このところ、韓国では今大ヒット中の「群盗:民乱の時代」をはじめ国産時代劇が目立っています。
関係記事をいろいろ見ていたら、すでに昨年8月の時点で<Movie.Rising>に「"'사극'이 돌아온다." 2014년 한국영화의 화두는 '사극'」という記事があったのですね。(→コチラ。)
「「時代劇が帰ってくる」。2014年韓国映画の話題は時代劇」です。そしてこの記事をすぐ後にフォローしているブログが→コチラ。
つまり、今の時点でちゃんと情報を収集していれば来年の動向もある程度読めるということでしょうね。一応この韓国サイトがお気に入りに入れておきますが、そこまで守備範囲を広げるのもなんだかなー、ではあります。
で、その記事で紹介されていた時代劇というのが①「鳴梁」②「海賊:海に行った山賊」③「群盗:民乱の時代」④「逆鱗」の4作品。
先発の「逆鱗」はイマイチだったようですが、「群盗:民乱の時代」は後述のように記録的なスタートを切りました。
この作品の時代は哲宗13年(西暦1862年)。カン・ドンウォン演じるチョ・ユンは羅州の大富豪の庶子で民衆を収奪して富を築いた武官という悪役。一方ハ・ジョンウが演じるトルムチは白丁(ペクチョン.被差別民)という出自の剣の達人で、智異山に拠点を置く群盗の頭としてチョ・ユンと戦う・・・という2大人気スターの対決。
この設定、昨今の韓国社会の「甲(持てる者)」と「乙(持たざる者)」の間の格差問題とダブるような要素があるかも・・・と思っていたら、まさに<オーマイニュース>(←進歩系メディア)に「カン・ドンウォンの側についている朴槿恵大統領は危険」という記事(→コチラ)がありました。これによると、結局は朝鮮を亡国に導いたこの時代の勢道政治と今の朴槿恵政権とはそんなに変わらないと批判しています。
1862年は朝鮮で約70件も民乱が発生したまさに「民乱の時代」だったようですが、当時の社会の実相については私ヌルボも勉強しないとわかりません。
4つの時代劇のあと2つのうち「鳴梁」については後述します。「海賊:海に行った山賊(해적 : 바다로 간 산적)」は8月6日公開予定ということで、いずれまた。
「韓流ぴあ」8月号による情報2つ。
ハ・ジョンウ、「群盗:民乱の時代」の撮影で一番大変だったのは乗馬シーン。全速力で走らなければならなかったそうです。以前落馬事故に遭ったこともあって恐怖心があったそうです。代役じゃないんですね。
カン・ドンウォンは、李箱文学賞受賞作家キム・エランの同名小説の映画化作品「ドキドキ私の人生」にソン・ヘギョと一緒に出演した。・・・この小説については→コチラの記事で少しふれました。
※この1週間は「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されていません。
★★★ Daumの人気順位(7月29日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①ブラック・ディール(韓国) 9.6(66)
②ヒックとドラゴン2 9.0(255)
③少女は自転車に乗って 8.9(31)
④最後まで行く(韓国) 8.7(1088)
⑤ノンフィクション・ダイアリー(韓国) 8.6(21)
⑥ベルベット・ゴールドマイン 8.5(53)
⑦ヘッドハンター 8.5(138)
⑧フランシス・ハ 8.5(37)
⑨her/世界でひとつの彼女 8.5(321)
⑩鑑定士と顔のない依頼人 8.4(147)
今回の新登場は②「ヒックとドラゴン2」だけです。2010年の前作から5年後の世界を舞台に繰り広げられるヒックと仲間たち、そしてドラゴンの成長物語。予定されている3部作の第2作目とのこと。韓国題は「드래곤 길들이기2」です。で、日本公開は8月1日かな?とある記事を見て思ったのですが、配給の20世紀FOXは公開未定状態のまま。期待していたファンの皆さんは劇場公開を求める署名活動を始めました。(→コチラ。)
【専門家による順位】
①アンダー・ザ・スキン 種の捕食 7.7(4)
②慶州(韓国) 7.2(7)
③ノンフィクション・ダイアリー(韓国) 7.2(4)
④少女は自転車に乗って 7.1(6)
⑤群盗:民乱の時代(韓国) 7.0(9)
⑥グレート・ビューティ 7.0(7)
⑦her/世界でひとつの彼女 7.0(6)
⑧イン・シークレット 7.0(1)
⑨マンガで世界を変えようとした男 6.8(7)
⑩最後まで行く(韓国) 6.8(6)
