お気に入りの散歩道を散策して、自宅へ着くと、
……「玲子!」
母親が玲子を待っていたかのように駆け寄った。
「どうしたの?お母さん」
「まゆみちゃんが亡くなったって…」
「何を言ってるの?ついさっき……」
話をしながら、さっきから不思議な胸騒ぎがしていたことを思い出した。
これが、そうだったの……?!
まゆみは、玲子に会いに来た前日に、亡くなっていた。
玲子は、現実を受け止められない。
取り急ぎ、まゆみの家へ向かった。
そこには、憔悴しきったまゆみの母親がいた。
まゆみは、なんと、自殺だった。
一人暮らしのアパートで、明け方、一人で寂しく…。
「お、おばさん…。」
「玲子ちゃん」
まゆみの母親は、玲子をしっかりと抱き締めてくれたし、玲子もしっかりと抱き締め返した。