お別れ会は、静かにはじまった。
まゆみと縁のあった仲間が、思った以上に集まってくれて、玲子はうれしかった。
そして、お酒を飲んで、まゆみの思い出話しに終始した。
そこで、聞いたのは、まゆみの心の病の話。
それは、思った以上に深刻なものだった。
仕事に就いたが、会社では、トラブルが続き、上司のパワハラに悩み、数ヶ月もしないうちに、会社を休むことになってしまっていた。
トラブルそのものも、まゆみが起こしたものではなく、元々長年抱えていたトラブルを、まゆみの責任として、先輩たちが逃げ出したのだ。
詳しい事情を知らないまゆみは、責任を感じ、深く悩んだ。
上司もまゆみを責めた。
そうこうするうちに、立ち眩み、吐き気、発熱…と、ひどい症状が体に現れて、会社に行くことが出来なくなった。
もともと、責任感が強く、その反面、気弱なまゆみには、地獄だったろう…。