夏の思い出 24

2021-10-20 08:46:14 | 日記
お別れ会は、静かにはじまった。

まゆみと縁のあった仲間が、思った以上に集まってくれて、玲子はうれしかった。

そして、お酒を飲んで、まゆみの思い出話しに終始した。

そこで、聞いたのは、まゆみの心の病の話。

それは、思った以上に深刻なものだった。

仕事に就いたが、会社では、トラブルが続き、上司のパワハラに悩み、数ヶ月もしないうちに、会社を休むことになってしまっていた。

トラブルそのものも、まゆみが起こしたものではなく、元々長年抱えていたトラブルを、まゆみの責任として、先輩たちが逃げ出したのだ。

詳しい事情を知らないまゆみは、責任を感じ、深く悩んだ。

上司もまゆみを責めた。

そうこうするうちに、立ち眩み、吐き気、発熱…と、ひどい症状が体に現れて、会社に行くことが出来なくなった。

もともと、責任感が強く、その反面、気弱なまゆみには、地獄だったろう…。