
こんなことをするような子ではなかったのに(4日夜)
☆やっぱり昨日の反動かな
昨日の疲れが出てしまったのだろう、今日のシェラはまた一段と弱ってしまった。昼間、ずっとぼくのベッドの横で寝て過ごした。水を飲みにときたま起きてくるが、いかにもだるそうだ。それでも朝の散歩は嫌がらずについてきてくれたし、午後の散歩もちゃんと4時少し前に起きてきた。体内時計はまだちゃんと機能しているし、クレートの乗り降りでもまだぼくの手を煩わせず、自力でやってくれるから「衰弱」という状態には至っていない。
今朝も朝のご飯は食べなかった。しかし、夕飯はきれいに食べてくれた。朝は体調が落ちるが、夜になると少し好転するらしい。それでも身体の衰えを自覚して不安になっているのか、ぼくたちが夕飯を食べていると、家人の椅子のうしろにきていた。そのあと、ぼくが自分の部屋へ入ると入口にきてこちらを向いて寝ている。扉を閉めるから、「入りなよ」と呼んでやっても、どういうわけか決してぼくの部屋へは入ってこない。ぼくがいないときにときどき入り込んでいるというのに。

ぼくの部屋の前まできても入ってこないのはなぜだい?(4日夜)
午後4時、今日もルイを家人が、シェラをぼくが連れて散歩に出た。昨日と同じコースに家人たちが向かう。だが、今日のシェラは見送るだけでついていく様子がまったくない。ルイと家人が見えなくなると、ゆったりといつも二度目のオシッコをする場所まで移動し、そこでしゃがんで用を足すと、何度も立ち止まり、しばしじっとしてからまた歩き出すいつもの歩き方でクレートが置いてあるエントランスの前に引き返してきた。
☆移り変わる好不調
朝も夕も明らかに目の力が弱くなっている。痛い、苦しい、ひどく辛いという感覚は伝わってこない。何日か前のような、見るからに「気持ち悪い」という感じではなく、だるそうにしている。病院でもらって毎日飲ませている薬のおかげで辛い悪心が治まっているのだろう。前述したように一日の中でも好不調が去来する。夜になると目も次第に力を取り戻してくるのは、夕飯のあとに飲ませる吐き気止めの薬の効果なのかもしれない。

いかにもだるそうにして一日が暮れた(4日午後)
ここまで書いたところで夜の散歩の時刻、すなわち午後9時になった。リビングでシェラが鳴いたので中断して出かけた。今夜のシェラはいつもとまったく異なる行動をとってぼくを驚かせた。おかげでたいてい10分か15分もあれば終わる夜の散歩が40分あまりにおよび、心配した家人がケータイで「どうしたの?」と訊いてきたほどだった。
☆心を許したコジくんを訪ねて
夕方だって歩きたがらなかったシェラが、なぜけんめいに歩いていくのか最初はわからなかったが、着いた先でようやくぼくにも理解できた。
シェラが向かったのは、彼女が唯一心を許している近所の柴犬のコジローくんことコジくんの家だった。たしか13歳くらいのコジくんもほかの犬にはけっこう吠えるのに、シェラにはまったく吠えない子である。家の前を通ると垣根の向こうからじっとシェラを見ているだけだった。

よろけながらコジくんの家を目指してけんめいに歩く(4日夜)
冒頭と下の写真のように、そのコジくんの家の前で、シェラはしきりに垣根越しににおいを嗅いでコジくんを探した。庭に気配がないから、きっと玄関にでも入れてもらっているのだろう。場所を変えて何度か覗き込み、それでもまだ未練たっぷりに立ち去りかねていた。こんな姿のシェラははじめてというより、まさかシェラがこんなことをするなんて信じられない光景だった。

コジくんと会えず未練たっぷりに立ち去りかねる(4日夜)
自らの迫りくる死期を悟り、仲良くしてくれたコジくんにいとまごいにいった――と思うのはあまりに擬人化が過ぎるだろうか。犬がほかの犬に別れを告げにいったなどとだれも信じはしないだろう。しかし、シェラの性格を熟知するぼくにはそうとしか思えず、凍るような夜気のなかでこみあげてくるやるせない想いをいかんともしがたく、次第に滲んでゆく暗い空を見上げて何度も大きく息を吐いた。
我が家も3年前に16歳10カ月の柴犬(もも)を亡くしました。
足が弱ってお水を満足に飲めなかったのが原因の尿毒症でした。
本当に後悔してもしきれない思いでいっぱいです。
お水が飲めていないなんて気が付きませんでした。
(仕事をしている関係上、昼間は一人に(もう一匹柴がいますが・・・)なってしまうので)
玉葱工房の老犬介護のブログを読んでから、水分をきちんと
飲ませることが重要なんだと気付きました。
今、我が家には14歳11カ月の老柴(龍)と2歳の柴犬(もも)が
います。
ももは龍の耳をなめてあげることを日課にしていますが、その後、遊ぼう攻撃が始まるので、龍はゲージに避難させています。
先代ももの事、現在の龍の事とシェラちゃんのことがダブってしまい、毎日涙なくしてはこのブログを読めません。
でも1日も長くシェラちゃんが元気で過ごせるように
お祈りしています。
毎日お読みいただいているなんて冷汗ものです。
そうですか、先代のももちゃんは尿毒症でなくなってしまったのですか。
原因は違いますが、なぜ早く気づいてやらなかったのだろうかと悔いが残ってしまった点は、わが家のむぎと同じですね。
いまも申し訳なさでいっぱいです。
その分、むぎが大好きだったシェラに手をかけてやろうと思っています。
二代目ももちゃんと龍ちゃんの関係はいまのわが家でも展開しています。
ルイがシェラの耳を舐めますし、まさしく「遊ぼう攻撃」がハンパじゃありません。
シェラがこんなことにならなかったら、いずれシェラをケージに避難させないとならないと考えていました。
いまはルイをシェラに近づけないようにしています。
それでもわんこたちの関係っていいものですね。
シェラに何かあるとケージの中でルイが狂ったように吠えて暴れます。
一丁前に守ろうとしているのかもしれません。
今日も目ヤニをとろうとしたらシェラが「ヒャイン」と鳴きました。
たちまちルイがケージを破壊せんばかりの勢いで暴れだしたのです。
お互いにわんこを愛するがゆえに辛さも抱えていますが、いま、目の前の子たちとの幸せを直視していきたいと思います。
とまあ、偉そうなことをいいましたが、いつもシェラのことでは冷静さを欠いてしまいまいます。
また、ももちゃんのお話や、龍ちゃん、元気ももちゃんのことなど教えてください。