さて、今日はファティマの聖母マリアではなく、ポルトのマリアの話である。
“ポルト”と聞いてすぐにピンとくる方は、ワイン好きの方か、大のサッカー・ファンのどちらかだろう。それ以外の方は、どこの国にあるかさえ怪しいのではないかと思う。ポルトはポルトガル北部にあり、ポートワインの産地として、あるいはサッカーの強豪クラブ・FCポルトの本拠地として有名な都市である。
また、ポルトガルの国名はポルトに由来する等、ポルトは大変歴史のある街である。旧市街地は1996年に「ポルト歴史地区」として世界遺産に登録されている。最近はLCCの普及により、英・独・仏などからの観光客が増えているそうだ。
ポルトは小さな街なので主な観光名所は歩いて回れる。大聖堂、グレリゴス教会などの歴史ある建物、ドウロ川に架かる鉄橋、ドン・ルイス1世橋、アズレージョ(タイル画)で有名なサン・ベント駅、ハリー・ポッターの撮影に使われた、世界で最も美しい本屋の1つといわれるレロ・イ・イルマオン(なんと本屋なのに入場料を取られる!)など、見どころは多い。そしてワイン好きにはドウロ川の対岸にあるポートワインのワイナリー巡りも楽しい。
海外に行ったとき、レストラン探しに“トリップ・アドバイザー”のサイトをよく見る。ガイドブックも良いが、情報が古かったり、味よりもただ老舗/有名といった店が多かったりするからだ。
パソコンで調べると、はえあるポルトのレストラン・ランキング第1位は『Bacchus Vini』というワイン・バーだった。ドウロ川沿いのレストランやバーの集まったエリアにある。ドン・ルイス1世橋の近くだし、眺めも良いだろう。よし、これは行くしかない。
予想に反し、『Bacchus Vini』は目立たない、カフェというか、日本の喫茶店、そうドトールのような店だった。これが1位? と一抹の不安を感じたものの、来たからにはワインを飲まないわけには行かない。メニューを見ると、ポルトガル・ワインのテイスティング・セットがいろいろある。うーん、少しずついろんなワインを飲みたい観光客にはぴったり。これが 1位の理由の一つなのだろう。僕らはポルトガル白ワイン 5杯セット(レゼルバ=ちょっと高めのセット)を頼んだ。
しかし、本当の1位の理由は、オーナーのマリアだった。マリアはまだ若い(確か25歳?)が、ワインの知識が豊富。飲んでいるワインは勿論、ポートワインのことを聞いても、親切に教えてくれる。若さからくる一生懸命さというか情熱が、ひしひしと伝わってくる。彼女は語学が堪能。ポルトガル語は勿論、スペイン語、英語、フランス語、ドイツ語等多くの外国語を話せるようだ。これも観光客に愛される理由なのだろう。
マリアにトリップ・アドバイザーの話をすると、やはり彼女も順位をチェックしていた。なんと 1位になったのは昨日が初めてとのこと。が、今日は 4位に下がったと残念がっていた。彼女の話とワインを楽しんだ僕らは、翌日彼女お勧めのポートワインの酒蔵テイラーズを訪れ、夜、また『Bacchus Vini』にお邪魔した。今度はポートワイン 6杯セットを注文し、ポートワインの種類の違いを心ゆくまで味わったのだった。
できて間もないドトールのような店を、1,000軒を超すポルトのレストランのトップにしたマリア。なにも奇跡ではなく彼女の努力の賜物である。天は自ら助くる者を助く。マリアという名前もあり、努力するマリアには神のご加護もあるのだろう。年とともに日々怠惰になっている自分が恥ずかしい。
“ポルト”と聞いてすぐにピンとくる方は、ワイン好きの方か、大のサッカー・ファンのどちらかだろう。それ以外の方は、どこの国にあるかさえ怪しいのではないかと思う。ポルトはポルトガル北部にあり、ポートワインの産地として、あるいはサッカーの強豪クラブ・FCポルトの本拠地として有名な都市である。
また、ポルトガルの国名はポルトに由来する等、ポルトは大変歴史のある街である。旧市街地は1996年に「ポルト歴史地区」として世界遺産に登録されている。最近はLCCの普及により、英・独・仏などからの観光客が増えているそうだ。
ポルトは小さな街なので主な観光名所は歩いて回れる。大聖堂、グレリゴス教会などの歴史ある建物、ドウロ川に架かる鉄橋、ドン・ルイス1世橋、アズレージョ(タイル画)で有名なサン・ベント駅、ハリー・ポッターの撮影に使われた、世界で最も美しい本屋の1つといわれるレロ・イ・イルマオン(なんと本屋なのに入場料を取られる!)など、見どころは多い。そしてワイン好きにはドウロ川の対岸にあるポートワインのワイナリー巡りも楽しい。
海外に行ったとき、レストラン探しに“トリップ・アドバイザー”のサイトをよく見る。ガイドブックも良いが、情報が古かったり、味よりもただ老舗/有名といった店が多かったりするからだ。
パソコンで調べると、はえあるポルトのレストラン・ランキング第1位は『Bacchus Vini』というワイン・バーだった。ドウロ川沿いのレストランやバーの集まったエリアにある。ドン・ルイス1世橋の近くだし、眺めも良いだろう。よし、これは行くしかない。
予想に反し、『Bacchus Vini』は目立たない、カフェというか、日本の喫茶店、そうドトールのような店だった。これが1位? と一抹の不安を感じたものの、来たからにはワインを飲まないわけには行かない。メニューを見ると、ポルトガル・ワインのテイスティング・セットがいろいろある。うーん、少しずついろんなワインを飲みたい観光客にはぴったり。これが 1位の理由の一つなのだろう。僕らはポルトガル白ワイン 5杯セット(レゼルバ=ちょっと高めのセット)を頼んだ。
しかし、本当の1位の理由は、オーナーのマリアだった。マリアはまだ若い(確か25歳?)が、ワインの知識が豊富。飲んでいるワインは勿論、ポートワインのことを聞いても、親切に教えてくれる。若さからくる一生懸命さというか情熱が、ひしひしと伝わってくる。彼女は語学が堪能。ポルトガル語は勿論、スペイン語、英語、フランス語、ドイツ語等多くの外国語を話せるようだ。これも観光客に愛される理由なのだろう。
マリアにトリップ・アドバイザーの話をすると、やはり彼女も順位をチェックしていた。なんと 1位になったのは昨日が初めてとのこと。が、今日は 4位に下がったと残念がっていた。彼女の話とワインを楽しんだ僕らは、翌日彼女お勧めのポートワインの酒蔵テイラーズを訪れ、夜、また『Bacchus Vini』にお邪魔した。今度はポートワイン 6杯セットを注文し、ポートワインの種類の違いを心ゆくまで味わったのだった。
できて間もないドトールのような店を、1,000軒を超すポルトのレストランのトップにしたマリア。なにも奇跡ではなく彼女の努力の賜物である。天は自ら助くる者を助く。マリアという名前もあり、努力するマリアには神のご加護もあるのだろう。年とともに日々怠惰になっている自分が恥ずかしい。