今回の新登場は⑨「マンガで世界を変えようとした男」だけです。日本では3月に公開されました。韓国題は「랄프 스테드먼 스토리: 이상한 나라의 친구들(ラルフ・ステッドマン・ストーリー:異常な国の友人たち)」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月25日(金)~7月27日(日)] ★★★
「群盗:民乱の時代」、韓国映画久々のトップ
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(32)・・群盗:民乱の時代(韓国) ・・・・・7/23・・・・・・・・・・2,114,180 ・・・・・・3,097,959 ・・・・・・・24,295・・・・・・1,394
2(91)・・ヒックとドラゴン 2・・・・・・・・・・・・7/23 ・・・・・・・・・・・735,497 ・・・・・・・・902,084 ・・・・・・・・7,632・・・・・・・・828
3(1)・・猿の惑星:新世紀(ライジング)・・7/10・・・・・・・・・・1,052,169 ・・・・・・3,142,822 ・・・・・・・29,904・・・・・・・・451
4(2)・・神の一手(韓国)・・・・・・・・・・・・・・7/03・・・・・・・・・・・・118,537・・・・・・・3,499,857 ・・・・・・・28,304・・・・・・・・357
5(4)・・呪怨 -終わりの始まり-(日本)・・7/16・・・・・・・・・・29,789・・・・・・・・・395,273 ・・・・・・・・2,961・・・・・・・・207
6(3)・・トランスフォーマー・・・・・・・・・・・・6/25・・・・・・・・・・・・・23,286・・・・・・・5,286,134 ・・・・・・・43,942・・・・・・・・120
/ロストエイジ
7(9)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・11,156・・・・・・・・・・41,230 ・・・・・・・・・・325・・・・・・・・・64
8(新)・・ぼくを探しに ・・・・・・・・・・・・・・・・7/24・・・・・・・・・・・・・10,361・・・・・・・・・・13,534 ・・・・・・・・・・107・・・・・・・・・38
9(14)・・her/世界でひとつの彼女・・・・5/22 ・・・・・・・・・・・・・5,485・・・・・・・・・338,954 ・・・・・・・・2,764・・・・・・・・・21
10(55)・・鳴梁(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・・・3,592・・・・・・・・・・12,478 ・・・・・・・・・・・98・・・・・・・・・18
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
韓国映画がトップに座るのは5月16日(金)~18日(日)の「人間中毒」以来です。
その「群盗:民乱の時代」の数字がハンパではありません。公開初日の23日の動員数55万1290人は、54万4995人だった「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」(2011)を超えるオープニング新記録。また49万8158人で韓国映画最高のオープニングスコアを保持していた「シークレット・ミッション(密かに偉大に)」の記録も塗り替えました。週末だけでの200万人突破も久しぶりで、韓国映画では「スノーピアサー」以来。「観相師」も「弁護人」も「怪しい彼女」も200万人には届いていません。今後の伸びに注目、です。
「群盗:民乱の時代」は前回の専門家の人気順位の方で紹介済みなので、一応新登場は2・8・10位の3作品です。
新登場以外で注目は、5月に始まった「her/世界でひとつの彼女」。14位からまた再浮上。ずいぶん息長く続いています。
2位「ヒックとドラゴン 2」については上述しました。
8位「ぼくを探しに」は、フランスアニメ「ベルヴィル・ランデヴー」のシルヴァン・ショメ監督の初めての実写長編。幼い頃に両親を失くして以来話すことができなくなってしまった青年が謎めいた女性に出会って変化を遂げていく、という物語。8月2日から日本でも公開されます。韓国題は「마담 프루스트의 비밀정원(マダム・プルーストの秘密庭園)」です。
