エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

天翔る白鳥・・・デジタル・ブックで音楽とともに

2011年03月27日 | ポエム
間もなくシベリアに帰る白鳥たち。
飛翔する姿はあまりにも美しい。



シベリアにまで飛ぶ羽の力は強靭でなければならない。
いま白鳥たちはその訓練に余念がないのである。




デジブック 『天翔る白鳥』





この川に居る白鳥の数は段々少なくなって来ている。



渡りがこうして続くという自然環境をキチンと保全する努力を重ねていきたいものである。




        白鳥たちへ

      白鳥よ、きみはあまりにも美しい
      ぼくの心までその逞しき羽で染め上げよ
      わたりを忘れるな
      わたりはぼくの生きる証であるのだから
      そしてきみたちがワタリで見下ろす被災地の
      その惨状を伝えよ
      その姿こそがぼくの有様である
      だがしかしより美しく
      来る年もこの川に飛来すると確信させよ
      きみのその飛来こそが
      ぼくたちの生きるパトスを燃え上がらせる

      白鳥よ、きみはあまりに美しい





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木蓮の午睡

2011年03月27日 | ポエム
白木蓮がいつの間にか満開である。
そろそろ紫木蓮が咲き始める。





        木蓮の午睡


      日差しは暖かいのだが
      風の冷たい午後
      木蓮は花を風になぶられながら
      静かなまどろみにあった
      ぼくは
      あなたのことを思いながら
      大幅で歩き続け
      汗を掻いたのだった
      木蓮は午睡に入って
      静かな時間を枝々に蓄えつつ
      白さを増していく
      その蓄積された静かな時間は
      緩やかに束ねられた
      遥かな空に投擲されるために

      木蓮は投擲され
      地上に戻ることもなく
      遥かな空に散華する木蓮の静かな時間を湛えた春
      である





木蓮・・・きみは気だるいのだろうか。
それとも春の午睡は緩やかな時間の沈殿なのだろうか。



新しい葉脈をきみは際立たせる。
その役割だけでも、きみは素晴らしい。






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