。最初の3分の1はわかりにくくて眠たく、後半は「ミッドサマー」風、というのが一般的感想。後でポルトガルと英語の意味や「地図から消された」意味を考え、少し理解しナットクしたが・・・。) 「スーパーミキンコリニスタ」★★★★(個性が問われる主演級俳優に対しエキストラはあくまでも無個性を求められる。本作の主演・高山璃子さんがエキストラから抜擢されたのは個性が目についちゃったから?)
【「水女」より。この広大な葦原はソウル市城東区沙斤[サグン]洞だとか。清渓川(or中浪川)?の河原か。申相玉監督の「地獄花」のロケ地もここだったか? 】
★★★ NAVERの人気順位(12月22日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。
①(新) 犬のような者たち(韓国) 10.00(11)
②(新) アンプランド 9.75(465)
③(1) さすらいのシェフ(韓国) 9.61(184)
④(2) カナの婚宴:口約 9.58(252)
⑤(4) SWAG(韓国) 9.53(134)
⑥(6) 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(日本) 9.51(822)
⑦(新) 最後の休暇(韓国) 9.43(28)
⑧(8) ブータン 山の教室 9.42(139)
⑨(-) 蒸発(韓国) 9.42(38)
⑩(9) 復活: その証拠(韓国) 9.41(386)
①②⑦の3作品が新登場です。
①「犬のような者たち」は韓国のドラマ。ジョング(チ・デハン)は毎日のように酒に酔っては娘のシア(チュ・ソジョン)を叩くのが常になっていました。ところが彼が暮らす村で児童に対する性暴力犯罪が続けて起こります。そんなある日シアが行方不明になり、再発見されましたが、シアは近づくことさえできない状況で、さらにはジョングが容疑者だとの噂が広がっていきます。人生のどん底に落ちたジョングはシアに対してやっと遅すぎる後悔をするのですが・・・。原題は「개 같은 것들」です。子どもに対する性犯罪事件については、ネチズンもコメントしているように映画「ソウォン/願い」のモチーフとなった事件の加害者チョ・ドゥスンが最近刑期を終えて出所したこともあって関心が高まっているようです。(過去記事→
②「アンプランド」については後述します。
⑦「最後の休暇」は韓国のドラマ。留学生の子どもと母は共に外国暮らしで韓国に1人残るオ部長(イ・ヨンボム)は、そんな<キロギアッパ>生活5年目に入りました。オンラインで家族の話を聞くことが彼の唯一の楽しみです。そんなある日、消化不良とばかり思っていた痛みが大変なことになっているとは思いませんでした。家事には見向きもしない夫を後にして、1人で2人の娘を育てて、青春をそのまま捧げたスンミ(チャン・スンミ)、そんな彼女にもささやかな希望が生まれます。自分自身よりも他の誰かの踏み石や風よけになってくれた2人の最後の休暇が今から始まります・・・。原題は「마지막 휴가」です。
【記者・評論家による順位】
①(-) 燃ゆる女の肖像 9.22(9)
②(1) 恐怖分子 8.22(9)
③(2) Mank/マンク 8.14(7)
④(3) マーティン・エデン 8.00(8)
⑤(4) 夏時間[ハラボジの家](韓国) 7.83(12)
⑥(-)未来を乗り換えた男 7.60(5)
⑥(5) ガールフッド 7.60(5)
⑧(6) 逃げた女(韓国) 7.33(6)
⑨(7) 冬の夜に 7.33(6)
⑩(8) TENET テネット 7.18(11)
新登場の作品はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月18日(金)~12月20日(日) ★★★
「ジョゼ」が2週連続1位だが、この数字の落ち込みは悲しい
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ジョゼ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・30,889・・・・・・・・139,434 ・・・・・・1,263 ・・・・・1,019
2(3)・・盗掘(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・11/04 ・・・・・・・・16,491・・・・・・1,481,360 ・・・・・13,462・・・・・・・487
3(2)・・お隣さん(韓国)・・・・・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・14,956・・・・・・・・408,075・・・・・・・3,503・・・・・・・590
4(4)・・Run:ラン・・・・・・・・・・・・・・・・11/20 ・・・・・・・・・7,104・・・・・・・・268,630・・・・・・・2,471・・・・・・・416
5(再)・・ラブ・アクチュアリー・・2003/12/05・・・・・・・・4,576・・・・・・・・319,810 ・・・・・・2,257・・・・・・・232
6(22)・・アンプランド ・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・4,302 ・・・・・・・・・・8,851・・・・・・・・・・75・・・・・・・281
7(87)・・アメリカン・フォーク ・・・・・12/16 ・・・・・・・・・3,887 ・・・・・・・・・・5,557・・・・・・・・・・48・・・・・・・242
