魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

魚の買い方・食べ方・下ろし方・・・魚は肉と比べて高いか、安いか?

2011年06月11日 | 魚食生活
 魚が肉と比べて高いか安いかは、一概に言えない。
肉派の人は肉の方が経済的だと考えるだろうし、
魚派の人は魚に軍配を上げるだろう。

 肉と、魚とどっちが家計にとって経済的かを比較すること自体、
あまり意味がないのかも知れない。

 スーパーの店頭で見る限り、圧倒的に肉を買う人が多いように見える。
きっと、肉の方が調理しやすく、食の好みに合っているのだと思う。
 
 売り場を見ていて、確かに肉の方が買いやすいことが分かる。
その日の献立メニューによって、あらかじめ牛、豚、鶏のいずれかは
決めているから、必要な分量を、予算の範囲で決めればよく、選択の
自由度が高い。今日は高くても美味しいところを食べようとか、懐具合
から安いところにしておこうとか。100gあたりの価格比較が簡単に
できる。

 魚はそうはいかない。
アジを2匹とか、ブリの切り身を3切れとか、
人数に合わせて買うことになり、100g当たりの単価で比較することは
ない。だから、肉との比較をグラム単価で比較すること自体がない。

 刺身の盛り合わせも、1パックいくらで売っているから、グラム単価の
表示は殆んどない。マグロのサク取りのものは表示があるから、わかりや
すいがこれが結構高く300円/100gから2,000円くらいの幅がある。
高級マグロなら更に高い。

 いろいろな角度から見ても、価格比較の視点が定まらない。

それでは、一食当たりの必要量で比較してみよう。
 まず、魚の一食当たりの所要量は、どのくらいだろうか。
・切り身     1切れ  80~100g  ブリ・サケ・サワラなど
・刺身      1人分 100~150g  マグロ・カツオなど
・丸魚の塩焼き  アジ  1尾  200g前後
         イワシ 2尾  200g前後
         サンマ 1尾  200g前後
         マダイ 1尾  250g前後
・丸魚の煮魚   メバル 1尾  180g前後
         カサゴ 1尾  180g前後
         エボダイ1尾  150g前後

*丸魚の場合、1尾当たりの大きさはまちまちであり、大小あるが、
       家庭で調理する場合、グリルの大きさや、鍋の大きさに制約
       されることが多い。上記のグラム数は、それらを勘案して、
       このくらいが適量と考えた。
       
 丸の魚の可食部の比率は、概ね50%であるから、
1食当たりの正味量は75g ~ 125gとなる。
 刺身の場合は、好みや魚種の取り合わせなどで、幅が広いと思われる。

 いずれにしても、大雑把に言えば、1人:1食100gと考えればよいと
思われる。


 肉料理と1食あたりの所要量は?
たとえば、ステーキ。これは肉そのものを食べようと言うのだから、1人前
150g~200gというところだろうか。更に前後あると思われる。
肉じゃがとか、カレーライス、ハンバーグの場合、1人分100gあれば十分
ではなかろうか。あるいはそれ以下かも知れない。


 そうしてみると、同じ動物性蛋白の食品、肉:魚の1食当たりの適量は正味
100gくらいと見てよいのではなかろうか。


 100gあたりの価格比較をしてみよう。
価格比較は、地域性や購入場所で異なり、単純比較は困難だが、
以下はわたくしの買い物感覚として見ていただきたい。

      単位    牛肉     魚    豚肉    鶏肉
  低価格品 100g  300円  200円  200円  100円
  中価格品 100g  500    300   300    200
  高価格品 100g 1000    600   500    400

わたしの結論は、魚は牛より安く、豚並、鶏より高い。ということになるのだが如何。

 価格と、素材の美味さ・品質との関連はどうか。
肉類は、一般的に価格が高い方が美味い。美味いものとして評価されるから高いといえる。
ところが、魚は種類が多いから、低価格品だから不味くて、高価格品だから美味いものと、
必ずしもいえないところがある。また、同じ魚種であっても時期や、豊漁・不漁などによ
って価格帯を上下する。大衆魚と言われる、アジ・サバ・イワシだって、いわゆる高級魚
と言われる、タイやヒラメより高いことだってある。

 
 つまり、低位価格で美味しい魚を探して、自分で調理すれば、魚は安いというのが私の
結論。 この続きは、低価格で美味しい魚の条件について考えてみたい。  
       
コメント
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