10位「鳴梁」は、冒頭にあげた今夏期待の韓国時代劇の1つ。監督はヒット作「神弓―KAMIYUMI―」のキム・ハンミン監督。タイトルの「鳴梁」とは、壬辰倭乱(文禄慶長の役)の英雄・李舜臣が率いる少数の朝鮮水軍が日本軍に勝利を収めた1597年の鳴梁海戦(韓国では鳴梁大捷という。→コチラ参照)の「鳴梁」のことです。李舜臣(チェ・ミンシク)、そして日本軍を率いる来島通総(リュ・スンリョン)との対決を描く・・・という作品ですが、具体的内容は今ひとつわからず・・・。一般公開は7月30日なので、8月6日一般公開で今回12位になっている「海賊:海に行った山賊」も合わせ次週の時代劇対決が興味深いところ。原題は「명량」。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・11,156 ・・・・・・・・・・・・・41,230・・・・・・・・325・・・・・・・・・64
2(3)・・her/世界でひとつの彼女 ・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・・5,485 ・・・・・・・・・・・・338,954・・・・・・2,764・・・・・・・・・21
3(4)・・リスボンに誘われて ・・・・・・・・・・・・・・・6/05・・・・・・・・・・・・・・2,381 ・・・・・・・・・・・・・65,852・・・・・・・・512・・・・・・・・・15
4(新)・・サヨナラ ・・・・・・・・・・・・・(1957年の再上映) ・・・・・・・・・・・・・1,421・・・・・・・・・・・・・・・7,867・・・・・・・・・15・・・・・・・・・・1
5(新)・・7年目の浮気・・・・・・・・・(1955年の再上映) ・・・・・・・・・・・・・・・850・・・・・・・・・・・・・・・2,892・・・・・・・・・・5・・・・・・・・・・1
4・5位の2作品が新登場、といってもどちらも半世紀以上前のアメリカ映画の旧作再上映。
4位「サヨナラ」は朝鮮戦争当時の日本を舞台にした日本人女性と米国軍人の恋物語。マーロン・ブランド主演で、ナンシー梅木がアカデミー助演女優賞を受賞。昨年の7月にも再上映されランクインしました。韓国題は「사요나라」です。
5位「7年目の浮気」は、マリリン・モンロー主演。地下鉄の通気口で白いスカートが浮き上がるシーンは超有名ですね。この映画の韓国題は「7년만의 외출(7年目の外出)」。最初見た時何だろう?と思いました。公開当時の韓国社会の問題が関係するのかな? 原題の「The Seven Year Itch」も英語が苦手なヌルボにとっては難物なんですが・・・。
関係記事をいろいろ見ていたら、すでに昨年8月の時点で<Movie.Rising>に「"'사극'이 돌아온다." 2014년 한국영화의 화두는 '사극'」という記事があったのですね。(→コチラ。)
「「時代劇が帰ってくる」。2014年韓国映画の話題は時代劇」です。そしてこの記事をすぐ後にフォローしているブログが→コチラ。
つまり、今の時点でちゃんと情報を収集していれば来年の動向もある程度読めるということでしょうね。一応この韓国サイトがお気に入りに入れておきますが、そこまで守備範囲を広げるのもなんだかなー、ではあります。
で、その記事で紹介されていた時代劇というのが①「鳴梁」②「海賊:海に行った山賊」③「群盗:民乱の時代」④「逆鱗」の4作品。
先発の「逆鱗」はイマイチだったようですが、「群盗:民乱の時代」は後述のように記録的なスタートを切りました。
この作品の時代は哲宗13年(西暦1862年)。カン・ドンウォン演じるチョ・ユンは羅州の大富豪の庶子で民衆を収奪して富を築いた武官という悪役。一方ハ・ジョンウが演じるトルムチは白丁(ペクチョン.被差別民)という出自の剣の達人で、智異山に拠点を置く群盗の頭としてチョ・ユンと戦う・・・という2大人気スターの対決。
この設定、昨今の韓国社会の「甲(持てる者)」と「乙(持たざる者)」の間の格差問題とダブるような要素があるかも・・・と思っていたら、まさに<オーマイニュース>(←進歩系メディア)に「カン・ドンウォンの側についている朴槿恵大統領は危険」という記事(→コチラ)がありました。これによると、結局は朝鮮を亡国に導いたこの時代の勢道政治と今の朴槿恵政権とはそんなに変わらないと批判しています。
1862年は朝鮮で約70件も民乱が発生したまさに「民乱の時代」だったようですが、当時の社会の実相については私ヌルボも勉強しないとわかりません。
4つの時代劇のあと2つのうち「鳴梁」については後述します。「海賊:海に行った山賊(해적 : 바다로 간 산적)」は8月6日公開予定ということで、いずれまた。
「韓流ぴあ」8月号による情報2つ。
ハ・ジョンウ、「群盗:民乱の時代」の撮影で一番大変だったのは乗馬シーン。全速力で走らなければならなかったそうです。以前落馬事故に遭ったこともあって恐怖心があったそうです。代役じゃないんですね。