8(5)・・八佰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・2,565 ・・・・・・・・・14,252 ・・・・・・・・124・・・・・・・168
9(新)・・願い/Hope・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・1,653・・・・・・・・・・・2,381・・・・・・・・・・20・・・・・・・171
10(7)・・インターステラー・・・2014/11/06 ・・・・・・・・・1,405・・・・・10,322,947 ・・・・・82,804・・・・・・・・17
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
週末の観客動員数が1万人を超えたのは上位3作品だけと、さらに数字が落ち込んでいます。
今回の新登場は6・7・9位の3作品です。
6位「アンプランド」はアメリカのドラマ。反妊娠中絶の活動家であるアビー・ジョンソンの実体験を映画化した作品です。タイトルのアンプランド(unplanned)は「予定外の」「無計画な」といった意味です。アビー(アシュリー・ブラッチャー)はアメリカ最大の中絶クリニック家族計画連盟で8年間カウンセラーとして働き、最年少所長になり、中絶経験者として自分のような岐路に立っている女性を助けるという使命感を持って誠実に働いています。ところが、初めて手術室に入った日、彼女はこれまでの信念を根こそぎ覆される場面を目撃することになります・・・。韓国題は「언플랜드」。本作の韓国内での評価については記事冒頭を参照のこと。日本公開は未定のようです。
7位「アメリカン・フォーク」はアメリカのドラマ&音楽。世界各地の映画祭で7つの賞を獲得し、2018堤川映画祭では開幕作として上映された作品です。内容は男女ミュージシャンのロードムービー。全世界に衝撃が走った9.11のその日、偶然出会ったエリオット(ジョー・パーディ)とジョニー(アンバー・ルバース)は飛行機に乗れず、LAからニューヨークまでキャンピングカーで一緒に移動することになります。その間各地で路上ライブを行って人々の心を癒し、また多くの人たちからさまざまな好意を受け取ります。LAからニューヨークまで14の州5,600kmの壮大な旅は再起を喚起する旅となり、そこにはいつも音楽が共にありました・・・。2人の主人公を演じたジョー・パーディとアンバー・ルバースは00年代半ば以来インディファンの間で知られている音楽性豊かなシンガーソングライターで、その点でも注目度の高い作品とのことです。韓国題は「리플레이(replay)」。日本公開は未定(なさそう?)のようです。
9位「願い/Hope」は、ノルウェー・スウェーデン合作のドラマ。今年9~10月にオンラインで開かれた<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭>でグランプリを受賞した作品です。アーニャ(アンドレア・ブライン・ホヴィック)は映画監督であり、事実婚関係のトーマス(ステラン・スカルスガル)の妻でもあり、6人の子どものママでもあります。そんな家族たちに囲まれて、平穏に暮らしていました。ところが、クリスマスの2日前アーニャとトーマスは医師に緊急で呼び出され、アーニャの脳に腫瘍があって余命残り少ないと宣告されます。クリスマス中、アーニャは死の恐怖に向き合いながら、子どもたちにどう伝えるかひどく動揺します。トーマスは彼女と結婚したいと言いますが、アーニャは自分たちはそもそも愛し合っているのか疑問を持ち始めます・・・。この作品にはマリア・ソダール監督自身の実話が忠実に再現されていて、トーマス等も実在のモデルがいるとのことです。韓国題は「호프」です。
【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・上映館数
1(再)・・ラブ・アクチュアリー・・・・2003/12/05・・・・・・・4,576 ・・・・・・・・319,810 ・・・・・2,257・・・・・・・232
2(38)・・アメリカン・フォーク ・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・3,887・・・・・・・・・・・5,557・・・・・・・・・48・・・・・・・242
3(新)・・ホープ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・1,653・・・・・・・・・・・2,381・・・・・・・・・20・・・・・・・171
4(71)・・少年の君 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/09 ・・・・・・1,391 ・・・・・・・・・72,687・・・・・・・・616 ・・・・・・・68
5(33)・・初恋(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・1,376・・・・・・・・・・・2,620・・・・・・・・・23・・・・・・・・79
2・3・5位の3作品が初登場ですが、2位「アメリカン・フォーク」と3位「ホープ」については上述しました。
5位「初恋」は私ヌルボは未見ですが、一応ラブロマンスではあるものの、そこは三池崇史監督作品らしくバイオレンスアクションの風味がかなり色濃く入っているようです。韓国題は「퍼스트 러브(ファースト・ラブ)」です。