★日付要確認! 約2週間も遅れてしまいました!
遅れた理由④=1割は<W杯>。対スペイン戦は結局あの午前4時~の時間帯でも丸ごと見ちゃったしなー。
遅れた理由③=2割は<自室の片付け>。ジツはまだ行方不明になったスマホが見つかってなくて、トホホの状態がもう1ヵ月以上続いています。というと9割以上の皆さんが「信じられな~い!」と声を発するでしょう。しかし私ヌルボの人生の大半はスマホもガラケーも持たずに別に不便も感じずに過ごしてきたわけだし・・・。←苦しい弁明だな(^^; ちょっと探して見つからなかったので、この際!と心を決めて部屋全体の片付けに取り組むことにしました。スマホは結果的に見つかるだろう(???)ということにして・・・。
遅れた理由②=3割は、<いろんな仲間との外出>。ハングルサークル、韓国映画愛好者、元職場の同僚といった人たちとスパに行ったりネパールカレーの店に行ったり美術作品を見に銀座のギャラリーに行ったりと、いろんな仲間であちこちに行く機会がたまたま集中した。歩いたりしゃべったりで疲れましたが、高齢者になっても共にいろいろ楽しく過ごせる仲間がいるということはシアワセなことだなーと思います。
遅れた理由①=4割は、<領土と戦争>。12月2~8日ユーロスペースで開催されていた現役日大藝術学部映画学科の学生による映画祭です。以下の14作品が上映されました。
「半島の春」監督:イ・ビョンイル
「狼火は上海に揚る」監督:稲垣浩
「あの旗を撃て コレヒドールの最後」監督:阿部豊
「ひめゆりの塔(1953年)」監督:今井正
「アルジェの戦い」監督:ジッロ・ポンテコルヴォ
「地獄の黙示録 ファイナル・カット」監督:フランシス・フォード・コッポラ
「ブリキの太鼓」監督:フォルカー・シュレンドルフ
「ウンタマギルー」監督:高嶺剛
「チェチェンへ アレクサンドラの旅」監督:アレクサンドル・ソクーロフ
「カティンの森」監督:アンジェイ・ワイダ
「高地戦」監督:チャン・フン
「沖縄スパイ戦史」監督:三上智恵、大矢英代
「運命は踊る」監督:サミュエル・マオス
「アイダよ、何処へ?」監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
いやあ、何ということだ(笑) この企画といい、このラインナップといい・・・。まさに‘今’の問題であると同時に普遍的なテーマでもある。また朝鮮戦争の最前線で戦いを描いた「高地戦」のような狭義の‘戦争映画’はむしろ少なく、かなり幅を持たせて作品を選定している点が非常に良いですね。たとえば「チェチェンへ アレクサンドラの旅」はタイトルも知らない作品でしたが男たちが戦っている中での双方のおばさんたちの交流を描いた感動作でした。結局6回横浜から渋谷まで足を運び、計10作品を観て来ました。これらの映画祭については書けば長い(すでに長い)のでとりあえずここまでにしておきます。
※「半島の春」「狼火は上海に揚る」「あの旗を撃て コレヒドールの最後」はYouTubeで丸ごと視聴できます。
▶今上映中の韓国映画その1は「窓の外は冬」。鎮海(チネ)を舞台とした青春ラブストーリーで、<第22回全州国際映画祭(2021)>のコリアンシネマ部門に招待され初上映された作品です。鎮海は朝鮮半島の南の海に面した町。日本の植民地時代は日本の軍港で、その名残りとして現在は桜の名所として知られています。戦後1955年に鎮海市となりましたが、2010年に昌原市に編入され、昌原市鎮海区に改編されました。そして本作のイ・サンジン監督も鎮海出身。自身の経験も作品に反映されているようですね。
ストーリーは下の記事に記した通りソウルで映画監督をしていた主人公が故郷の鎮海に戻ってバスの運転手となり、遺失物保管所の女性職員と親しくなって・・・というところから始まりますが、とくにドラマチックな展開はないようで、むしろふつうの男女のふつうの生活を淡々と描写することが監督のねらいのようです。
本作については次のような記事が目に留まりました。
「窓の外は冬」の繊細な感情描写と節制された演出は20年余り前の韓国メロ映画全盛期に流行していた映画と似ている。「八月のクリスマス」(1998)、「美術館の隣の動物園」(1998)、「春の日は過ぎゆく」(2001)、「ワニとジュナ」(2001)等々、徐々に染まっていく水彩画のように少しずつ親密になる関係を通して観客を笑わせ泣かせたその時のその感性がイ・サンジン監督の指先で再現される。」
なるほど。言われてみれば20年ちょっと前の上記のようなラブストーリー、たしかにそんなフンイキがありましたねー。
▶今回の記事中で注目の韓国映画その2は「流布者たち」です。作品としての評価とは関係なく(「高くない」いや「低い」と言うべきか?)、韓国で2018~20年<n番部屋事件>(→ウィキペディア) という大規模なデジタル性犯罪があってメディアでも大きく報じられましたが、その事件が本作の背景となっているようで、スマホ等を用いた性犯罪の実状を素材とした作品です。(ストーリーは後述の記事参照。) 韓国女性人権振興院が作成した<2021デジタル性犯罪被害者支援報告書>によると、支援センターが受け付けた2021年の支援件数は合計約18万8千件もあったそうですが、日本と比べてどうなんですかねー? 日本でもたとえば<リベンジポルノ>という言葉が定着するほどスマホを用いた類似の事件は数多くあるようで、決してよその国の話ではないでしょう。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月25日(金)~11月27日(日) ★★★
韓国時代劇サスペンス「フクロウ」が初登場1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(新)・・フクロウ(韓国)・・・・・・11/23・・・・・・636,327 ・・・・・・・817,693 ・・・・・8,210 ・・・1,541
