松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

2011春のまち旅_櫨と藍の間柄

2011-02-01 23:45:59 | 販売奮闘日記
今月22日から予約が行われる2011春の久留米まち旅。
今日は久留米市役所くるみホールでキックオフがあり、市長も挨拶されました。


さて、今回のプログラムは「自分色の藍染めに櫨キャンドルを灯して」

実は筑後地域における櫨と久留米絣に使われる藍は、深い関係がありました。


こちらが乾燥させた藍の原料です。それを瓶に入れて発酵させていきますが、発酵させるにはある一定の温度が必要です。

今のような冬の寒い時期、常温ではとても発酵できないので温めてやる必要があります。

そこで櫨の登場です。

これは本田木蝋工業所で櫨の実から蝋を絞った後の「蝋かす」です。
伝統の玉締め製法によって圧搾した時の形が残っていますね。
この蝋かすには、蝋を絞った後もかなりの蝋分が含まれています。

櫨蝋は融点も低く、炎も低い温度で燃えていくので、
藍の発酵にはちょうどいい温度になります。


こちら藍染めの作業場です。漆喰で固めた藍瓶の間に、フタをした蝋かす窯があります。


フタを開けると現在燃えている様子が見えました。

現在は蝋かすではなく、ガスを使われているところもあるそうですが、坂田織物さんでは蝋かすを使っていました。

藍は生きています。

瓶に発酵した泡が溜まっていきますが、それを藍の花と呼び、その色合いで藍が元気かどうかを判断するそうです。

藍染めは何回も藍瓶を使って染めていきますが、
藍の色づきを支えているのが、他ならぬ櫨蝋でした。


江戸時代は非常にリサイクルがうまく行われた時代だと言われていますが、
久留米絣と櫨蝋生産とは、このような循環型エコ関係で成り立っていたのでした。

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