エメラルドの瑕疵

旧 『楽母の人見知り日記』です。 毎日更新しています。気候の良い時期は地元(京都)の寺社散策に励みます。

夜がどれほど暗くても

2020-10-09 18:26:08 | 
中山七里 著  ハルキ文庫  2020年10月8日 第一刷

WOWOWでドラマ化されるらしい。
多分、見ないと思うので(笑)原作本を買ってきた。
表紙の上川さんに惹かれた、というのもあるけれど。

あ~、でもこれ、是非ともお時間があれば読んで欲しい。

途中で何度かもう読むの嫌だ!と閉じたことがあった。
それほどまでに人間の負の感情が襲ってくる。

主人公は大手出版社の雑誌の副編集長。
『週刊春潮』ってことだけど、文春砲でおなじみの週刊文春っぽく感じる。
政界財界芸能界を問わず、派手なタイトルでセンセーショナルな記事を詰め込んでいる。
ちょうど読みかけた頃、竹内結子さんの自殺があって、もう取材しなくていいでしょ、と言ったような意見もあちこちから湧いていた。
三浦春馬君から続く芸能人の自殺報道が過熱していた時期だ。

でも、なぜ、遺族まで追いかけまわして記事を書くか。
それは読みたがるバカな一般大衆が居るから。

ところが、副編集長だった主人公が一転して追われる立場になる。
一人息子が殺人事件を起こした、ということで。

その事件から始まる世間(の目)との闘い、被害者の残された娘との軋轢。
これでもか、というぐらいに人間の醜いところが描き出される。

しんどかったわ。 実際。
それなのに止められない筆の力(パソコンかも知れないけれどw)

なにせ前半からものすごい勢いで畳みこまれるように物語がすすむから、終盤になってちょっとこれは??と思うような展開になったのが惜しいかな。
最後が妙に軽めになったなーと感じてしまった。

さて、どのぐらい原作を再現できているかWOWOWの録画予約しようかなぁ(笑)



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 紅玉ジャム | トップ | 忘れた頃に・・・ »

コメントを投稿