カン・ドンウォンは、李箱文学賞受賞作家キム・エランの同名小説の映画化作品「ドキドキ私の人生」にソン・ヘギョと一緒に出演した。・・・この小説については→コチラの記事で少しふれました。
※この1週間は「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されていません。
★★★ Daumの人気順位(7月29日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①ブラック・ディール(韓国) 9.6(66)
②ヒックとドラゴン2 9.0(255)
③少女は自転車に乗って 8.9(31)
④最後まで行く(韓国) 8.7(1088)
⑤ノンフィクション・ダイアリー(韓国) 8.6(21)
⑥ベルベット・ゴールドマイン 8.5(53)
⑦ヘッドハンター 8.5(138)
⑧フランシス・ハ 8.5(37)
⑨her/世界でひとつの彼女 8.5(321)
⑩鑑定士と顔のない依頼人 8.4(147)
今回の新登場は②「ヒックとドラゴン2」だけです。2010年の前作から5年後の世界を舞台に繰り広げられるヒックと仲間たち、そしてドラゴンの成長物語。予定されている3部作の第2作目とのこと。韓国題は「드래곤 길들이기2」です。で、日本公開は8月1日かな?とある記事を見て思ったのですが、配給の20世紀FOXは公開未定状態のまま。期待していたファンの皆さんは劇場公開を求める署名活動を始めました。(→コチラ。)
【専門家による順位】
①アンダー・ザ・スキン 種の捕食 7.7(4)
②慶州(韓国) 7.2(7)
③ノンフィクション・ダイアリー(韓国) 7.2(4)
④少女は自転車に乗って 7.1(6)
⑤群盗:民乱の時代(韓国) 7.0(9)
⑥グレート・ビューティ 7.0(7)
⑦her/世界でひとつの彼女 7.0(6)
⑧イン・シークレット 7.0(1)
⑨マンガで世界を変えようとした男 6.8(7)
⑩最後まで行く(韓国) 6.8(6)
今回の新登場は⑨「マンガで世界を変えようとした男」だけです。日本では3月に公開されました。韓国題は「랄프 스테드먼 스토리: 이상한 나라의 친구들(ラルフ・ステッドマン・ストーリー:異常な国の友人たち)」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月25日(金)~7月27日(日)] ★★★
「群盗:民乱の時代」、韓国映画久々のトップ
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(32)・・群盗:民乱の時代(韓国) ・・・・・7/23・・・・・・・・・・2,114,180 ・・・・・・3,097,959 ・・・・・・・24,295・・・・・・1,394
2(91)・・ヒックとドラゴン 2・・・・・・・・・・・・7/23 ・・・・・・・・・・・735,497 ・・・・・・・・902,084 ・・・・・・・・7,632・・・・・・・・828
3(1)・・猿の惑星:新世紀(ライジング)・・7/10・・・・・・・・・・1,052,169 ・・・・・・3,142,822 ・・・・・・・29,904・・・・・・・・451
4(2)・・神の一手(韓国)・・・・・・・・・・・・・・7/03・・・・・・・・・・・・118,537・・・・・・・3,499,857 ・・・・・・・28,304・・・・・・・・357
5(4)・・呪怨 -終わりの始まり-(日本)・・7/16・・・・・・・・・・29,789・・・・・・・・・395,273 ・・・・・・・・2,961・・・・・・・・207
6(3)・・トランスフォーマー・・・・・・・・・・・・6/25・・・・・・・・・・・・・23,286・・・・・・・5,286,134 ・・・・・・・43,942・・・・・・・・120
/ロストエイジ
7(9)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・11,156・・・・・・・・・・41,230 ・・・・・・・・・・325・・・・・・・・・64
8(新)・・ぼくを探しに ・・・・・・・・・・・・・・・・7/24・・・・・・・・・・・・・10,361・・・・・・・・・・13,534 ・・・・・・・・・・107・・・・・・・・・38
9(14)・・her/世界でひとつの彼女・・・・5/22 ・・・・・・・・・・・・・5,485・・・・・・・・・338,954 ・・・・・・・・2,764・・・・・・・・・21
