→ ①王仁関係
→ ②韓日食博
→ ③東洋陶磁美術館「新発見の高麗青磁」
・・・ときて、ようやくこのシリーズ最後の記事です。
④格安!ホテル
今回の2泊3日の大阪旅行。私ヌルボが友人等に「宿泊費は4,600円。クーポンを使ったので4,100円で済んだ」と言うと、「それは安かったねー」という感想が返ってきます。そしてさらに「それが2泊分の料金なんだ」と告げると驚かれます。
そのホテルの場所はJR新今宮(or地下鉄動物園前)駅至近。東口から出ると、道路を隔てた向こう側に、その大きな建物がそびえ立っています。(下左)。
上右は、その入口です。
低料金の理由は、いうまでもなくこの辺りの環境。あいりん地区。「あの」通称・釜ヶ崎です。
私ヌルボがこのあたりで宿泊したのは2回目です。最初は10年ほど前だったかな? わりとよく利用している大阪駅から歩いて10分ちょっとの所にある1泊4,500~5,000円くらいのビジネスホテルが満室だったので、「ここなら泊まれるだろう」と思いやって来ました。簡易ビジネスホテル(?)でフロントのオバハンに空室の有無を訊くと、「安い部屋は満室なんですよ」と言うので、高い方でもやむなしと思いつつ料金を尋ねたら「2,000円」でした。(安い方は1,500円とか。)
たたみ3畳を縦に敷いたような細長い部屋でしたが、カギもかかりTVもある清潔な部屋でした。
ところで「釜ヶ崎」というと、もしかして60~80年代当地で頻発した暴動を思い浮かべる人がいまだに多いかもしれません。
しかし、とくに21世紀に入って街のようすは大きく変わってきました。理由は、まず経済・産業構造の変貌。つまり機械化の進展や長期の不況により単純肉体労働が総体的に減ったこと。そして日雇い労働者の高齢化(生活保護で暮らしている人が増えています。)。ウィキペディア(→コチラ)によると、あいりん地区の日雇いの仕事もバブル期の3分の1にまで減少しているそうです。
それと相まって、かつてたくさんあった簡易宿泊所もアパートになったり、あるいはこのホテルのように外国人バックパッカーを主としたゲストハウスに転換したりしたというわけです。(東京の山谷や横浜の寿町も同じような状況です。)
いろいろ検索してみると、<大阪・西成がバックパッカーの聖地に!? 〝昭和っぽい〟街並み…簡易宿泊所が外国人のお気に入り>という記事がありました。(→コチラ。)
元は2014年の「サンケイ」の記事です。これには、次のようなことも書かれています。
西成に転機が訪れたのは平成17(2005)年春、あいりん地区の簡易宿泊所の若手経営者が集まって「大阪国際ゲストハウス地域創出委員会」(OIG)を結成したことだ。
日雇い労働者の高齢化で経営は厳しくなり、「外国人なら治安を気にせず、低価格を重視するはず」と経営方針を大転換した。
1泊1千~3500円の低価格を武器に、主にバックパッカーが利用する全世界向けの宿泊サイトに登録して海外にアピール。21年にはOIG顧問の松村嘉久・阪南大教授(観光地理学)がJR新今宮駅近くに観光案内所を開設し、英語の観光パンフレットの無料配布も始めた。
伊東さんのようにOIGに加盟していない経営者にも外国人が利用する宿泊サイトの助言をするなどして支援。その結果、OIGに加盟する主要8施設の外国人利用者は、19(2007)年が約5万2千人だったのが25(2013)年は約12万2千人に急増した。
奈良市の24(2012)年1年間の外国人宿泊者数は5万6千人で、関西の代表的な観光地を上回った。
・・・ということで、私ヌルボがこのホテルのことを知ったのも実は韓国のブログ記事(→コチラ)でたまたま見たからです。ホテルの施設・設備の説明の他、①料金が安い ②関空へのアクセスが便利 ③繁華街に近い 等のメリットをあげ、上述のような当地の環境・歴史にもふれています。記事の最後の方で、この近辺の他の格安ホテルも紹介しています。
仲間と韓国を旅する時ももっぱら安宿専門のヌルボ、どんなものかなとの好奇心もあって泊まることにしました。
フロント係の青年はやっぱり韓国人の若者でした。日本語は十分大丈夫です。
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1階に思ったより広い共同の浴室があり、トイレ・洗面所も共用で各階に1つずつあります。
部屋のTVのスイッチを入れると、ちょうど前日(11月2日)開かれたワンコリアフェスティバルのニュースをやっていました。
