移住に不安を感じる方のため実際に移住した人間が(まだ若葉マークですが)地方での暮らしを紹介するシリーズの3回目。
まずは前回予告した『別府アルゲリッチ音楽祭』の話から。
別府では1998年より別府アルゲリッチ音楽祭が開かれている。地方創生、町おこしイベントの走り、成功例の一つである。日本のオーケストラすら滅多に来ないクラシック辺境の地・別府に、世界的なピアニストであるマルタ・アルゲリッチが毎年やって来るのである。当時の別府市長がダメ元で大分に来たアルゲリッチにオファーしたのが始まりというから世の中何が起こるか分からない。おかげで我々別府市民は毎年アルゲリッチの演奏や一連のコンサートを聴くことができる。
因みに私は音楽祭でアルゲリッチとクレーメル(ヴァイオリン)、鈴木愛美(ピアノ)、遠藤真理(チェロ)と實川風(ピアノ)、の3つのコンサートに行った。最後の遠藤・實川のコンサートは大分市の平和市民公園能楽堂で行われた。この能楽堂は渋谷のセルリアンタワー能楽堂より一回り大きい。なぜ地方にこんな立派な能楽堂があるのかまったく不思議である。田舎ではあるが大分も捨てたものではない。
次に演劇の話。某サイトで別府だけではなく大分県全体で今買うことのできる演劇のチケットを調べてみた。なんと6件しかない(期間は11月末くらいまで)。もちろん全国向けのサイトを使わない公演もあると思うが、いずれにしろ絶対数が少ないことに変わりはないだろう。
地元限定という意味では『別府市民劇場』という会員制の演劇鑑賞団体がある。この組織は別府に限らず多くの地方都市にある(例えば九州では17都市)。前進座、俳優座、文学座など新劇の劇団を主に2ヶ月に1度公演が行われている。劇団にとっては全国の市民劇場での公演が収入の安定化に繋がり、一方地方の住民にとっては東京などに行かなくても生の舞台を見ることができ、いわばwin-winの関係である。ただ新劇が対象なので、劇団☆新感線やキャラメルボックスは別府には来ない。宝塚も来ない。
ところが、大手の人気劇団の中で『劇団四季』は毎年大分にやって来る。さすがは劇団四季、北は北海道から南は九州まで全国公演を行っているのである。今年は「ジーザス・クライスト=スーパースター」。公演が楽しみだ。
前回書いたクラシックも今回の演劇も、確かに別府での公演は少ない。東京と比べれば、二桁、三桁どころではなく四桁(五桁?)は少ない数だろう。しかし、東京にいたときクラシックや演劇の公演に頻繁に行っていたわけではない。読売日響の会員だったので月に一度は聴きに行っていたが、他にはクラシック、演劇合わせ年に2、3回行くかどうか。多くの選択肢がある中、探すのが面倒、予約が大変、あるいはいつでも行けるという安心感などがその理由だろう。
一方、別府に来てからは選択肢が少ないため情報が簡単に手に入り、面白そうと思ったら皆行くようになった。このため、大分、佐伯、北九州など近隣の都市も含め、公演に行く回数は東京にいたときより増えている。だから移住を考える皆さんもご安心を。毎週のようにクラシックや演劇を見ていた方は別として、普通にクラシックや演劇の好きな方であれば地方に移住して困ることはない。地方でもそれなりに(そこそこ?)楽しむことができる。
まずは前回予告した『別府アルゲリッチ音楽祭』の話から。
別府では1998年より別府アルゲリッチ音楽祭が開かれている。地方創生、町おこしイベントの走り、成功例の一つである。日本のオーケストラすら滅多に来ないクラシック辺境の地・別府に、世界的なピアニストであるマルタ・アルゲリッチが毎年やって来るのである。当時の別府市長がダメ元で大分に来たアルゲリッチにオファーしたのが始まりというから世の中何が起こるか分からない。おかげで我々別府市民は毎年アルゲリッチの演奏や一連のコンサートを聴くことができる。
因みに私は音楽祭でアルゲリッチとクレーメル(ヴァイオリン)、鈴木愛美(ピアノ)、遠藤真理(チェロ)と實川風(ピアノ)、の3つのコンサートに行った。最後の遠藤・實川のコンサートは大分市の平和市民公園能楽堂で行われた。この能楽堂は渋谷のセルリアンタワー能楽堂より一回り大きい。なぜ地方にこんな立派な能楽堂があるのかまったく不思議である。田舎ではあるが大分も捨てたものではない。
次に演劇の話。某サイトで別府だけではなく大分県全体で今買うことのできる演劇のチケットを調べてみた。なんと6件しかない(期間は11月末くらいまで)。もちろん全国向けのサイトを使わない公演もあると思うが、いずれにしろ絶対数が少ないことに変わりはないだろう。
地元限定という意味では『別府市民劇場』という会員制の演劇鑑賞団体がある。この組織は別府に限らず多くの地方都市にある(例えば九州では17都市)。前進座、俳優座、文学座など新劇の劇団を主に2ヶ月に1度公演が行われている。劇団にとっては全国の市民劇場での公演が収入の安定化に繋がり、一方地方の住民にとっては東京などに行かなくても生の舞台を見ることができ、いわばwin-winの関係である。ただ新劇が対象なので、劇団☆新感線やキャラメルボックスは別府には来ない。宝塚も来ない。
ところが、大手の人気劇団の中で『劇団四季』は毎年大分にやって来る。さすがは劇団四季、北は北海道から南は九州まで全国公演を行っているのである。今年は「ジーザス・クライスト=スーパースター」。公演が楽しみだ。
前回書いたクラシックも今回の演劇も、確かに別府での公演は少ない。東京と比べれば、二桁、三桁どころではなく四桁(五桁?)は少ない数だろう。しかし、東京にいたときクラシックや演劇の公演に頻繁に行っていたわけではない。読売日響の会員だったので月に一度は聴きに行っていたが、他にはクラシック、演劇合わせ年に2、3回行くかどうか。多くの選択肢がある中、探すのが面倒、予約が大変、あるいはいつでも行けるという安心感などがその理由だろう。
一方、別府に来てからは選択肢が少ないため情報が簡単に手に入り、面白そうと思ったら皆行くようになった。このため、大分、佐伯、北九州など近隣の都市も含め、公演に行く回数は東京にいたときより増えている。だから移住を考える皆さんもご安心を。毎週のようにクラシックや演劇を見ていた方は別として、普通にクラシックや演劇の好きな方であれば地方に移住して困ることはない。地方でもそれなりに(そこそこ?)楽しむことができる。