今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

蕎麦屋のカツ丼とトンカツ屋のカツ丼は違う気がした。

2021年07月08日 | 飲食業
蕎麦屋のカツ丼が食べたい事について「汁に浸み込んだ衣がただただウマいから」という表現がある。

そう、昨今のパン粉トゲトゲのカツ丼ではなく、
適度にシナっとした衣がご飯とお肉との一体感を醸し出すキチンと煮てあるカツ丼。

蕎麦アレルギーなので蕎麦屋には近寄らなかったが、
(周囲のお客さんや店員さんに出血を噴きかけたり、迷惑をかけたくないから)
元気が無い時とか、どうもカツ丼を食べると不思議と元気が出るし
(多分ビタミンB1とかも作用をしているのではないだろうか!!?)
そういう時は有名店にこだわらず富士〇ばとかでササっと済ますのだが、なんかこのカツ丼がウマいな・・・っていつも感じていて、
自分の場合、哀しい時に食べるからかなぁと密かに考えていたのだが、
先日小諸〇麦のカツ丼を食べて、あれ?、どうもやっぱり美味しいぞ?
大金を出して、専門店で食べるカツ丼もあるが、これも美味しいんじゃないかと感じて、
ネットで勧められる情報に又不信感を感じたので、ちょっと調べてみる事と・・・、

店やメディアの情報に踊らされる事にこだわらないでジャッジをすれば、美味しいんじゃないか?ってちょっと思い出し、
それが一体何故なのか?考えた時(蕎麦が喰えないから絶対的に蕎麦屋に行く回数が当然人より少ないので解からなかったのよ・・・)、

「かえし」だ・・・って事に気付いた。

その「かえし」で煮る事によって、冒頭で書いたように衣がシンナリとして、その美味しい出汁をふんだんに吸い込んでいるから深みがあるんだ!!
そこが違うんだ!!!という事に気付くと、

段々と、パン粉のトゲトゲ感とかに気付き始め、
(熱々のトゲトゲが口内に刺さる感じが嫌で、本当は揚げ立て過ぎるパン粉が苦手で・・・)
最終的に蕎麦屋のカツ丼とトンカツ屋のカツ丼は違うと最近解かった・・・
全くの『別物』といっても私の中では過言ではない。

しかもネットで上位に来たり、インフルエンサーが広めているのはトゲトゲしたパン粉のカツ丼ばかりが多いという事もなんとなく観えてきた。
(現時点でだが・・・)

出汁とか「かえし」とか旨味を解かってんのかな?って。

肉や油の質なら、揚げ立てのトンカツが1番だもの、丼は肉や油の質じゃない、味付けだわ・・・

その時点で、

トンカツ屋さん側を考察してみると、
「折角」凄い技術でサクっとカリっと揚げたトンカツをなんでシナっとさせないといけないのか?
「折角」油や肉にこだわって絶妙な火入れ加減にしてあるのに、なんで煮て更に加熱を加えないといけないのか?
こういう気持ちが無意識に出ているのでは?と・・・
 トンカツ屋さんのカツ丼にいつも1個だけ端っこ場がほぼ煮ない状態で丼の中の違う場所に置かれているパン粉の衣がキチンと立っているモノを何度か観て、それが理解出来た。
(だって、プロが揚げたトンカツって美味しいんだもの、その1個で丼の中の他の煮たカツを全部凌駕してしまう=ということは、これは意図的に行われている行為であってプロならそうするし解かる→きっと、食べる側へのメッセージなのではないか?と合点がいった・・・

「カツ丼、あれは蕎麦屋の仕事だね」という言葉もあるらしいし。

対して蕎麦屋のカツ丼は

「かえし」に自信があるので、その汁をタップリ浸み込ませた味で食べて欲しい!!というそんな気持ちが込もっているので、シットリとシッカリ煮てある。

勿論、煮過ぎてもダメなんだけれどね。

適度に衣の弾力性を残す感じで煮ないとトンカツではなくなってしまう。
その塩梅は中々難しい。

よく丼の中の小宇宙と言われるように、

カツの量
ご飯の量
肉の薄さ(薄過ぎても寂しいしかといって厚過ぎてもダメだ)
米の丼用にピンと立った硬さや米の質(研ぎ加減や浸水加減)
玉子の加減
玉葱の火入れ&浸み込み加減
三つ葉、グリンピース、きぬさや等
漬物
タレの濃さや量
etc・・・
これらのバランスが一体感があるのか?
食べ終わった後の満足感は?とか、これがかなり難しい。
チェーン店は、原価率の事もあるだろうから、(普遍的なモノを主力としないとならないし)特にその部分がモノ凄く考えられている気がする・・・
マーケティング力の違いとでもいおうか・・・)

