今日は半年以上ご無沙汰していた“イタリア紀行”の続き。先週たまたま『トスカーナにおけるアンティノリの挑戦』というイタリア・ワインのセミナーを聴き、思い立った次第である。
トスカーナといえばフィレンツェ。のどかな田園地帯の広がる中、ルネッサンスの中心であった、花の都、フィレンツェはある。そのシンボルといえるドゥオーモ、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』や『春(ラ・プリマヴェーラ)』などがあるウフィッツィ美術館、そしてポンテ・ヴェッキオ。見所盛り沢山の町だが、申し訳ない、僕が一番印象に残っているのはワインである。
フィレンツェの最初の夜、先週のセミナーで聴いたアンティノリのアンテナショップに行った。アンティノリは1385年からワイン造りを始めたという由緒ある名門、かつ近年のトスカーナのワインの変革をリードしてきた醸造会社である。が、そのときのワインにはあまり感動しなかった。グラスで何杯か飲んだが、キャンティ・クラシコやスーパータスカンの走りであるティニャネロなど、どれもおいしいと思わなかった。生意気に、ワインの醸造家もやっぱり大きな会社になると駄目だな、などと思ったほどである。
(この理由が今回のセミナーでわかった。僕はどうもサンジョヴェーゼというぶどう品種があまり好きではないようだ。キャンティ・クラシコ、ティニャネロともにイタリアを代表するぶどう、サンジョヴェーゼ主体で作られている。勿論、好みは人それぞれなので、どうぞアンティノリもお試しあれ。)
サバティーニにも行った。ご存知の方も多いと思うが、東京にも支店のある有名なレストランである。ミーハーな僕としては、やはり行かねばと思い、勇んでディナーに向かった。僕らはここで、良く言えば日本人のイメージを変えた、悪く言えば変な奴らだと思われたのではないかと思う。
まず団体ではなく二人だった点、次に日本人向けのコース料理ではなくアラカルトで頼んだ点、ここまでは良いが、最後に、なんとワインを2本空けたこと。何を食べたかはよく覚えていないが(Tボーン・ステーキは食べた)、飲んで食べているうち段々調子が出てきたのに、気が付けばもうワインがない。えーい、ままよ、と勢いで2本目を頼んでしまった。普段は二人でワイン2本を空けることなどないが、まさか外国でそんなに飲むとは思ってもいなかった。我々の名誉のために言うが、決して酔って暴れたりはしなかったし、吐きもしなかった(多少、陽気だったかもしれないが・・・・)。
あと、チブレオというレストランにも行った。ここも有名な店である。で、ここでも何を食べたかよく覚えていない。さらに言えば、そのときですら何を食べたか正確にはわかっていなかった(少なくとも僕は)。というのも、この店にはメニューがなく、お店の人が口頭で説明してくれるのだが、開口一番「イタリア語と英語どちらにしますか?」と聞かれた。日本語の“に”の字も出てこない。まずい、と思ったものの時すでに遅し。が、料理はとてもおいしかった。
そして、ここで飲んだワインが“オルネライア1998年”。先程のアンティノリの一族、ロドヴィーゴが独立し作っているワイン、それもスーパータスカンを代表するワインである。家族会議での厳正な協議の結果、現地イタリアでも結構いい値段だったが、日本に帰って買うことを思えば安い、との結論に達し、注文することにした。しっかりした果実味にスパイシーな香り、オルネライアはとても気に入った。
が、実はオルネライアは、イタリア・ワインの世界的な評価を高めようと、イタリア独特のぶどうを使うことなく、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、カベルネ・フランといった国際的に定評のあるぶどう品種を使って作ったワインである。僕にしてみると、そこが良かった、サンジョヴェーゼが入っていないから良かったのかもしれない。また飲んで見たいと思うが、日本ではあまり見掛けないし、あっても高くて手が出ない。
と、“イタリア紀行”と言いつつ、フィレンツェの美しさ、ルネッサンスの文化や芸術には触れず、ワインのことしか書かなかった気が・・・・。まあ、その辺は別の機会に(ホントか?)ということでご容赦を。