2(2)・・デシベル(韓国 ・・・・・・・11/16・・・・・・156,469 ・・・・・・・779,770・・・・・・7,761 ・・・・・909
3(1)・・ブラックパンサー ・・・・11/09 ・・・・・143,239・・・・・・1,990,686 ・・・・21,112 ・・・・・939
/ワカンダ・フォーエバー(米)
4(3)・・同感(韓国)・・・・・・・・・・・11/16・・・・・・・73,719・・・・・・・・444,521・・・・・・4,355 ・・・・・706
5(新)・・ストレンジ・ワールド・・11/23・・・・・・53,587・・・・・・・・・67,566・・・・・・・・623 ・・・・・699
/もうひとつの世界(米)
6(6)・・映画クレヨンしんちゃん・・9/28・・・・・・8,396・・・・・・・・827,174 ・・・・・・8,289 ・・・・・187
謎メキ! 花の天カス学園(日本)
7(63)・・流布者たち(韓国)・・・・11/23・・・・・・・・7,805・・・・・・・・・16,160 ・・・・・・・・107 ・・・・・119
8(4)・・フォール・・・・・・・・・・・・・11/16・・・・・・・・7,585・・・・・・・・・78,494 ・・・・・・・・789 ・・・・・189
:600メートル(英・米)
9(新)・・ONE PIECE FILM RED(日本)・・11/30・・7,546・・・・・・・・8,044 ・・・・・・・・115 ・・・・・・56
10(5)・・エブリシング・エブリウエア・・10/12・・6,103・・・・・・・343,111 ・・・・・・3,665 ・・・・・・33
・オール・アット・ワンス(米)
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン
1・5・7・9位の4作品が新登場ですが、1位「フクロウ」については→コチラの記事で紹介しました。原題は「올빼미」です。
5位「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」はアメリカ、ディズニーのアニメ。日本でも韓国と同日の11月23日から公開されているので説明は省略します。原題は「스트레인지 월드」です。
7位「流布者たち」は韓国の犯罪&ドラマ。上述のように韓国でも日本でもデジタル性犯罪が多くなっています。本作もスマホで何気なく撮った動画が人を破滅に向かわせる危険性をテーマにしています。
結婚を控えた教師ト・ユビン(パク・ソンフン)は友人のコ・サンボム(ソン・ジウ)の誘いに乗ってクラブに行った折、泥酔して気を失い、目覚めた時にはその間の記憶はなく、スマホも失くしてしまいます。その後一応日常生活を取り戻したかと思われましたが、ある日見知らぬ人物から電話がかかってきます。「3千300万ウォンを出さないとスマホの動画を公開するぞ」との脅迫でした。ユビンはサンボムと共に犯人の追跡に乗り出しますが・・・。原題は「유포자들」です。
9位「ONE PIECE FILM RED」は、例によって私ヌルボの数多い苦手ジャンルの作品につき説明等は省略します。韓国題は「원피스 필름 레드」です。
【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・エブリシング・エブリウエア ・・10/12 ・・・・・6,103 ・・・・・・・343,111 ・・・・・・3,665 ・・・・・・・33
・オール・アット・ワンス(米)
2(16)・・エブリシング・エブリウエア・・10/12・・・・・5,894 ・・・・・・・・10,740 ・・・・・・・・122・・・・・・・・61
・オール・アット・ワンス[拡張版](米)
3(新)・・セイレ(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・11/24 ・・・・・2,368 ・・・・・・・・・3,847 ・・・・・・・・・32・・・・・・・・67
4(13)・・窓の外は冬(韓国)・・・・・・・・・・・11/24 ・・・・・1,944 ・・・・・・・・・4,570 ・・・・・・・・・34・・・・・・・・54
5(2)・・プロメア(日本) ・・・・・・・・・・・・・・10/20 ・・・・・1,348・・・・・・・・13,627・・・・・・・・・150 ・・・・・・・14
2・3・4位の3作品が新登場ですが、3位「セイレ」についても→コチラの記事で紹介済みです。
2位「エブリシング・エブリウエア・オール・アット・ワンス[拡張版]」は、韓国題が「양자경의 더 모든 날 모든 순간(ヤン・ジャヨンのさらなるすべての日すべての瞬間)」とあり、ヤン・ジャギョンとは楊紫瓊すなわち「エブリシング~」の主演女優ミシェール・ヨーのこと。原題(英語)は「エブリシング~」も俳優&スタッフも同じで、つまりは同一作品です。尺が150分と11分長いのは内容に追加部分でもあるのかと思ったら、本編の前に監督のメッセージが入り、エンディングタイトルには(ブルーレイ版に入る)NGカットが入っているそうです。
4位「窓の外は冬」は韓国のドラマ&ラブロマンスです。
ソウルで映画監督をしていたソグ(クァク・ミンギュ)は故郷の鎮海(チネ)に戻ってバスの運転手になります。ある日彼はたまたまバスターミナルで故障したMP3プレーヤーを拾いますが、遺失物保管所を担当するヨンエ(ハン・ソナ)は「誰かが捨てたんじゃないですか? 今時がそんな物使わないでしょ?」と懐疑的な反応を見せます。誰かが失くした紛失物だと信じたいソグは落とし主が現れるまで待つと言います。その後もソグは毎日ヨンエにMP3プレーヤーの持ち主が来たか確認し、ヨンエは古いMP3プレーヤ―に執着するソグに好奇心が生まれ、2人はMP3プレーヤーの修理店を探しに行きます。こうしてソグの日常にヨンエがふんわりと入って行きます・・・。原題は「창밖은 겨울」です。
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