 今まで私も牛丼でもなんでも、ガキの頃は大盛とか「肉さえあれば」という考えだったのが、
この丼の中の小宇宙論を知ってから、が如何に完成をされているのか?という所に主眼をおくようになって、
並で美味しさを判断し、満足をするようになった。
(腹八分だし)

だから勿論「つゆぬき」にしている。
折角米を丼用にピンっと立たせているので「つゆだく」で米をベシャベシャとかフニャフニャにはしたくない。

 今回、蕎麦屋のカツ丼の真似をして、醤油と和風出汁の素とかで濃い目に煮てみたが、
「かえし」ではないし、熟成もされていないから、やはりどうしても「深み」が足りない!!
ただ濃いだけと「熟成され、まろやかになった深み」違うと改めて解かった。

(確か「かえし」って一晩置くんだろ・・・?、私は蕎麦とか食べると死んでしまうので、どうしても食べないので「かえし」については薄っすらとしか勉強をしていないのだが・・・そりゃ即席のツユと「かえし」では「深み」が違ってくるよな・・・~本気で真似てやってみると本当に難しいな~って感じた、=自分の味だと上手く出来て又違うのに)

やっぱり人真似じゃダメだなー

新たなる高い壁が目の前に現れて、なんだか嬉しいじゃないか!!


「オマケ」

 昔カツ丼の名店であるトンカツ屋さんへ行った時、よく来ているであろうサラリーマン達の7割以上がカツ丼ではなくミックスフライや普通のトンカツをオーダーをしているのを観て、
「え?なんで?カツ丼の名店なのにみんなカツ丼を頼まないんだ???」と内心、胸の鼓笛隊がドキドキとしていた事があったが、恐らくそういう人達はこのことを「知っているんだ」・・・
トンカツ屋さんでは揚げ立てが1番美味いってことを・・・だからカツ丼は頼んでいないんだ。
結局ネットやTV・インフルエンサー等のアンテナに踊らされているのは俺みたいな経験ではなく情報で体験を得ようとする輩がパッと動いてしまうのだろう・・・
やはり自身で行ってみないと解からんわ。

カツ丼が好きなのかもしれないと気付いた。

食べ物を公平に判断したいので、食べ物の好き嫌いを一切無くそうと、
食べ物というか料理とは常に距離を取り続けてきたのだが、どうもカツ丼は好きな料理だったのではないかという事に気付き始めた。

因みに車田正美の影響も大きく、
(当時漫画はあまり買えなかったのだが)
聖闘士星矢の氷河vsカミュが掲載をされている単行本だけは持っているけれど、
その背表紙に「好きな時にカツ丼を食べられるように(頑張っていた)」という旨の文言を何度も目にしていた事も理由の1つとしてあるのかもしれない・・・

又、引っ張り出してきて読もうかな、スコーピオンのミロとかも好きだったし。

(蠍座の人とかカッコイイんだけれど・・・)



備忘録にスモークサーモンの僅かなコツと難しいからこそ楽しい事もあると知った一瞬(加筆済)。

2021年07月08日 | 素材
臭いものは好きなのだが、ヤニを吸わないからか?ただ燻香だけが苦手なのだけれど・・・
以前学んだスモークサーモン(←近年オレンジ色はリンクにしている)だが、
久し振りに安めの刺身用のサーモンが手に入ったのでスモークサーモンの技術を上げよう↑↑↑と思った。

冷蔵庫で乾かすのに、網のまま乾かしてもいいのかなぁ・・・

どうせ網の上に移すし・・・
(冷蔵庫が以前の薫香で臭くなるかな?水気があると上手く出来ないから・・・でも洗い物が1つ減るし・・・偶にしかやらないので失敗をしても良いという豪快な実験は出来ないや)

余っていたスモークウッドで。

火が消えないように少し空気を入れる隙間を拡げようかな・・・
(それでも結構消えてしまうのだけれど)

