9月3日(土)品川に行った時に、例の
「君の名は。」を観ようとT・ジョイPRINCE品川に入ったものの、昼頃から午後6時過ぎあたりまですべて満席! 「オーバーではなく、
すさまじい大ヒットである」と前日「毎日新聞(夕)」の<シネマの休日>が書いていた通り。
そこで9月12日(月)昼前に出直して川崎TOHOへ。それでも500席以上キャパがあるスクリーン5に100人以上入ってからなー。すごいすごい。
ちょくちょく書いているように、およそアニメには疎い私ヌルボですが、新海誠監督作品は2013年の「言の葉の庭」を公開直後に観てます。角川シネマ新宿の小さい方のスクリーン。新宿御苑に降る雨の描写がとくに印象に残りました。で、その翌年ソウルに行った時、たまたま韓国映像資料院の建物内のシネマテークKOFAでアニメ特集をやってて、そこで「雲のむこう、約束の場所」「ほしのこえ」「秒速5センチメートル」の3作品をまとめて観てきました。
右画像はその時のポスターです。
で「君の名は。」の感想ですが、なかなか良かった。(・・・て、それだけ?) 私ヌルボ、あと数十年若かったらもっと感動してただろうな。いろんな点でスケールが大きくなって、新海監督は「カベを1つ越えた」というのはわかります。しかし、最初に観た頃の(ファン層も含めて)小ぢんまりとした
オタクっぽいフンイキの方がヌルボの性に合ってるかも。まあ今もそんな要素はあいかわらず残ってますね。そういえば<NAVER映画>のサイトで「言の葉の庭」に対する例外的な低評価のネチズンのレビューに「病的なラブフォビア(恋愛恐怖症)」と書かれてたのがあったな。たしかにオタク的妄想恋愛(笑)の気味はあるかもなー。ま、そこらへんも魅力のうちなのかもしれませんが・・・。
この「君の名は。」は今年の
釜山国際映画祭で「シン・ゴジラ」とともに上映されるとのこと。しかし、韓国での上映が待ちきれず飛行機で日本に来て観た人もいるんですよねー。→
コチラ(自動翻訳)参照。
「君の名は。」を観終って蒲田に移動。JR蒲田駅近辺に来たのはたしか石原慎太郎が衆院選に出てた時だから・・・え、1993年てか !? 石原候補が握手を求めてきたのを拒んだ記憶があるなー。(笑)
来たついでにゴジラが上陸・遡上してきた呑川を確認。(右画像) この程度の川幅のローカルな川だと巨大化する以前のゴジラを撮るにはたしかに好都合。
で、初めて入った蒲田宝塚で見逃がしていた
「海よりもなお深く」を鑑賞。コチラは観客5人だったかな? 蒲田で観て正解の映画でした。(・・・って、どこが ?(笑))
「朝鮮日報」9月9日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。) | 。) | 「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」
こんな痛快な侵攻なら ★★★★
「密偵」
‘ガンホの顔’という分類 ★★★☆
「アリス・イン・ワンダーランド ~時間の旅~」
ハリウッド、続編の強迫? ★★★
「古山子、大東輿地図」
朝鮮の‘オタク’のために ★★★
「月光宮殿」
韓国アニメ、跳躍はいつ? ★★☆
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上掲の作品はすべて以下の記事の中で紹介しています。 |
★★★ NAVERの人気順位(9月13日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※評点の後の( )は採点者数
①(1) Bringing Tibet Home ~故郷を引き寄せて~(韓国等) 9.51(61)
②(3) ズートピア 9.35(17,659)
③(6) 影たちの島(韓国) 9.34(77)
④(4) ドロップ・ボックス(韓国) 9.31(89)
⑤(2) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本) 9.29(765)
⑥(5) 私たち(韓国) 9.24(896)
⑦(7) オーヴェという男 9.13(1,246)
⑧(-) 劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~(日本) 9.02(91)
⑨(9) 内部者たち:ジ・オリジナル(韓国) 9.02(7,092)
⑩(10) シング・ストリート 未来へのうた 8.99( 3,981)
⑧
「劇場版 響け!ユーフォニアム~北宇治高校吹奏楽部へようこそ~」だけが今回の新登場です。私ヌルボ、原作本も読んでないしなー・・・。それにしても、映研、書道、百人一首等々の高校の文化系部活への注目、あと何が残ってる? 生物とか天文とか化学といった理科関係か、弁論部・新聞部とか、あ、農業高校なんかいいかも・・・と思ったら「銀の匙 Silver Spoon」というのがあったか。韓国題は「극장판 울려라! 유포니엄」です
【記者・評論家による順位】
※評点の後の( )は採点者数
①(1) キャロル 8.96(13)
②(2) アガシ(韓国) 7.68(18)
③(3) 私たち(韓国) 7.66(14)
