25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

知らないこと知ること事

2015年07月05日 | 文学 思想
知らないことが多すぎて焦ってしまうと思うことがある。
今日生まれて初めて白米の成分を調べてみた。ほとんどが炭水化物で、それは糖質になるものだぐらいの知識ぐらいしかない。

1合150gの白米の総カロリーが534kcal で、でんぷん、ひいては糖質となるのが115.6g。たんぱく質が9.15g、脂質が1.35g,他にビタミンEがo.15mg、ビタミンB1が0.12mg、ビタミンB2が0.03g,ナイアシンが1.8mg 、ビタミンB6が0.18mg、他にも葉酸 、パンテトン酸 ビオチン 、ミネラルは全部入っているし、繊維質も含まれている。もちろん、個体を維持するには不足するものはあるが、やはり主食の東洋の王者ではある。
おにぎりに梅干や焼き鮭や昆布やオカカ、添え物に、たくわんとなれば、上等ではないかと思えてくるが、もうすこしたんぱく質が足りない。そこで、肉か、卵か、魚か、豆類となってくる。

栄養学の話ではない。いかに知らないことが多いかという話である。
ビル・エヴァンスはジャズピアノプレイヤーで、トリオで、ベースと掛け合いをしたり、ドラムは単なるリズムの刻みではなく、ドラム技術の独立性や挑戦性を重んじた。マイルスデイビスが、Kind of blue といjこれまでのジャズのスタイルを変え、モダンジャズに深化させたとき、ビル・エヴァンスの参加不可欠だったという。へえ、知らなかった。ジャズの起こりは南北戦争で残して言った、軍隊の楽器があったので、それを使ってニューオリンズのいろいろな人たちがマーチのようなものから始めたものだったなんて知らなかった。ビル・エヴァンスが長く同棲していた女性と別れてのち、彼女は地下鉄の線路に飛び込んで自殺したことも、仲の良かった兄が理由が不明のまま猟銃で自殺したことも知らなかった。そしてドラッグに溺れ、長い時間をかけて自らの体を崩壊させていき、51歳でこの世を終えたビル・エヴァンスについても知らなかった。

ビーチボーイズの天才ブライアンウィルソンは、20年以上ドラッグや妄想で、低迷したが、今は完全に復帰している。それも知らなかった。

わずか100年で音楽はすっかり変わった。変える天才たちがいたのである。それが、戦後になって若者の間から、しかも、米英から世界を席巻するものたちがでている。
知らなかったことを知るようになるには、結構長いプロセスがある。米成分のことで言えば、炭水化物抜きダイエットを唱える人もいれば、それに反対する意見もある。雑誌で有名人の一週間の食事を記録してもらい、栄養学の専門家らしき人が評価をして、アドバイスをする、というコーナーも読んだ。そんな時に、肝心の米成分について調べたことがなかった、と気がついたのである。 ビーチボーイズについては、妻が「意味が なければスイングはない」という村上春樹の音楽についてかかれたエッセーを読んで
ブックオフでCDを買ってきたのである。そして説明してくれるのである。CDを聞いてみると、ただものではないオリジナルなハーモニーと気持ちのよいノリで、青い空の下の打ち寄せる波のビーチや、夜のダンスの風景が浮かんでくる。音楽でひとつのジャンルを作ったといえそうである。妻が提示したCDをなぜ素直に聞くかというと、僕は僕で村上春樹と小澤征爾の対談を読んでいたのと、この頃、クラシックと同時にジャズのコレクションを始めたからでもある。そのようにして、今日の自分の行為は過去からの連続線上にあるのである。

そうして、今日はアメリカでは無視されたが、ヨーロッパでは大ヒットとなった、ビーチボーイズのスタイルが全くないと感じる「ペット サウンズ」を聴いたのだった。そして、小川国夫の小説を図書館で借りて読んだのだった。