火が消えても40分~1時間ぐらいでいいんだよな、ついもうちょっと、もうちょっと・・・と、燻製時間を増やしてしまって1時間20分やってしまったら、少し火が入り過ぎた。
(いつも途中で消えてしまうから大丈夫かと思ったが、最後だけ消えないでやんの・・・)

このままでは火が入り過ぎると、急遽出したけれど・・・

片付けも入れて、2時間以上・・・
(更に冷ましてラップをしてビニールに入れ、冷蔵庫に入れないといけないし)
帰宅してから夜にやればよかった・・・
丸一日とられてしまう・・・

振り塩をし一晩
脱水乾燥に一晩
燻製
計3日なんだよなー

やはり少し火が入り過ぎたか・・・
(まあ安い刺身用なので少し熱を入れておいた方がいいのだが・・・それでもやや悔しい)

味は尋常じゃなく良いのだが
今回は降り塩以降の時間が長かったので200gに対し、小匙2と先日作ったミックスドライハーブと黒コショウにした。

オマケ

スモークサーモンとポテサラを合わせる居酒屋メニューがあるらしいので偶々ポテサラがあったから試してみたら、
お互いの良い所を打ち消し合ってしまう感じ!!

ただ焼いたパンに乗せると、アタック感が強い部分が緩和され、かなりアリかなーって。
肴になるか?どうかは解からんが・・・
食事としてはアリだった!!

市販品だったら勿体なくて絶対にやらないし、自身がそれぞれの素材を活かしたいからかなぁ~って。
なるほど1つ学べた。(直ぐ忘れるだろうけれど、やっておくと全然違うから)

『小さいサイズでより練習とスモークサーモンのチラシ』

火から離そうと小さい燻製網(←粉振りの網)を使おうとしたが引っ掛かってダメだった。

今回は150gと小さいので
小匙3で6時間の漬け
煙をまとわす程度に30分~40分と思ったけれど

この後、途中火が消えていたので結局バーナーを使い
(下を網かアルミホイルで「枕木」でも作ればいいのかも=今思い付いたがこの項の冒頭の小さい網をひっくり返してそこに置けば消えないのでは?=時間が区切られてしまうが・・・)

結局やや長く燻製してしまった。

まだ煙が出て内部で火が点いている部分を削ってから破棄

水をかけておくと安全。

塗れた灰なら燃えないし

余りのスモークウッドは缶に入れるか、消えているけれど一応一晩フライパンに置いておいた。

粗熱を取って
今回は夜に仕上げたので冷めるまで出掛けられないって事は無かった。

タッパよりも皿にラップでビニールで包んで保存をした方がニオイが付かない

1晩休ませて、切ってみるが
プラスチックのカッティングボードだとニオイが付きそうなので木のカッティングボードにした

う~ん、やっぱり
小さいのに火が入り過ぎたかなー(壊れてしまう)
あと小さくても200gの塩加減(短縮時間Ver.は小匙4にした)より少し少なくしても(短縮時間Ver.を少なくし小匙3だが)、小匙2でよかったか少し塩辛い

塩辛い時は「野菜を~」と思ったけれど

挟むとパン2枚ならそんなに塩辛いワケではない為、野菜と合わせるとボヤけてしまった。
(別に食べられないワケではないのだが、タルティーヌみたいにした方が良いみたい。。。)

繊維の方向に逆らってやや太く切ったらワリと刺身みたいに切れた。

偶々大葉が余っていたのでスモークサーモンをチラシにしてみたら尋常じゃなく美味しかった。
(薫香が嫌いなので、もっと臭いかな?と思っていたけれど、特にそんな事も一切無く、更に胡麻とか生姜とか余計なモノを入れていない為に、薬味の大葉が活きている印象になって、スッキリとしていた、久しぶりにというかこういう単純な料理でも一応和食だからか引き算の考え方が使えるんだなー)

大葉が無いとどうなるかなということと
少しスモークサーモンが少なかったので、同じ薫香が付いている鰹のタタキを。
(大葉が1枚付いていたし、いざって時は・・・以外に保守的で慎重なのよ・・・)

大葉が無い時は山葵を入れるとお寿司っぽくなっていい。
そりゃ大葉があった方が全体の素材が活き活きとしてはくるが大葉が無い時もあるもの。

(「その材料が無ければ作れないのでは料理ではない!」)

