ステップ3では、下部車体の前面と背面を組み立てます。前述したように、前面部分に予備履帯パーツ取り付け用の6つの穴は開けないでおきます。また背面のA8においては、パーツB25は劇中車にありませんので不要です。
履帯は、キットのパーツを使わず、以前に間違えて購入したタミヤのJS-3のベルト式履帯パーツを転用します。劇中車の履帯は戦後型のタイプで、形状はJS-3のそれに通ずるからです。
前面部分にはパーツB30、パーツB25の両方を取り付けましたが、背面パーツのA8にはパーツB30だけを取り付けます。ダボ穴がありますが、劇中車の取り付け位置はややズレますので、パーツB30のダボをカットして劇中車の位置に合わせました。
ステップ4では、上部車体パーツに色々な部品を取り付けます。ガルパン仕様では、上部車体パーツ自体の各所で修正や改造が必要になります。劇中車は、実車の形状を簡略化したり省略したりしていますので、それらに合わせます。
作業前の上部車体パーツです。前半部分に鋳造肌特有の凹凸面や溶接痕がモールドされていますが、これらは劇中車にありませんので、ヤスって均します。
公式設定資料図にて劇中車の形状を再確認しましょう。御覧のように色々とありますので、順に一つ一つ取り組んでゆきます。1番ステーおよび2番ステーの改造などは、手間がかかるでしょう。
作業前の状態です。
上図のように、フェンダー前端をカットする、砲塔基部の跳弾リングの除去、1番ステーの改造およびリベット4個追加、2番ステーを2ミリ後ろへ移動、3番以降の三つのステーの除去、が必要です。
改めて作業前の車体前面部分のアップです。
この範囲に、修正および改造が集中します。劇中車の実車との相違点の大半が、この車体前面部分に分布しているのが理解出来ます。これらが劇中車の正面観を成していますから、可能な限り合わせていく必要があります。
なお、これらのポイントは劇場版の劇中車にも引き継がれていますので、ロシアングリーンカラーの劇場版車輌を再現する場合でも今回の修正および改造の全てが必須となります。
修正および改造が七割ほど進んだ状態です。砲塔の跳弾リングと3番以降の三つのステーは削り取りました。1番ステーは改造して形状を合わせ、リベット4個を追加しました。
2番ステーはいったんカットして約2ミリ後ろへ移しました。その左側のパーツはカットしたものをそのまま使用しましたが、右側のパーツは切欠きがついているため、プラ板で新たに作りました。
右側フェンダー上の予備牽引ホールドのパーツB23およびB27も取り付けました。その位置が2番ステーの移設位置の目安になるからでした。また、鋳造肌特有の凹凸面や溶接痕および不要なモールドは全て削り取り、表面は軽くヤスって適当に均しました。 (続く)