春霞みのように白木蓮が咲く季節になった。

白木蓮の木がガラスに映っている風情もぼくは好きだ。

とある体育館の窓である。
まるでガラスの向こうの別世界のようである。

白木蓮
そのほの白き横顔にぼくはそっと手を触れた
冷たさが肌を触れあった部分から伝わってきた
冷たさは健康なきみの感性であると伝える者がいる
その伝播する感性の空気が微かに揺れているのだ
白木蓮のあまりの白さに打ちのめされてしまう
触れてはいけないものにぼくは触れてしまったのだろうか
触れた部位から白木蓮は茶色に変色して壊死していく
その物語が口述されたのは一体何億光年前だったのか
白モクレンの触れてはならないという不文律に
きみとぼくは触れてしまったのだった
きみのほの白き肌を通して毛細血管が見える
そこを流れるのは脈打つ熱き血潮の流れである
白木蓮は赤き血潮を纏うのを忌み嫌ったという
古い記述が残されているのを
きみは知っているか
ぼくはその悲しみを知っている

木蓮は、つぼみの先が必ず北を向くので、方向を指示する植物「コンパス・フラワー」とも呼ばれているのである。
コンパス・フラワー、それは船乗りの崇拝の対象でも良いのかもしれない。
春・・・穏やかな海で漁をするのは、きっと素晴らしいのだ。
などと勝手に憶測する。

モクレンの仲間(マグノリア属)は、原始時代から形状を変えていないことも特徴で、恐竜時代の地層から化石が発掘されることがある。
ロマンですね。

花言葉は「崇敬」「自然な愛情」「恩恵」「自然への愛」「高潔な心」「持続性」である。

白さが眩しくなってきたら、人生が終わるのかもしれない・・・などと空想しつつ白木蓮の下を歩いた。

人は一人では生きられない。
花も一輪で咲くのは悲しい。
だがしかし「孤高」であることも必要なのだ・・・。
と、思い至る。
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荒野人

白木蓮の木がガラスに映っている風情もぼくは好きだ。

とある体育館の窓である。
まるでガラスの向こうの別世界のようである。

白木蓮
そのほの白き横顔にぼくはそっと手を触れた
冷たさが肌を触れあった部分から伝わってきた
冷たさは健康なきみの感性であると伝える者がいる
その伝播する感性の空気が微かに揺れているのだ
白木蓮のあまりの白さに打ちのめされてしまう
触れてはいけないものにぼくは触れてしまったのだろうか
触れた部位から白木蓮は茶色に変色して壊死していく
その物語が口述されたのは一体何億光年前だったのか
白モクレンの触れてはならないという不文律に
きみとぼくは触れてしまったのだった
きみのほの白き肌を通して毛細血管が見える
そこを流れるのは脈打つ熱き血潮の流れである
白木蓮は赤き血潮を纏うのを忌み嫌ったという
古い記述が残されているのを
きみは知っているか
ぼくはその悲しみを知っている

木蓮は、つぼみの先が必ず北を向くので、方向を指示する植物「コンパス・フラワー」とも呼ばれているのである。
コンパス・フラワー、それは船乗りの崇拝の対象でも良いのかもしれない。
春・・・穏やかな海で漁をするのは、きっと素晴らしいのだ。
などと勝手に憶測する。

モクレンの仲間(マグノリア属)は、原始時代から形状を変えていないことも特徴で、恐竜時代の地層から化石が発掘されることがある。
ロマンですね。

花言葉は「崇敬」「自然な愛情」「恩恵」「自然への愛」「高潔な心」「持続性」である。

白さが眩しくなってきたら、人生が終わるのかもしれない・・・などと空想しつつ白木蓮の下を歩いた。

人は一人では生きられない。
花も一輪で咲くのは悲しい。
だがしかし「孤高」であることも必要なのだ・・・。
と、思い至る。


荒野人