④(4) ドロップ・ボックス(韓国) 7.66(1)
⑤(-) 密偵(韓国) 7.50(1)
⑥(5) ナショナル・ギャラリー 英国の至宝 7.50(4)
⑦(6) BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント 7.45(5)
⑧(-) ディーブ 7.35(5)
⑨(7) トンネル(韓国) 7.21(14)
⑩(8) ズートピア 7.20(5)
⑤と⑧の2作品が初登場です。
⑤
「密偵」については後述します。
⑧
「ティーブ」は20014年のヨルダン・アラブ首長国連邦・カタール・イギリスの合作作品で、日本では同年東京フィルメックスで上映されましたが、一般劇場公開はなく現在に至っています。物語の舞台は第1次大戦中のアラビア半島西部ヒジャーズ地方(当時はオスマン帝国の支配下)。遊牧民の少年ディーブはある日、イギリス人の将校に道案内を頼まれ、兄とともに彼を連れて出発します。将校は極秘の任務があるというでしたが、目的地に向かう途中で何者かに襲撃され、彼ばかりか兄も殺されてしまいます・・・。韓国題は「디브」です。これは一般公開してほしいな・・・。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月9日(金)~9月11日(日) ★★★
ソン・ガンホ、コン・ユの「密偵」が1人勝ちのトップ
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(65)・・密偵(韓国)・・・・・・・・・・・・・9/07・・・・・・・・・1,607,742・・・・・・・・・・2,174,148 ・・・・・・・・17,716・・・・・・1,444
2(19)・・古山子、大東輿地図(韓国)・・9/07・・・・・・・219,297 ・・・・・・・・・・・300,550 ・・・・・・・・・2,386・・・・・・・・756
3(新)・・アリス・イン・ワンダーランド・・9/07・・・・・・・156,040・・・・・・・・・・・192,844・・・・・・・・・・1,581・・・・・・・・515
~時間の旅~
4(37)・・月光宮殿(韓国) ・・・・・・・・9/07・・・・・・・・・・・・55,004・・・・・・・・・・・・63,353 ・・・・・・・・・・・490・・・・・・・・425
5(新)・・おもちゃが生きている・・・9/07・・・・・・・・・・・・49,492・・・・・・・・・・・・59,311 ・・・・・・・・・・・458・・・・・・・・294
6(1)・・トンネル(韓国)・・・・・・・・・・・8/10・・・・・・・・・・・・46,305・・・・・・・・・7,076,076・・・・・・・・・57,179・・・・・・・・420
7(3)・・ライト/オフ・・・・・・・・・・・・・8/24・・・・・・・・・・・・41,760 ・・・・・・・・・1,081,040・・・・・・・・・・8,652・・・・・・・・329
8(新)・・ロビンソン・クルーソー・・9/07 ・・・・・・・・・・・・41,470・・・・・・・・・・・・50,214 ・・・・・・・・・・・386・・・・・・・・329
9(2)・・メカニック:ワールドミッション・・8/31 ・・・・・・・・39,190 ・・・・・・・・・・516,531・・・・・・・・・・4,169・・・・・・・・210
10(5)・・徳恵翁主(韓国) ・・・・・・・・8/03・・・・・・・・・・・・10,554・・・・・・・・・5,568,733・・・・・・・・・44,155 ・・・・・・・・272
※
KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
4週連続1位だった「トンネル」は6位に後退し、代わってソン・ガンホとコンユ主演の「密偵」が予測通りトップに。それにしても、韓国映画の好調が続きます。
今回の新登場は1~5位と8位の計6作品です。
1位
「密偵」は、このところ続いている日本統治期を背景にした作品。1920年代の朝鮮です。朝鮮人の警察官イ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は、武装独立運動組織・義烈団の後をイヌという匿名で 義烈団リーダーのキム・ウジン(コン・ユ)に接近します。2人はお互いの正体と意図を知りながらも本音を隠したまま近づきます。出処不明の情報が双方の間に漏れ出て、誰が密偵なのかわからない中で、 義烈団は日本の主要施設を破壊できる爆弾を京城に持ち込もうと企てます。そして日本の警察は彼らを追い、皆が上海に集まります。追う者たちと捕まるわけにはいかない者たちとの間に緊張感が深まる中、 爆弾を積んだ列車は国境を越えて京城に向かいます・・・。原題は「밀정」です。
2位
「古山子、大東輿地図」は、朝鮮後期に朝鮮半島全土を歩いて「大東輿地図」を完成させた金正浩(キム・ジョンホ)の物語。古山子(コサンジャ)はその号です。もしかして朴範信(パク・ボムシン)の小説「古山子」(→
