二人は縁側に座り、話し込んだ。
二人にとっては、昔からの定番のおしゃべり位置です。
二人の会話は、恋の話しから仕事の話と尽きません。
まゆみも将来、都会へ出てファッション関係の仕事をするのが夢でしたが、家の都合で地元へ残った。
「仕事、大変なんでしょ?忙しい?」
「新しい仕事が、思った以上にトラブルが多くて、四苦八苦してる。この間も~………」
玲子が仕事が順調で、期待されているらしい…という話は、まゆみにとっても、自分のことのように嬉しそうで、身を乗り出すようにして、聞いてくる。
「ところで…、まゆみ。タカシとは、どうなってるの?」
「どうにもなってないわよ~!」
カラカラと笑った。
まゆみの笑顔を久しぶりに見た。
「タカシくんには、恋人がいるみたい。」
「え?まさか、マリ子じゃないよね」
「違う、違う!私が学生時代に、同じ部活の後輩の子。りさちゃんって知ってる?」
「あ、まゆみが可愛がっていた子だよね。」
「うん。もう、付き合って半年くらいになるのかな?結婚するって話を聞いたよ。」
「結婚?!」
「うん。噂だけどね…。りさちゃんは、いいこだから、応援したい!」
「…そうなんだ…。うまくいくといいね…。」
「うん。」
まゆみが、とても寂しそうな顔をしたのを見逃さなかった。