エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

時間への命題

2011年03月15日 | ポエム
時間が通り過ぎていく。
その時間はまだまだ忘却の時間ではなく、むしろ痛みを増す時間の流れである。

この大地震の報道を耳に入れる、涙腺が緩んでいるとしても滂沱として涙が溢れる。
悲しみは、これから一層強まる。

いまぼくはブログに喪章を貼り付けている。
せめてもの気持である。
出来る事をしよう。
日本人の矜持にかけて一日でも早い復興をはかろう。
その実現のために、悲しみの時間を早く克服することだ。
被災者の皆さんの悲しみを自らの悲しみとしよう。







         時間への命題

      狂おしくも愉悦に満ちた時間よ
      濁り果てたぼくの時間よ
      愉悦の奈辺すら解明されない時間よ

      その時間という距離をぼくは測れなくなってしまった
      測れなくなって久しいのだが
      今更のように
      記憶の彼方へと飛翔し

      彼岸に旅立って行く日を希求するのである

      時間で測るぼくの生きてきたスパンが
      通り過ぎていくその刹那に
      破壊され続けるという
      悲劇を演出する
      きみを抱き
      口づける
      きみをぼくの腕の中に抱きすくめるとき
      ぼくの腕は
      きみの肉体のすべてを愛撫しつくす

      きみが大気に溶け入るまでだ
      きみが化学記号に変化し
      転化し尽くした瞬時に

      ぼくは雲散霧消する運命に甘んじるのだ

      だがしかし
      きみは生き続けなければならない
      ぼくと共有した時間への鎮魂は
      きみが果たさなければならないのだ







ぼくは富士山に祈った。
この雄姿に誇りを持とう。





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