去る11月21日に発売されました、「ガールズ&パンツァー リボンの武者 第15巻」です。
ようやく念願の対大洗戦が実現となった、鶴姫しずか達タンカスロン陣の物語です。激烈なカルドロンの泥仕合を戦い抜いた歴戦の猛者たちが連合チームを組んで大洗にて試合に臨みます。ようやくここまできたか、という感がありますが、ガルパンの基本的鉄則のひとつとされる「大洗女子学園チームは必ず勝利する」がここでも遵守されるのでしょうか・・・。そうなってしまうと、なにか物足りない気がしてしまいます。
実際の戦史においては、いかなる軍、チーム、組織においても常勝無敗というのは有り得ませんでした。ガルパンといえども、あまり大洗女子学園チームばかりが勝者になっていては、ちょっと違和感が無くも無い、というような受け止め方がこの頃は多くなってきたように感じます。アニメの最終章シリーズに関しても、既に「別に大洗が優勝しなくても良いだろう」的な観測が増えてきているようです。
また、聖グロリアーナ女学院相手には依然として勝てていませんが、そういう構図もそろそろ飽きられつつあるのではないか、と思います。聖グロリアーナ女学院相手に初めて勝つ、という話も魅力的ですが、他のチームに負けを喫して新たな方向への模索を試みる、というようなストーリーのほうがひそかに期待されているのではないか、と感じます。
この「リボンの武者」の今後の物語が、そのような潮流に敏感に反応した内容になってくるかどうか、が個人的には興味があります。そうでなければ、総括的段階において「なあんだ、結局は・・・」と片付けられてしまうような、ある意味危うい局面に向かいつつあるように感じます。アニメ版に劣らない、素晴らしいファイナルを迎えて欲しい、と願うのは私だけではないでしょう。
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