上賀茂深泥池町の分岐の南側の西角には、上図のように自販機が並びます。京都では、景観保護の一環として自販機を一ヶ所に集めて配置するケースが少なくなく、他の都市のように街区のあちこちに自販機がある、ということがあまり無いです。
その上図の場所が、劇中にも出ています。
このシーンです。自販機の色が変わっている、道路の幅が狭くなっている、等の差はありますが、周辺の民家の描写がほぼ一致します。
自販機の列の斜め向かいに建つ古民家です。鞍馬街道筋の風情を伝える数少ない建物です。その構えから、かつては何らかの店舗を兼ねていたように推察されます。
その古民家が、劇中にて田井中律の背景になっています。現状でも、分岐路の目印にもなっている建物ですので、アニメに採り入れられてもおかしくありません。
同地点より南の宅地の景色ですが、これも劇中に出ています。
このように、田井中律と琴吹紬の背景になっています。分かりにくいかもしれませんが、琴吹紬の背景左側の民家が実在の姿をそのまま示しています。
そのまま府道40号線を南下しました。道路の東側は下鴨地区になります。上図は、ローソン上賀茂榊田町店の東側の交差点です。
その位置で劇中に登場していますが、かなりの建物が建て替わっているため、よく観察しないと同一の場所であることが分かりにくいです。大規模な宅地改編と道路拡張が北山通との交差までの範囲で実施されたため、かつての鞍馬街道の面影は微塵もありません。
北山通との交差点に着きました。いったん南東側に渡って、北西角のレストランの建物を見ました。
劇中では、そのレストランの建物の前を、山中さわ子先生の車が左折して鞍馬街道へと進んでゆきます。
北山通を西へ約250メートルほど歩くと、上図の「キャピタル東洋亭」本店の前に着きます。京都北部ではよく知られた人気ランチスポットで、ちょうど昼時であったため、行列が出来ていました。この日の昼食をここでとることも選択肢に入れていたのですが、20人余りの待機列を見て諦めました。
このお店には、三度ほど入った記憶があります。私はイタ飯が好きなので、どちらかというと京都駅にある姉妹店の「アンティカフェ」の方をよく利用しますが、基本的なメニューはこちらの本店と共通ですので、味も一緒です。
「キャピタル東洋亭」の公式サイトはこちら。
待機列は横のベンチに居て、玄関のところは空いていましたので、早速撮影しました。この位置が劇中に出ているからです。
このシーンですね。北山通では一番の老舗レストランの店先をさりげなく出してくるところが、京都アニメーションらしいですね。
劇中ではこのカットだけで、「キャピタル東洋亭」の名前も建物全体も見えませんが、京都に長く住んでいる人ならば、知っている方も多いそうです。けいおんシリーズの放送時期にはすぐに聖地と特定されて、普段よりも多くの来客があったそうです。以前には店内にけいおんのイラストやポスターが貼ってあったのを、私も覚えています。 (続く)