夏の思い出 8

2021-10-01 10:11:15 | 日記
売場を変更させられたまゆみさんは、タカシの様子を知ることも出来ずに、少しさびしさを感じていた。

それでも、仕事を楽しむまゆみさんは、園芸売場でも楽しく仕事をこなしていた。

ある時の仕事帰り、その日も楽しく仕事をして足取り軽く帰り道を歩いていた時、

「木村さん(まゆみさんの苗字)」

振り返るとタカシだ。

「この間のトラブル…。木村さんにちゃんと連絡が届いていなかったようだね」

「え?」

園芸売場へと移動させられた原因になったトラブルの事だ。

「知らなくて、ごめん。」

この件は、マリ子の嫌がらせもあっての事なのだが、タカシは、そこまでは知らないようだ。

「いいんですよ。気にしないで!」

笑顔で返事をすると、タカシはホッとしたように満面の笑顔になった。


もともと、マリ子がなぜまゆみさんに嫌がらせをするのかはわからない…。
理由なんて無いのかも知れない。

嫌な環境でイライラして働くより、今の場所の方が楽しい。