10日と11日の櫨染和紙による写経は、無事に終わりました。
特に昨日はご住職の読経あたりから、バリバリバリッという雷鳴が轟き、写経の時間中ずっと雷が鳴っていました。でも写経への集中力は全く影響なかったようで、皆さんの熱心さに私の方が感銘を受けました。
さて、実は櫨染和紙について、新たな発見があったので書いておこうと思います。
和紙を櫨染にすること。
それは櫨染の「黄色」が、富や理想の象徴の色だからと解釈していたわけですが、なんとそれだけじゃなかったんです!
画像を見て下さい。
これは写経された方の紙の裏側から撮影したものです。
墨汁が裏側までしみ通っている部分と、そうでない部分がありますね。
今回、櫨の芯材チップを煮立てた後、ミョウバンと混ぜて刷毛で和紙に一枚ずつ塗っていったわけですが、わざと塗りムラを作って微妙な風合いを出していたんです。
櫨染液を塗っている所と塗ってない所ができて、塗ってない部分だけが墨汁が滲んでいました。
これは理由があるに違いない!
というわけで、いろんな方に聞いてみると、沖縄で櫨の石鹸を生産販売されているぷりりんまりりんさんから情報をいただきました。
礬水引き(どうさびき)です。
礬水引きとは日本画で和紙や絵絹などの滲み止めを行うための技法で、膠(にかわ)とミョウバンを混ぜた礬水液を天気の良い日に和紙に塗るんだそうです。
この技法によって筆のタッチが滲まずシャープな線が可能となります。
今回の場合、墨汁の成分にすでに膠が入っていますから、ミョウバン入りの櫨染液を塗った部分は滲まなかったのです。
つまり和紙を櫨染にするということは、墨汁の滲みを防ぐという役割も果たしていたんですね!
日本画より写経の方が歴史は古いでしょうから、礬水引きという技法も、もとを遡ると写経のための技法だったのかもしれません。
今回の写経イベントによって、櫨染(草木染め)+写経+礬水引き(日本画技法)という三つのジャンルの知識がクロスオーバーし、伝統文化や技術の奥深さの一端を垣間見ることができました。
こういう事があるから、やっぱり櫨の活動って面白いんですよね。
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福岡よかもん市場店「和ろうそく松山櫨通販サイト」へ。
特に昨日はご住職の読経あたりから、バリバリバリッという雷鳴が轟き、写経の時間中ずっと雷が鳴っていました。でも写経への集中力は全く影響なかったようで、皆さんの熱心さに私の方が感銘を受けました。
さて、実は櫨染和紙について、新たな発見があったので書いておこうと思います。
和紙を櫨染にすること。
それは櫨染の「黄色」が、富や理想の象徴の色だからと解釈していたわけですが、なんとそれだけじゃなかったんです!
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これは写経された方の紙の裏側から撮影したものです。
墨汁が裏側までしみ通っている部分と、そうでない部分がありますね。
今回、櫨の芯材チップを煮立てた後、ミョウバンと混ぜて刷毛で和紙に一枚ずつ塗っていったわけですが、わざと塗りムラを作って微妙な風合いを出していたんです。
櫨染液を塗っている所と塗ってない所ができて、塗ってない部分だけが墨汁が滲んでいました。
これは理由があるに違いない!
というわけで、いろんな方に聞いてみると、沖縄で櫨の石鹸を生産販売されているぷりりんまりりんさんから情報をいただきました。
礬水引き(どうさびき)です。
礬水引きとは日本画で和紙や絵絹などの滲み止めを行うための技法で、膠(にかわ)とミョウバンを混ぜた礬水液を天気の良い日に和紙に塗るんだそうです。
この技法によって筆のタッチが滲まずシャープな線が可能となります。
今回の場合、墨汁の成分にすでに膠が入っていますから、ミョウバン入りの櫨染液を塗った部分は滲まなかったのです。
つまり和紙を櫨染にするということは、墨汁の滲みを防ぐという役割も果たしていたんですね!
日本画より写経の方が歴史は古いでしょうから、礬水引きという技法も、もとを遡ると写経のための技法だったのかもしれません。
今回の写経イベントによって、櫨染(草木染め)+写経+礬水引き(日本画技法)という三つのジャンルの知識がクロスオーバーし、伝統文化や技術の奥深さの一端を垣間見ることができました。
こういう事があるから、やっぱり櫨の活動って面白いんですよね。
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これからの展開も楽しみにしております。
櫨屋敷の涼やかだったこと。
ご住職のにこやかなお顔も誠実なお声も。
今までお経はちんぷんかんぷんでしたけど、どういう文章になってるかを一生懸命教えて頂いてありがたかったです。