第84回アカデミー賞は、結局フランスのサイレント映画
「アーティスト」が作品賞、主演男優賞、監督賞を含む5部門を制覇。まあ本命がきたということでしょうね、観てないけど。
「ヒューゴの不思議な発明」も美術賞など5部門を受賞。日本では明後日(3月1日)公開か。待ち遠しいなー。「アーティスト」の方は4月7日公開なの? 韓国では「アーティスト(아티스트)」はすでに2月16日に公開されており、「ヒューゴの不思議な発明(휴고)」は明日(2月29日)」公開。やっぱり日本が遅いんですよねー。アカデミー賞の結果についてのニュースは→
コチラ。
さて私ヌルボ、この1週間で3本の映画を観ました。
「人喰い猪、公民館襲撃す!」「ポエトリー アグネスの詩」「ニーチェの馬」。このラインナップを、バイクで10分以内で行かれる1つの映画館(
シネマ・ジャック&ベティ)で観られるとは、なんと自分はラッキーなんだ!!(うれし涙ちょちょぎれです。)
今日観た
「ニーチェの馬」については、書きにくいです。「感動」とか「おもしろい」とかとは全然別の次元。書こうとすると、すごく長くなりそう。烈風の吹く田舎道を荷馬車が御者の石造りの家にたどり着くまでを、馬を大写しにして延々と長回しで撮る冒頭のシーンから「なんなんだ、これは?」という感じ。むしろタイクツな(?)部類の映画ですが、「日経」の映画評の「見終わった後、
ともかく途方もないものを見たという異様な感覚に襲われるのだ」とか、パンク・ロック関係のライター
行川和彦さんのブログの「またまた
恐るべき映画を見た。一生忘れることのない映画だ」という感想は決して大げさなものではありません。とりあえず、これだけ。
「ポエトリー アグネスの詩」は期待度が高く、ヌルボとしてはめずらしく(横浜での)公開初日に行きました。感想は、期待度の1~2割引きといったところでしょうか。
<映画生活>のレビューを見ると、「ともすれば説明不足にも思える<行間の多い描写>もまた狙いなのだろう」と好意的な評もありましたが、エンディングにモヤモヤ感を抱いた人が多いようで、ヌルボも、「あとは皆さんで考えて」と投げ出すポイントが早すぎると思いました。あと教育的な観点から言えば、アグネス同様、孫とのコミュニケーションが大切でしょう、・・・ってつまんないほど良識的なヌルボの一面(笑)。
韓国の詩の文化について、また少し知識を得られたのは収穫。詩を作り、読むことが一種のカタルシスなのかも。声に出して読むことに大きな意味がありそう。別件で、
安度眩(アン・ドヒョン.안도현)の有名な詩「おまえに尋ねる(너에게 묻는다)」が朗読される場面がありましたが、
本ブログの過去記事で「너는 누구에게 한번이라도 뜨거운 사람이었느냐」を「おまえは だれかにとって 一度でも熱い人だったのか」と首を傾げつつ訳出した箇所を、この字幕ではたしか「おまえは誰かに熱い情熱を傾けたことがあったか?」と明解に訳していたのはなるほどと思いました。(ホントにこれでいいのかな?)
「人喰い猪、公民館襲撃す!」はB級映画の魅力ですね。「C級映画」との評価もありますが。でも俳優はオム・テウンだのチョン・ユミなんですけどねー。いろんなサイトで、この怪獣のモトが(例によって)日帝時代云々等々、ツッコミどころがいろいろあって、諸サイトで皆さんボロクソに非難しまくっているのが楽しそうでいいですねー(!?)。たとえば→
コチラとか、→
コチラとか。
★★★ Daumの人気順位(2月28日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
①折れた矢(韓国) 9.6(2639)
②オペラ座の怪人 25周年特別公演 9.4(98)
③猫おどり(韓国) 9.2(82)
④アーティスト 9.1(125)
⑤バンバン・クラブ-真実の戦場- 9.0(30)
⑥アメリ 8.9(94)
⑦ペースメーカー(韓国) 8.9(729)
⑧ミンク・コート(韓国) 8.9(29)
⑨ビッグ・ミラクル 8.9(38)
⑩ダンシング・クィーン(韓国) 8.9(1251)
新登場は⑥と⑨。
⑥は2001年のフランス映画ヒット作の再上映。韓国題は「아멜리에(アメルリエ)」なんですね。
⑨は、アラスカの氷の海に閉ざされてしまった3頭のクジラ(母親と2頭の子)を助けようとする、実話にもとづいた映画。クジラを食料としているアラスカの先住民たちも3頭を救うために砕氷の作業に加わったそうですよ。しかし、日本では公開未定。そうだろうなー・・・。韓国題は「빅미라클」。
【専門家による順位】
①自転車に乗った少年 8.8(6)
②ニーチェの馬 8.5(2)
③戦火の馬 8.2(4)
④2本の線(韓国) 8.0(1)
⑤アーティスト 7.8(6)
⑤奇跡(日本) 7.8(6)
⑦ファミリー・ツリー 7.8(5)
⑧折れた矢(韓国) 7.7(7)
⑨ミッション:インポッシブル 7.6(5)
ゴースト・プロコトル
⑩犯罪との戦争:悪いやつらの全盛時代(韓国) 7.3(6)
新登場は②だけ。ヌルボの感想等、上述しました。韓国題は、原題に忠実に「토리노의 말(トリノの馬)」です。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月24日(金)~26日(日)] ★★★
「犯罪との戦争」が1位に返り咲き
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)犯罪との戦争・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/02 ・・・・・・・・・・・・・353,686・・・・・・・・・・3,987,667・・・・・・・・30,946・・・・・・・495
悪いやつらの全盛時代(韓国)
2(1)・・ハウリング(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・・330,537 ・・・・・・・・・1,237,556・・・・・・・・・9,084・・・・・・・409
