先日、あるご夫婦がお見えになりました。久しぶりにお会いするご夫婦です。
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それは2年前のことです。その時も突然事務所にお見えになり、『きたざわさん、じつはそうだんにのってほしいことがあるんですよ・・・』 と困り果てた表情で語られました。息子が非行に走り、問題行動を度々起こし、母親に対する激しい暴言、不良グループとの交友・・・・もう自分たち夫婦では手がつけられない、そんな状態でした。
保護司としても活動を始めていた頃でもありカウンセリングの勉強を始めた頃でもあったので、本人とかかわりを持たせて欲しいとのことでその日は別れました。
その後その本人H君と何度か話をする機会に恵まれました。ある時は不良グループに追いかけられ部屋に隠れ閉じこもっているところに乗り込んでいったこともありました。
ぼくは信じているんです、若者の魂の叫びを。どんな言葉や態度に現れていようとも、未来をつくっていく彼らの現実への違和感がそうさせているんだ、って。うそをつこうが、だまされようが、ぼくは若者のよりよく生きたいという魂の叫びを信じている。そんな気持ちでH君と関わりました。
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あれから2年が経ちました。
車から降りてくるご夫婦の表情は見違えるほど明るく見えました。
ご主人 『実はきたざわさん、引っ越すことに決めたんですよ。私の実家に帰ります。Hもそのことを喜んでいます。』
奥様 『ひと時埼玉にひとり暮らしをさせたのがよかったのかもしれません。帰ってきてからのHは、私に対してとっても優しいんですよ。一緒に台所に立って手伝いをしてくれるんです。わたしたち夫婦の関係もHを苦しめていたんだなぁって思います。いまは夫婦仲良しって感じです。(笑)』
ご主人 『いまは女房ではなくぼくの方に反抗してくるようになりましてね、ある意味正常な反抗だと思って喜んでいるんですよ。(笑)』
奥様 『実は先日主人が脳梗塞で倒れたんですよ。そしたらHが「オヤジ、背中に乗れよ」って、おんぶして運んでくれたんですよ。。。』
ご主人 『きたざわさんの話がよくでるんですよ。あんなこと言ってたとか、あんなものご馳走になったとか。』
奥様 『世間からすれば些細なことかもしれないんですけど、Hの言葉一つに幸せを感じるんです。台所に一緒に立ってくれるだけで幸せを感じるんです。この3年間、わたしたち夫婦にとってはどん底のような毎日でしたけど、いまは 「あんなことがあったからこそ」 って思えるんです。。。。』
ぼかぁ、全身がしびれてしまいましたよ。感動で涙があふれ・・・。
感性論哲学での学びの中に、『あんなことがあったからこそ、と感じることができるとき、人は過去をも変えることができる』 というのを思い出しました。ぼくは机上で学んだだけです。所詮まだアタマの世界。でもご夫婦は体験を通して、まさにカラダでその実感をつかんだ。人生とは体験の連続なんだ。だから無駄な体験など何一つない、真実を語る力なんだ。。。
実は、逃げたい避けたい、受け入れ難い問題障害、困難苦しみ悲しみ、そんなネガティブな体験の中にこそ、でっかいでっかいギフトがあることをご夫婦の言葉の中に改めて感じたのでした。
で最後にまたご夫婦に対してエラそうに余計なことを言っちゃいました。
『でもこれで終わりじゃないですからね。きっとまたドーンとでっかい問題が起こりますよ。(爆笑!)でもその時は今回とは違いますよね。問題が問題なんじゃないって、おわかりだから。意味と価値があるんだって、はっきりと体験されたから・・・』
人生って素晴らしいなぁ。ひとって素晴らしい!!ぼかぁ、人間が大好きだ。
ではまた。
おさむ
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それは2年前のことです。その時も突然事務所にお見えになり、『きたざわさん、じつはそうだんにのってほしいことがあるんですよ・・・』 と困り果てた表情で語られました。息子が非行に走り、問題行動を度々起こし、母親に対する激しい暴言、不良グループとの交友・・・・もう自分たち夫婦では手がつけられない、そんな状態でした。
保護司としても活動を始めていた頃でもありカウンセリングの勉強を始めた頃でもあったので、本人とかかわりを持たせて欲しいとのことでその日は別れました。
その後その本人H君と何度か話をする機会に恵まれました。ある時は不良グループに追いかけられ部屋に隠れ閉じこもっているところに乗り込んでいったこともありました。
ぼくは信じているんです、若者の魂の叫びを。どんな言葉や態度に現れていようとも、未来をつくっていく彼らの現実への違和感がそうさせているんだ、って。うそをつこうが、だまされようが、ぼくは若者のよりよく生きたいという魂の叫びを信じている。そんな気持ちでH君と関わりました。
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あれから2年が経ちました。
車から降りてくるご夫婦の表情は見違えるほど明るく見えました。
ご主人 『実はきたざわさん、引っ越すことに決めたんですよ。私の実家に帰ります。Hもそのことを喜んでいます。』
奥様 『ひと時埼玉にひとり暮らしをさせたのがよかったのかもしれません。帰ってきてからのHは、私に対してとっても優しいんですよ。一緒に台所に立って手伝いをしてくれるんです。わたしたち夫婦の関係もHを苦しめていたんだなぁって思います。いまは夫婦仲良しって感じです。(笑)』
ご主人 『いまは女房ではなくぼくの方に反抗してくるようになりましてね、ある意味正常な反抗だと思って喜んでいるんですよ。(笑)』
奥様 『実は先日主人が脳梗塞で倒れたんですよ。そしたらHが「オヤジ、背中に乗れよ」って、おんぶして運んでくれたんですよ。。。』
ご主人 『きたざわさんの話がよくでるんですよ。あんなこと言ってたとか、あんなものご馳走になったとか。』
奥様 『世間からすれば些細なことかもしれないんですけど、Hの言葉一つに幸せを感じるんです。台所に一緒に立ってくれるだけで幸せを感じるんです。この3年間、わたしたち夫婦にとってはどん底のような毎日でしたけど、いまは 「あんなことがあったからこそ」 って思えるんです。。。。』
ぼかぁ、全身がしびれてしまいましたよ。感動で涙があふれ・・・。
感性論哲学での学びの中に、『あんなことがあったからこそ、と感じることができるとき、人は過去をも変えることができる』 というのを思い出しました。ぼくは机上で学んだだけです。所詮まだアタマの世界。でもご夫婦は体験を通して、まさにカラダでその実感をつかんだ。人生とは体験の連続なんだ。だから無駄な体験など何一つない、真実を語る力なんだ。。。
実は、逃げたい避けたい、受け入れ難い問題障害、困難苦しみ悲しみ、そんなネガティブな体験の中にこそ、でっかいでっかいギフトがあることをご夫婦の言葉の中に改めて感じたのでした。
で最後にまたご夫婦に対してエラそうに余計なことを言っちゃいました。
『でもこれで終わりじゃないですからね。きっとまたドーンとでっかい問題が起こりますよ。(爆笑!)でもその時は今回とは違いますよね。問題が問題なんじゃないって、おわかりだから。意味と価値があるんだって、はっきりと体験されたから・・・』
人生って素晴らしいなぁ。ひとって素晴らしい!!ぼかぁ、人間が大好きだ。
ではまた。
おさむ