3日ばかり前,業者に頼んで居間の床をカーペットからフローリングへと変えた。工事は丸一日がかりとなり,その間ミーシャはずっと二階の納戸で小さくなっていた。完成後,それを喜んだのは恐らく父と母だけ,特に父は動物園のツキノワグマのごとく狭い室内をニコニコしながら行ったり来たりした。母は母で,どんな敷物を買おうかしら,などとルンルン思案中。一方,タカシとアキラは別にそんなものドーデモイイヤイといった風情であり,さらにミーシャに至っては,恐らくこの工事を最も悲しんだ一人に相違あるまいと思う。こころなしか,それ以来居間にいる時間が少なくなったようだ。もうカーペットで爪も研げなくなったし,床木の匂いも気に入らないし,粗相をする気にもなれないし,もうこんな部屋ヤダ~,なんて思ったりして。そして今朝,二階の階段上の壁に派手な引っかき傷を新たに発見した。アチャーッ。
でもねミーシャ,そのうちすぐ慣れるよ。家なんてそんなもんさ。
でもねミーシャ,そのうちすぐ慣れるよ。家なんてそんなもんさ。