10(55)・・鳴梁(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・7/30・・・・・・・・・・・・・・3,592・・・・・・・・・・12,478 ・・・・・・・・・・・98・・・・・・・・・18
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
韓国映画がトップに座るのは5月16日(金)~18日(日)の「人間中毒」以来です。
その「群盗:民乱の時代」の数字がハンパではありません。公開初日の23日の動員数55万1290人は、54万4995人だった「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」(2011)を超えるオープニング新記録。また49万8158人で韓国映画最高のオープニングスコアを保持していた「シークレット・ミッション(密かに偉大に)」の記録も塗り替えました。週末だけでの200万人突破も久しぶりで、韓国映画では「スノーピアサー」以来。「観相師」も「弁護人」も「怪しい彼女」も200万人には届いていません。今後の伸びに注目、です。
「群盗:民乱の時代」は前回の専門家の人気順位の方で紹介済みなので、一応新登場は2・8・10位の3作品です。
新登場以外で注目は、5月に始まった「her/世界でひとつの彼女」。14位からまた再浮上。ずいぶん息長く続いています。
2位「ヒックとドラゴン 2」については上述しました。
8位「ぼくを探しに」は、フランスアニメ「ベルヴィル・ランデヴー」のシルヴァン・ショメ監督の初めての実写長編。幼い頃に両親を失くして以来話すことができなくなってしまった青年が謎めいた女性に出会って変化を遂げていく、という物語。8月2日から日本でも公開されます。韓国題は「마담 프루스트의 비밀정원(マダム・プルーストの秘密庭園)」です。
10位「鳴梁」は、冒頭にあげた今夏期待の韓国時代劇の1つ。監督はヒット作「神弓―KAMIYUMI―」のキム・ハンミン監督。タイトルの「鳴梁」とは、壬辰倭乱(文禄慶長の役)の英雄・李舜臣が率いる少数の朝鮮水軍が日本軍に勝利を収めた1597年の鳴梁海戦(韓国では鳴梁大捷という。→コチラ参照)の「鳴梁」のことです。李舜臣(チェ・ミンシク)、そして日本軍を率いる来島通総(リュ・スンリョン)との対決を描く・・・という作品ですが、具体的内容は今ひとつわからず・・・。一般公開は7月30日なので、8月6日一般公開で今回12位になっている「海賊:海に行った山賊」も合わせ次週の時代劇対決が興味深いところ。原題は「명량」。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・フランシス・ハ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/17・・・・・・・・・・・・・11,156 ・・・・・・・・・・・・・41,230・・・・・・・・325・・・・・・・・・64
2(3)・・her/世界でひとつの彼女 ・・・・・・・・・5/22・・・・・・・・・・・・・・5,485 ・・・・・・・・・・・・338,954・・・・・・2,764・・・・・・・・・21
3(4)・・リスボンに誘われて ・・・・・・・・・・・・・・・6/05・・・・・・・・・・・・・・2,381 ・・・・・・・・・・・・・65,852・・・・・・・・512・・・・・・・・・15
4(新)・・サヨナラ ・・・・・・・・・・・・・(1957年の再上映) ・・・・・・・・・・・・・1,421・・・・・・・・・・・・・・・7,867・・・・・・・・・15・・・・・・・・・・1
5(新)・・7年目の浮気・・・・・・・・・(1955年の再上映) ・・・・・・・・・・・・・・・850・・・・・・・・・・・・・・・2,892・・・・・・・・・・5・・・・・・・・・・1
4・5位の2作品が新登場、といってもどちらも半世紀以上前のアメリカ映画の旧作再上映。
4位「サヨナラ」は朝鮮戦争当時の日本を舞台にした日本人女性と米国軍人の恋物語。マーロン・ブランド主演で、ナンシー梅木がアカデミー助演女優賞を受賞。昨年の7月にも再上映されランクインしました。韓国題は「사요나라」です。
5位「7年目の浮気」は、マリリン・モンロー主演。地下鉄の通気口で白いスカートが浮き上がるシーンは超有名ですね。この映画の韓国題は「7년만의 외출(7年目の外出)」。最初見た時何だろう?と思いました。公開当時の韓国社会の問題が関係するのかな? 原題の「The Seven Year Itch」も英語が苦手なヌルボにとっては難物なんですが・・・。