トスカーナといえばフィレンツェ。のどかな田園地帯の広がる中、ルネッサンスの中心であった、花の都、フィレンツェはある。そのシンボルといえるドゥオーモ、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』や『春(ラ・プリマヴェーラ)』などがあるウフィッツィ美術館、そしてポンテ・ヴェッキオ。見所盛り沢山の町だが、申し訳ない、僕が一番印象に残っているのはワインである。
フィレンツェの最初の夜、先週のセミナーで聴いたアンティノリのアンテナショップに行った。アンティノリは1385年からワイン造りを始めたという由緒ある名門、かつ近年のトスカーナのワインの変革をリードしてきた醸造会社である。が、そのときのワインにはあまり感動しなかった。グラスで何杯か飲んだが、キャンティ・クラシコやスーパータスカンの走りであるティニャネロなど、どれもおいしいと思わなかった。生意気に、ワインの醸造家もやっぱり大きな会社になると駄目だな、などと思ったほどである。
(この理由が今回のセミナーでわかった。僕はどうもサンジョヴェーゼというぶどう品種があまり好きではないようだ。キャンティ・クラシコ、ティニャネロともにイタリアを代表するぶどう、サンジョヴェーゼ主体で作られている。勿論、好みは人それぞれなので、どうぞアンティノリもお試しあれ。)
サバティーニにも行った。ご存知の方も多いと思うが、東京にも支店のある有名なレストランである。ミーハーな僕としては、やはり行かねばと思い、勇んでディナーに向かった。僕らはここで、良く言えば日本人のイメージを変えた、悪く言えば変な奴らだと思われたのではないかと思う。
まず団体ではなく二人だった点、次に日本人向けのコース料理ではなくアラカルトで頼んだ点、ここまでは良いが、最後に、なんとワインを2本空けたこと。何を食べたかはよく覚えていないが(Tボーン・ステーキは食べた)、飲んで食べているうち段々調子が出てきたのに、気が付けばもうワインがない。えーい、ままよ、と勢いで2本目を頼んでしまった。普段は二人でワイン2本を空けることなどないが、まさか外国でそんなに飲むとは思ってもいなかった。我々の名誉のために言うが、決して酔って暴れたりはしなかったし、吐きもしなかった(多少、陽気だったかもしれないが・・・・)。
あと、チブレオというレストランにも行った。ここも有名な店である。で、ここでも何を食べたかよく覚えていない。さらに言えば、そのときですら何を食べたか正確にはわかっていなかった(少なくとも僕は)。というのも、この店にはメニューがなく、お店の人が口頭で説明してくれるのだが、開口一番「イタリア語と英語どちらにしますか?」と聞かれた。日本語の“に”の字も出てこない。まずい、と思ったものの時すでに遅し。が、料理はとてもおいしかった。
そして、ここで飲んだワインが“オルネライア1998年”。先程のアンティノリの一族、ロドヴィーゴが独立し作っているワイン、それもスーパータスカンを代表するワインである。家族会議での厳正な協議の結果、現地イタリアでも結構いい値段だったが、日本に帰って買うことを思えば安い、との結論に達し、注文することにした。しっかりした果実味にスパイシーな香り、オルネライアはとても気に入った。
が、実はオルネライアは、イタリア・ワインの世界的な評価を高めようと、イタリア独特のぶどうを使うことなく、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、カベルネ・フランといった国際的に定評のあるぶどう品種を使って作ったワインである。僕にしてみると、そこが良かった、サンジョヴェーゼが入っていないから良かったのかもしれない。また飲んで見たいと思うが、日本ではあまり見掛けないし、あっても高くて手が出ない。
と、“イタリア紀行”と言いつつ、フィレンツェの美しさ、ルネッサンスの文化や芸術には触れず、ワインのことしか書かなかった気が・・・・。まあ、その辺は別の機会に(ホントか?)ということでご容赦を。