松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

なぜ櫨なのか?

2009-10-07 23:10:24 | 復活奮闘日記
60年ほど前に建てられた家の窓から見た風景です。山を背景に木々や川、石組みの眺めは最高です。

この眺めに惹かれて都会から来られたAさんは、この古い家を全部取り壊して、日本の建築様式を取り入れたモダンで新しい家を建てたいのだと言われました。

和風でモダン。まさに今の時代にぴったり。想像するだけでも素敵な家ができそうでワクワクしてきます。

ところが自治体から取り壊すのはやめてほしいとの要望が来ました。この時代の建築物はこの建物しかないからだそうです。

Aさんは、建物に残す価値があれば納得するけれど、この建物は中途半端に古いだけで、とりたてて価値のある部分がないから壊して新しく作った方が経済的だと主張しています。

古いモノを、古いってだけで無条件に何もかも残す必要があるのか?

これは難しい問題だと思いました。私は日本人がどんどん古くて良いものを壊して、新しくてチープなものを作るのはいやだなぁと思ってますが、昔作ったチープな建築物、例えば高度成長期にざっと作った鉄筋or木造コンクリートのアパートなどは残す価値があるのかどうかは多いに疑問です。例えば有名な人が住んでいて、ファンがその人の面影を求めてやってくる…なら別ですがね。

この建物が残るかどうかは持ち主の気持ち次第でしょうが、私は和風でモダンな建物はこの場所に案外似合うんじゃないかと思っています。

よく整理整頓の秘訣は「モノを捨てること」だと言われます。思い切って切り捨てなくては新しいモノは生まれません。

それじゃ「櫨」は?

自然淘汰に逆らって、無理に残す必要があるのか?という疑問です。時々私と会う人から聞かれる質問です。

答えはイエス。

当然でしょ。櫨は古くさい樹木なんじゃなくて、新しい魅力を秘めているから。

ただ今のところ、櫨の価値を認めている人は少ないですけどね。

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