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→コチラの韓国記事にもいろいろ写真が載っています。
夜はちょっと通天閣方面に散歩。また翌朝近所を歩くと、なるほど自販機のドリンクは50円です。(ホットドリンクや量が多い物は80~100円。)
このホテルの韓国人客と日本人客はそれぞれ何割くらいか等々、フロントのB青年に取材してみるかなとも思ったのですが、朝忙しそうだったのでまた今度ということにしました。
※「このホテルに泊まってみようかな?と思うけど、ちょっと心配」という女性は→コチラのQ&Aを読んでみてください。
ところで、最近伝えられるところでは大阪を訪れる外国人観光客が急増、いや「爆増」しているとか。(→コチラ参照。) 前年比113万人だそうです。外国人観光客訪問率ランキング(→コチラ)でも奈良どころか京都をも上回っています。(京都市内の深刻なホテル不足という事情もあるみたいです。)
そういえば、今回初めて通して歩いた天神橋筋商店街でも多くの外国人観光客をみましたね。30年ぶりくらいで関西風うな重を食べましたが、その店でも中国人父子がうな重(特上?)を食べてました。
また、昨日「朝鮮日報」のサイトの隅っこをクリックしたら「お好み焼きで有名な大阪‘치보(チボ)’」という記事(→コチラ)が現れました。‘チボ’とは何かと思ったら、千房(ちぼう)という店のことで、英語だけでなく韓国語・中国語のメニューもあるとのこと。そうした方策・配慮も集客力につながっているのですね。
大阪方面はまだまだ行ってみたい所がたくさんあります。年末年始にかけての帰省の折りにまた寄ってみることにします。
[付け足し]
これまでの記事には書きませんでしたが、こんな所にも行ってきました、ということで。
大阪韓国文化院。韓国映画祭とは日程がちょっと合わなくて残念。
蕪村公園。くわしくは→コチラ参照。この記事にあるように、私ヌルボも蕪村資料館といった施設はぜひ建ててほしい!
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公園は新しい(2009年オープン)ので初めてでしたが、そこから歩いて数分の与謝蕪村生誕地。『春風馬堤曲』の中の「春風や 堤長うして 家遠し」の句が刻まれています。
→ ②韓日食博
→ ③東洋陶磁美術館「新発見の高麗青磁」
・・・ときて、ようやくこのシリーズ最後の記事です。
④格安!ホテル
今回の2泊3日の大阪旅行。私ヌルボが友人等に「宿泊費は4,600円。クーポンを使ったので4,100円で済んだ」と言うと、「それは安かったねー」という感想が返ってきます。そしてさらに「それが2泊分の料金なんだ」と告げると驚かれます。
そのホテルの場所はJR新今宮(or地下鉄動物園前)駅至近。東口から出ると、道路を隔てた向こう側に、その大きな建物がそびえ立っています。(下左)。
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低料金の理由は、いうまでもなくこの辺りの環境。あいりん地区。「あの」通称・釜ヶ崎です。
私ヌルボがこのあたりで宿泊したのは2回目です。最初は10年ほど前だったかな? わりとよく利用している大阪駅から歩いて10分ちょっとの所にある1泊4,500~5,000円くらいのビジネスホテルが満室だったので、「ここなら泊まれるだろう」と思いやって来ました。簡易ビジネスホテル(?)でフロントのオバハンに空室の有無を訊くと、「安い部屋は満室なんですよ」と言うので、高い方でもやむなしと思いつつ料金を尋ねたら「2,000円」でした。(安い方は1,500円とか。)
たたみ3畳を縦に敷いたような細長い部屋でしたが、カギもかかりTVもある清潔な部屋でした。
ところで「釜ヶ崎」というと、もしかして60~80年代当地で頻発した暴動を思い浮かべる人がいまだに多いかもしれません。
しかし、とくに21世紀に入って街のようすは大きく変わってきました。理由は、まず経済・産業構造の変貌。つまり機械化の進展や長期の不況により単純肉体労働が総体的に減ったこと。そして日雇い労働者の高齢化(生活保護で暮らしている人が増えています。)。ウィキペディア(→コチラ)によると、あいりん地区の日雇いの仕事もバブル期の3分の1にまで減少しているそうです。
それと相まって、かつてたくさんあった簡易宿泊所もアパートになったり、あるいはこのホテルのように外国人バックパッカーを主としたゲストハウスに転換したりしたというわけです。(東京の山谷や横浜の寿町も同じような状況です。)