3(17)・・崖っぷちの男 ・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・・260,576 ・・・・・・・・・・・334,794・・・・・・・・・2,507・・・・・・・409
4(3)・・ダンシング・クィーン(韓国)・・・・・・・1/18 ・・・・・・・・・・・・・152,791・・・・・・・・・・3,820,567・・・・・・・・28,437・・・・・・・344
5(新)アンダーワールド 覚醒・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・・101,784 ・・・・・・・・・・・138,887・・・・・・・・・1,301・・・・・・・343
6(4)・・トール-ヴァルハラの伝説 ・・・・・・・2/09 ・・・・・・・・・・・・・・96,472 ・・・・・・・・・・・578,906・・・・・・・・・4,268・・・・・・・293
7(新)・・マーガレット・サッチャー ・・・・・・・・2/23 ・・・・・・・・・・・・・・47,626 ・・・・・・・・・・・・56,448・・・・・・・・・・・430・・・・・・・155
鉄の女の涙
8(7)・・チョンバギ:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/26 ・・・・・・・・・・・・・・44,533 ・・・・・・・・・・・959,004・・・・・・・・・8,894・・・・・・・161
韓半島の恐竜3D(韓国)
9(5)ザ・グレイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16 ・・・・・・・・・・・・・・41,952 ・・・・・・・・・・・279,385・・・・・・・・・2,107・・・・・・・214
10(21)・・兎の武勇伝 ・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・・・41,533 ・・・・・・・・・・・・58,939・・・・・・・・・・・411・・・・・・・224
※
KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
「犯罪との戦争」が「ハウリング」と入れ替わって1位に返り咲き。
新登場は3・5・7・10位の4作品で、どれも韓国映画以外。「折れた矢」は11位に落ちました。
3位「崖っぷちの男」はアメリカのサスペンス。ニューヨーク、マディソン街の高層ホテルから飛び降りようとしている男。下には多数の野次馬だのTV局のレポーターだの、当然警察官も。ところが男は実は脱獄囚で、何やら思惑が・・・。日本公開は7月7日。韓国題は「맨 온 렛지」と原題「Man on a Ledge」のまま。
5位「アンダーワールド 覚醒」はシリーズ第4作。日本でも先週から始まっているので、説明省略。韓国題は「언더월드 4: 어웨이크닝」。
7位「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」は、メリル・ストリープが主演女優賞を獲得した作品。日本では3月16日から。韓国題は「철의 여인(鉄の女人)」。
10位は中国製カンフー・アニメ。日本では昨2011年
中国アニメ・フェスティバルで上映したんですね。リンク先であらすじを読むと、悪い弟子のパンダに道場を乗っ取られた道場主が、故郷に戻り、臨終の間際に全ての技を授けた良い弟子に後を託す、という、カンフー映画の常道のようで・・・。韓国題は英題から「레전드 오브 래빗」、原題は「兔侠伝奇」。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・アーティスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16・・・・・・・・・・・・・・・・11,541 ・・・・・・・・・・・・・49,369・・・・・・・・・380・・・・・・・・・56
2(16)・・Womb ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/16・・・・・・・・・・・・・・・・・・524 ・・・・・・・・・・・・・・・・740・・・・・・・・・・・5・・・・・・・・・12
3(3)・・神々と男たち・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/19・・・・・・・・・・・・・・・・・・513・・・・・・・・・・・・・・10,993・・・・・・・・・・83・・・・・・・・・・5
4(新)・・アメリ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/23・・・・・・・・・・・・・・・・・・461・・・・・・・・・・・・・・・・・757・・・・・・・・・・・5・・・・・・・・・・5
5(11)・・天使の息づかい(韓国) ・・・・・・・・2/23・・・・・・・・・・・・・・・・・・420 ・・・・・・・・・・・・・・・・889・・・・・・・・・・・6・・・・・・・・・・4
2・4・5位が新登場。
2位「Womb」のタイトルは子宮の意。仏・独・ハンガリーの合作のSF映画。舞台は北ドイツの寒村。恋人を交通事故で失った女性が、彼のクローンを生んで育てる・・・。いかにも「多様性映画」っぽいぞ。韓国題は「움」、←最初何かわからなかったゾ。
4位「アメリ」は上述しました。
5位は韓国映画「天使の息づかい」。息子は俳優志望で、スーパースターを夢見ている。母もそんな息子の夢を応援しているが、いろいろ事件が起きて、母は息子のめんどうを見たり後始末等で忙しい。果たしてジェミンは本当にスターになれるのだろうか・・・。宣伝文の要約なので、具体的にはよくわかりません。韓国題は「천사의 숨소리」。