まゆみがいなくなって数ヶ月…。
玲子はずっとまゆみのことを考えていた。
あの時、まゆみが最後に玲子に会いに来た時、まゆみが「またね」と手を振ると、何か言いたげだった…。
何度も何度も、あの時の顔を思い出す。
それより、何より、あの日、玲子に会いに来てくれたことが、うれしくて悲しくて…。
そして、こんなことになる前に、何も出来なかったことへの後悔が続いた。
玲子は、まゆみのお別れ会をする事にした。
大袈裟なことはするつもりはない。
学生時代の彼女を知ってる人がひとりでもふたりでも、まゆみのことを思い出してくれればいい…と、思った。
…というより、何よりも本当は、タカシを呼びたかった。