夏の思い出 23

2021-10-19 09:54:33 | 日記
まゆみがいなくなって数ヶ月…。

玲子はずっとまゆみのことを考えていた。

あの時、まゆみが最後に玲子に会いに来た時、まゆみが「またね」と手を振ると、何か言いたげだった…。

何度も何度も、あの時の顔を思い出す。

それより、何より、あの日、玲子に会いに来てくれたことが、うれしくて悲しくて…。

そして、こんなことになる前に、何も出来なかったことへの後悔が続いた。


玲子は、まゆみのお別れ会をする事にした。

大袈裟なことはするつもりはない。

学生時代の彼女を知ってる人がひとりでもふたりでも、まゆみのことを思い出してくれればいい…と、思った。

…というより、何よりも本当は、タカシを呼びたかった。