絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

老人ホーム慰問

2006年02月23日 22時32分12秒 | 一絃琴
今日は、先生と新しく入った方(男性)と3人で伺った。
新しい方は、見学だけだったが・・・。

いまは、いろいろなケースの老人対応の施設があるが、
今日のところは、介護つき老人ホームで、そこで生活している人ばかりだった。
60人くらいおられて、広い多目的ホールでの演奏で、マイクありだった。
マイクがあると、音がまた変わってしまうのでやりづらい面もある。
何とか間違えずにできたが、「春の朝」は初めての演奏だったのでちょっと緊張した。


一絃琴の曲は、物悲しいものも多いが、小唄や常磐津の影響を受けたようなものも中にはある。
今日弾いた「春の朝」はちょうど今の時期にぴったりの曲だ。

 おしなべて春は来ぬれど さながらに まだ解けかぬる白雪の
 ふるの山路を立ち居でて 梅の梢に 鶯の初音のどけき朝ぼらけ

「あたりはすっかり春が来たようだけど、まだ冬のままのように
 白雪が解け残っている山合いから出てきた鶯が、梅の梢で鳴く、
 その声が、のどかな春の朝だよ」

琴だけの演奏より、はるかに「歌」を聞かせる曲で、
この情景を思い浮かべてもらえるようがんばったが、
果たしてどうだったのだろう?
さらに精進が必要みたい・・・

あとの、「荒城の月」「赤とんぼ」「月の沙漠」は
とても元気良く大きな声でいっしょに歌ってもらった。
少し、涙ぐんでおられる方も見えたが
なにか、思い出されたのだろう。
みなさん、大変熱心に聴いてくださってうれしかった。
(感謝)