ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

聖天さん

2015年05月02日 21時50分14秒 | 最近の出来事

泉州の人々が、朝日を迎えるときは
大体葛城・金剛の山々の方角を拝みます。

それゆえそれらの山すそには、
多くの神社仏閣が配されました。

水間しかり、槇尾しかり、
犬鳴きしかりですね。

ところが大阪市内の人々は
それが生駒山なんですね。

そんなありがたい信仰の延長として、
生駒に設けられたのが、
「生駒山宝山寺」。

俗にいう、「生駒の聖天さん」です。

役行者、空海の修業の場であり、
湛海が歓喜天を祀ったことで
一気に開かれたといわれるお寺です。

昔から、商売人がよく参ったそうで、
商売をしていたミセスの祖父の代には
よくここに参ったそうです。

ミセスも小さい頃に連れて行ってもらった記憶が
かすかにあるそうです。

そんなお寺に行ってみたいというので、
石切でお百度参りをした足で、
車でビューンと行ってきました。

この寺の繁栄は近鉄電車の
開通とともにありました。

生駒にトンネルを掘って
当時の電鉄会社の経営が困窮した時に、
宝山寺は大きなお金を用立てたそうです。

宝山寺まではその電鉄会社の
ケーブルカーで行けます。

こんなケーブルカーが走っています。



「ミケ」号です。

この路線には他にも犬をデフォルメした
「ブル号」もあるそうですが、
あいにくこの日はみることがかないませんでした。

駐車場から見た参道への入り口には
「観光生駒」のゲートがあります。



かつての繁栄を伺わせますが、
今はかえってさびしさを助長しているようです。

リンゴを転がしたら
猛スピードですっ飛んでいきそうな急な坂道を
えっちらおっちら登って行きます。



背後には、生駒市の街並みが小さく見えます。



鳥居まで一直線の階段を上り詰めていき、
入り口のお堂で10本の線香をいただきます。



順にあげていきましょう。

10本では足りない数のお堂が点在しています。









おお~、ここには大きな巾着袋をかたどった
立派な賽銭箱があります。



袋の縁の部分がツルツルに光っているのは、
お参りした人がここに財布をこすりつけて、
富を願うのだそうです。

月にひとりくらいは、財布ごと中に落とすか、
チャックが開いていて
ばらばらと気前よく賽銭を入れてしまったり
しているかもしれません。

奥の院への道標に導かれて



さらに登って行きますと、
中腹あたりで大きな崖っぷちの下に
般若窟があり、その上に仏像が
安置されているのが見えてきます。



役行者及び中興の開祖、湛海律師所縁の岩場です。

まだまだお堂が続きます。

たくさんの地蔵の並ぶ杉木立の中を
上がっていくと「開山堂」及び「大黒堂」に到着です。

このあたりが宝山寺の一番上にあたります。

さっき小さく見えていた生駒の街が
さらに小さく見えています。



ここまで歩いてくる道すがら、
寄進をした人の石がたくさんありました。

さすがに商売人は景気のいい時には
気前よく寄進するのでしょう。
1000万円くらいはざらにあって、
中には5千万、一億の寄付をした人の
石も立っていました。

ミセスの祖父もいっときは建材屋で
ブイブイいわしていたそうなので、
もしかしたら石が立っているかもしれませんが
見つけられませんでした。

登った道を下って行く途中、
お土産やさんがあったので、
寄ってみたら、こんなローソクが売られていたので、



一週間後に迎える
お酒の大好きだった義父さんのお墓の
開眼式に供えるべく、ひとつ買うことにしました。

参道にヤマブキが咲くこの季節、



石切さん、聖天さんと
生駒山の霊験に触れた春の一日でした。