明るい未来って。

京極夏彦が近未来小説『ルー＝ガルー』を発表したのはいつだったか。

国家にすべてを管理された人間どもは、情報の詰まった端末を持たされている。
それがないとまともに暮らしていけない世界。

人間はその端末さえあればモニター越しに『他人』とも接触できて、リアルでの付き合いがない。

どこでもここでもスマホを手放さず画面に見入っている人を見るたび、京極さんの書いた近未来って本当に近かったんだな、と思う。
かくいう私も、ケータイを持っていなかった時はなんでもなかったケータイの不携帯が、持つようになったばかりにひどく心もとなく不安に感じる昨今。

大きなバッグの底になってしまって、スマホが見つからない時の焦燥感って半端ない。

多分、お財布を忘れた時よりもドキドキするんじゃないかな、と感じるほど。

こうして、私もリアルよりもスマホに振り回される時間が増えているんだなぁ。

先日、新聞の書き写しをしていて驚いたのは18～34歳の未婚者で交際相手がいないという男性が69.8％、女性は59.1％。
性経験がないというのも男性42.0％、　女性44.2％　という結果が出ていた事。

リアルで人との接触が苦手になっている人たちが多いという結果。
男女交際はめんどくさい、という（笑）

あ、そこは私も同意だけど（笑）

でもさ、いろいろあって今のある私と、いろいろもないくせに頭の中でだけあ～だ、こ～だと考えすぎて一歩を踏み出せない若者世代とは全然意味が違うじゃん。

ふっとね、こうしてスマホという端末にすがって、それさえあればリアルに人とも付き合わず、自分の部屋から出ることもなしに一日退屈もせず過ごせるようになっているのを思うと、昔見た、火星人だか宇宙人の想像図みたいに、頭でっかちで体の退化した蛸、みたいな姿に人間は進化？？　するんじゃないか、と思ったりする。