コチラ)の映画化かなと思ったらその通り。朝鮮の本当の地図を作成するために2本の足で全国八道を踏破した金正浩(チャ・スンウォン)は、娘のスンシル(ナム・ジヒョン)がいつの間にか16歳になるかも忘れたまま「地図に狂った人」という非難にもかかわらず、国が独占した地図を人々と分かち合いたいという思いでひたすら地図完成と木版制作に没頭します。しかし安東金氏一族と対立する興宣大院君は、権力を掌握するため彼の地図を手に入れようとします。「 歴史に記録されていない金正浩の秘められた物語」云々というから、フィクションの部分がけっこうあって、そこがキモ? しかし、韓国の人たちのほとんども彼の生涯等について誤解しているようで・・・というのは本ブログのかなり詳しい過去記事(→
コチラ)と、そして→
コチラの記事のコメント欄も・・・。この作品の原題は「고산자, 대동여지도」です。
3位
「アリス・イン・ワンダーランド ~時間の旅~」は、日本ではすでに7月1日から公開されています。韓国題は「거울나라의 앨리스」。
4位
「月光宮殿」は、韓国のアニメ。人間と神との間で繰り広げられる宮殿ファンタジー・アドベンチャーです。偶然昌徳宮の中の幻想の世界・月光宮殿に入ってしまった13歳の少女ヒョン・ジュリ。そこで<問題児>のリスのタラミとイケメン武士のワンに出会ったジュリは 家に帰る道を探しますが、 時間を動かす自擊漏(水時計)の鍵を持って月光宮殿を支配しようとする梅花夫人の計略で危機に直面することに・・・。原題は「달빛궁궐」です。
5位
「おもちゃが生きている」(仮)は、アルゼンチン・スペインの合作で、「瞳の奥の秘密」のフアン・ホセ・カンパネラ監督が初めて手がけた3Dアニメで、2013年アルゼンチンで大ヒットしたそうです。原題の「Metegol」とはテーブル・ゲームのサッカーのこと。主人公の少年アマデオは、サッカーが得意ないじめっ子のゴロッソとそのゲームで対決して勝ちましたが、ゴロッソはそれをずっと根に持ってしまいます。それから10年後、ゴロッソは世界的なサッカー選手となっています。しかし彼は少年時代の恨みから(!)故郷を破壊しにやって来る(!!)のです。町長は怖がって逃げ、町のすべては壊され、アマデオの(片想いの ?)彼女はヘリで連れていかれ・・・。ところが悲しむアマデオの涙がゲームの人形に落ちた瞬間、力強い逆転劇が始まります・・・。韓国題は「장난감이 살아있다」。日本公開はなさそう、かな?
8位
「ロビンソン・クルーソー」(仮)は、ベルギーの3Dアニメ。激しい嵐が吹き荒れた後、<人間>という新しい生命体を発見した島の動物たち。彼らは自分の足で歩く<人間>の到来に驚くばかり。しかし意外に親切で優しそうなロビンソン・クルーソーの魅力にはまり始めますが、ある日ロビンソン・クルーソーと同じような見知らぬ生命体が現れてロビンソン・クルーソーを脅かす・・・って一体何なんだ? 「誰も知らなかった彼の無人島生存の秘密が明かされる!」?? 韓国題は「로빈슨 크루소」。日本では劇場未公開で、レンタルDVDが出てます。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(3)・・最悪の1日(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・8/25・・・・・・・・・・・・・・・4,580 ・・・・・・・・・・・67,606・・・・・・・・・・・・・540 ・・・・・・・・・42
2(49)・・マイケル・ムーアの世界侵略のススメ・・9/08・・・・・・・・2,493 ・・・・・・・・・・・・4,343・・・・・・・・・・・・・・35 ・・・・・・・・・32
3(26)・・カフェ・ソサエティ・・・・・・・・・・・・・・9/14・・・・・・・・・・・・・・・1,227・・・・・・・・・・・・・2,134・・・・・・・・・・・・・・21 ・・・・・・・・・11
4(1)・・マダム・フローレンス! ・・・・・・・・・8/24・・・・・・・・・・・・・・・1,094 ・・・・・・・・・・137,011・・・・・・・・・・・1,058 ・・・・・・・・・10
夢見るふたり
5(10)・・海よりもまだ深く(日本) ・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・・・・・904・・・・・・・・・・・・88,805・・・・・・・・・・・・・737・・・・・・・・・12
2・3位の2作品が新登場です。
2位
「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」は、日本ではすでに5月公開されています。韓国題は「다음 침공은 어디?(次の侵攻はどこ?)」です。
3位
「カフェ・ソサエティ」は、今年のカンヌ国際映画祭のオープニング作品として上映されたウディ・アレン監督の新作ロマンチック・コメディ。舞台は芸能人から政治家、ギャングまでありとあらゆる人間が出入りしていた1930年代のハリウッド。そこにが飛び込んでいったのがボビー・ドーフマン(ジェシー・アイゼンバーグ)という野心ある青年。業界の有力者でもある叔父の下で働き始めたばかり彼の恋愛を通して、ハリウッドの虚実が浮き彫りになっていきます・・・。韓国題は「카페 소사이어티」。日本公開はありそうですが詳細は未定のようです。