夏の思い出 11

2021-10-04 12:31:18 | 日記
玲子は、順調に自分の夢を叶えて、都会へ出て、希望のファッションメーカーに入社。

まゆみは、気弱になっている母親のことも考えて、地元に残った。

タカシも、地元の会社に入社。

…といっても、近くに居るワケでもないので、タカシに会うこともなく、近いところに居るんだ…という思いだけで、まゆみさんには、生きるエネルギーになっていた。

問題のマリ子は、玲子と同じように、地元を離れて就職した。

それだけでも、まゆみさんにとっては、安心材料だったらしい。

都会へ出て働く玲子は、時々故郷へ帰ると必ずまゆみさんに会っていた。

普段の何でもない玲子の生活ぶりを聞きながら、まゆみさんは、自分のことのように喜んだり笑ったり…。

ある時、玲子は、強引にまゆみさんとタカシを引き合わせようと考えた。