難しい、でも、難しいからこそ、楽しい事もあるんだなーって、少し思えるようになってきた(気がする、そんな瞬間に触れる事が出来た一瞬があった・・・)。



金目鯛のしゃぶしゃぶ(風)と霜降り。

2021年07月08日 | グルメ
以前やった金目鯛(←近年オレンジ色はリンクのルールにしている)だが、
自身が合理的過ぎる事と、まだ未熟だったのでヒドい画像を乗せていたら(→自身が忘れない為に失敗も載せるようにしていたのだが)、その金目鯛の記事だけが10年間近くこのブログ内の人気順で1位にき続けるという不可解な事が続いていたので、なんか気持ち悪いなって、
捌く練習の為、偶々安かった刺身では食べられない金目鯛が手に入ったので、さばいて画像を修正しつつ、
(正しい画像をアップロードしたら10年近くずっと1位だったものが半日でランクから消えるという)

身はよ~く茹でてから食べる。

やや古いのでどうせ半生は無理だから火加減とかカンケー無いし、一気に茹でてしまえ・・・

おお、良い感じ!!
「豚しゃぶ」ではないがこりゃラクだ・・・

タップリの薬味とポン酢醤油で食べるのだが、

でも全部かけ混ぜると少し違うかなー

『こんな霜降りのやり方』/span>

鍋に身を入れて湯をかけてもいいが

落し蓋をして湯をかけると皮が縮んだりヒレがハネたりが比較的しない。

10分ぐらい置いて

湯をかき混ぜる人も居る。

ソッと水を入れていき冷ましつつ鱗も取る。
水を張った別のボウルで取ってもいい

後は煮れば良い。

今回サッと煮て1度冷ましてみた。
(写真は煮上げるまでの過程)



チャービル(セルフィーユ)について

2021年07月08日 | 素材
チャービル(セルフィーユ:仏語)が手に入ったが普段使わないので冷蔵庫でシナっとしてきてしまった・・・

いかん、そろそろ、学び直さないと。

美食家のパセリとも称されるセルフィーユ(チャービル)は茴香芹(ういきょうぜり)と日本名で呼ばれセリ科に属する。
なので僅かにクセがあるが、ガチのセリ程クセは強くないような気がする。
個人的にセリと三つ葉の中間ぐらいの優しさに感じた。

香りが優しいという事はそれだけ加熱等をすると風味が飛び易いという事なので、少し注意をしていきたい。

茎も食べられるが、最初は茎と分けて料理につかってみようかな
ハーブはこの水気をキッチンペーパーで切るのが苦手・・・

オムレツのこの段階で入れて使う事が多いらしい。

寝ぼけまなこでやったのでキチンと混ざっていないが・・・
(しかしオムレツはバターが多いなー)

中を半熟にしたのに写真を撮っている間に少し火が入ってしまった。

うん、パセリを強くしたような、ワリとセリだな、これ・・・というのが少し解かる。

なんとなくだが、ふとフェンネルにもやや近いちょっと甘い香りかなーとも感じた。

アタマだけでなくw鼻も悪いんだけれどね・・・なんとなく近いモノでイメージ付けをし覚えておけたらと。

茎をカレーに入れてみた。

まあ大丈夫だろう・・・(実際カレーの他のスパイスの方が強かった)

葉と茎を分けそれぞれきざみ

葉はパスタに。

やはり香りが私には強過ぎるように感じるので黒コショウをかけたら丁度良いバランスになった!!
これだ!!この方向性。

もきざんで

タルタルソースとかに混ぜると良い場合もあるらしいのだが
(←ま、好みもあるからな・・・スパイスとかハーブは、好きな人はいいけれど嫌いな人はアレなので、麻痺をしてくると増えるし)、
今すぐにタルタルソースは無かったのでマヨに混ぜてみた。

やはりセルフィーユだけだとツラいので黒コショウの方向性でバランスを取る。

サンドイッチに葉と共に乗せるやり方で。

確かにこれはフランス人が好むハーブな気がする・・・

因みに・・・
①今回みたいに葉っぱを食するチャービル
②根を芋として食べるチャービル
とは別の種類で2種類あり、②は毒があるので食べない。

カロテン・鉄・マグネシウム・鉄分が豊富

「フレンチパセリ」又は「ガーデンチャービル」とも呼ばれ、セルフィーユという呼び名はフランス語で、英米ではあまり食べられていない。
(やはり僅かなクセがあるから、フランス版春の山菜的な使われ方だろうか?)

冷凍や乾燥に向かない。