いろいろ検索してみると、<大阪・西成がバックパッカーの聖地に!? 〝昭和っぽい〟街並み…簡易宿泊所が外国人のお気に入り>という記事がありました。(→コチラ。)
元は2014年の「サンケイ」の記事です。これには、次のようなことも書かれています。
西成に転機が訪れたのは平成17(2005)年春、あいりん地区の簡易宿泊所の若手経営者が集まって「大阪国際ゲストハウス地域創出委員会」(OIG)を結成したことだ。
日雇い労働者の高齢化で経営は厳しくなり、「外国人なら治安を気にせず、低価格を重視するはず」と経営方針を大転換した。
1泊1千~3500円の低価格を武器に、主にバックパッカーが利用する全世界向けの宿泊サイトに登録して海外にアピール。21年にはOIG顧問の松村嘉久・阪南大教授(観光地理学)がJR新今宮駅近くに観光案内所を開設し、英語の観光パンフレットの無料配布も始めた。
伊東さんのようにOIGに加盟していない経営者にも外国人が利用する宿泊サイトの助言をするなどして支援。その結果、OIGに加盟する主要8施設の外国人利用者は、19(2007)年が約5万2千人だったのが25(2013)年は約12万2千人に急増した。
奈良市の24(2012)年1年間の外国人宿泊者数は5万6千人で、関西の代表的な観光地を上回った。
・・・ということで、私ヌルボがこのホテルのことを知ったのも実は韓国のブログ記事(→コチラ)でたまたま見たからです。ホテルの施設・設備の説明の他、①料金が安い ②関空へのアクセスが便利 ③繁華街に近い 等のメリットをあげ、上述のような当地の環境・歴史にもふれています。記事の最後の方で、この近辺の他の格安ホテルも紹介しています。
仲間と韓国を旅する時ももっぱら安宿専門のヌルボ、どんなものかなとの好奇心もあって泊まることにしました。
フロント係の青年はやっぱり韓国人の若者でした。日本語は十分大丈夫です。
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1階に思ったより広い共同の浴室があり、トイレ・洗面所も共用で各階に1つずつあります。
部屋のTVのスイッチを入れると、ちょうど前日(11月2日)開かれたワンコリアフェスティバルのニュースをやっていました。
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→コチラの韓国記事にもいろいろ写真が載っています。
夜はちょっと通天閣方面に散歩。また翌朝近所を歩くと、なるほど自販機のドリンクは50円です。(ホットドリンクや量が多い物は80~100円。)
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※「このホテルに泊まってみようかな?と思うけど、ちょっと心配」という女性は→コチラのQ&Aを読んでみてください。
ところで、最近伝えられるところでは大阪を訪れる外国人観光客が急増、いや「爆増」しているとか。(→コチラ参照。) 前年比113万人だそうです。外国人観光客訪問率ランキング(→コチラ)でも奈良どころか京都をも上回っています。(京都市内の深刻なホテル不足という事情もあるみたいです。)
そういえば、今回初めて通して歩いた天神橋筋商店街でも多くの外国人観光客をみましたね。30年ぶりくらいで関西風うな重を食べましたが、その店でも中国人父子がうな重(特上?)を食べてました。
また、昨日「朝鮮日報」のサイトの隅っこをクリックしたら「お好み焼きで有名な大阪‘치보(チボ)’」という記事(→コチラ)が現れました。‘チボ’とは何かと思ったら、千房(ちぼう)という店のことで、英語だけでなく韓国語・中国語のメニューもあるとのこと。そうした方策・配慮も集客力につながっているのですね。
大阪方面はまだまだ行ってみたい所がたくさんあります。年末年始にかけての帰省の折りにまた寄ってみることにします。
[付け足し]
これまでの記事には書きませんでしたが、こんな所にも行ってきました、ということで。
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公園は新しい(2009年オープン)ので初めてでしたが、そこから歩いて数分の与謝蕪村生誕地。『春風馬堤曲』の中の「春風や 堤長うして 家遠し」の句が刻まれています。
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