
ステップ14では、車体上部の様々なパーツを取り付けます。前のステップ13の工程もまとめて実施し、ドライバーズハッチも組み立てました。
ここでは、エッチング13をプラ板に交換し、取り付け位置も劇中車に合わせて変更します。また前部機銃跡の増加装甲パーツは、劇中車の形状に同じF27を使用します。また、前照灯ガードのD9につけるD5は、劇中車にはありませんので不要です。

パーツを切り出して準備しました。ドライバーズハッチのペリスコープは、劇中車に合わせて右側を閉状態にし、左側は開状態にしました。上図にみえる白く細長い2枚のプラ板は、エッチング13の代替パーツです。

ワンシーンにて劇中車の様子を見ましょう。ガルパン仕様へのポイントは二つあります。赤円に示すのはエッチング13に相当するパーツで、これをプラ材に交換したうえ、取り付け位置もガイドの「溶接模様から約3.6mm」ではなく、6.5mmに変更します。
黄色円に示すのは、前部機銃跡の増加装甲パーツです。キットには二種類のパーツが用意されていますが、劇中車の形状に一致するのはF27です。

全てのパーツを取り付け終わりました。

ステップ15では、エンジンデッキの各パーツを組み立てます。ステップ16では、エンジンデッキの各パーツおよび車体後部左側の装備品などを車体に取り付けます。いずれもガルパン仕様への幾つかの修正または工作を含みます。

ステップ15で組み立てるパーツ類です。

そのうちのパーツE32は、劇中車のと形状が異なるうえ、リベットも多いです。

劇中車の該当部分は、タンクの形状が台形ではなくて長方形であるうえ、パネル両端のリベットが2個ずつしかありません。

そこでパーツE32のタンク部分をプラ材の貼り増しなどで長方形に作り直し、パネル両端のリベットも2個ずつ残してあとはカットしました。

続いて、劇場版では数少ない、上からの俯瞰アングルの図を御覧下さい。トラベリングクランプがTV版仕様と異なって史実通りの位置にあるうえ、その取り付け金具が見えません。
したがって、取り付け金具のG4は4個とも不要となり、ガイドでのE10における開口指示も必要なくなります。またE31における開口は、ハンマーC24の取り付け穴二ヶ所のみになります。そしてE31の前端にある三個のリベットも劇中車では省略されていますので、全てカットします。
なお、トラベリングクランプ本体は先端も閉じて収納状態になっています。

キットのトラベリングクランプのパーツF25は、先端が左右に開いた状態で成型されています。

そこで、ヒンジ部でカットして、閉じた状態につけ直しました。

車体後部左側の各種の装備品パーツです。このうち、消火器のG8は向きが逆になるうえ、取り付け位置がややずれます。クリーニングロッドのF15は、三本を並列で束ねる形に成形されていますが、劇中車のそれとは異なります。

劇中車のクリーニングロッドは、御覧のように二本の上に一本を積んで三角状になっています。

そこでF15の一本分を切り離して上につけ直して車体に取り付けました。三角にカットしたプラ材を側に仮付けして、形を合わせ、後端は細くなるように削ってF14に収まるように調整しました。上図では側に三角プラ材がついたままですが、これは後で除去しました。

トラベリングクランプのパーツF25を劇中車に合わせて貼り付けました。その基部には取り付け金具があるべきなのですが、劇中車では省略されています。

全てのパーツの取り付けが完了しました。消火器のG8も劇中車に合わせて向きを逆にしてあります。

今回の制作においては、この範囲が最も修正および改造が多いです。と言っても手間があまりかからないものばかりですので、全体的にみてもこのキットの組み立ては楽だと思います。 (続く)