<A Scandal in Belgravia/ベルグレービアの醜聞 ~commentary/コメンタリー~>
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/95/db3445b7f7c3e77fa84412ea2f383764.jpg)
<解説者>
SV : Sue Vertue (スー・ヴァーチュ) ・・・ Producer
SM : Steven Moffat (スティーヴン・モファット) ・・・ Co-creator、Writer
MG : Mark Gatiss (マーク・ゲイティス) ・・・ Co-creator、Writer、Actor (Microft Holmes)
BC : Benedict Cumberbatch (ベネディクト・カンバーバッチ) ・・・ Actor (Sherlock Holmes)
LP : Lara Pulver (ララ・パルヴァー) ・・・ Actress (Irene Adler)
■「大いなるゲーム」からのクリフハンガー
SV : 製作のスー・ヴァーチュよ。
MG : 企画のマーク・ゲイティス。
SM : 企画と脚本のスティーヴン・モファット。
BC : 主演のベネディクト・カンバーバッチ。
LP : アイリーン役のララ・パルヴァーよ。
MG : ようこそ。
SM : このシーンを撮ったのは昨年だ。
MG : シーズン1最終話”大いなるゲーム”からの抜粋だ。
BC : 予算不足で使い回しを。
SM : 確かクランクインした週に撮影したんだ。
MG : 文字どおり”危険”な状態だった。いきなりのクライマックスシーン。番組が成功するかも分からなかった。
SM : シーンの行方もね。暑い室内でこんな話をしたのを覚えてる。
”結末が分かっていれば、今撮れるのに”。結局1年半近くもたってから続きを撮るはめに。
SV : その間にプールの改装があったと聞いてあわてたけど、障害者用のスロープだけだった。
でも壁のポスターは作り直した。
シリーズ1のラストを撮った時は、結末が決まってなかったの!?
もし番組がヒットしてなかったら、あのまま終わるつもりだったのかな?ヒドイ、そんな終わり方。(^^;
SM : 見ていて違和感があるなら人物が皆、年を取ったからだ。
BC : 僕の顔が突然変わる。
SM : 大丈夫。
LP : 分からないわ。マーティンの髪も同じ。
MG : 細心の注意を払った。
SM : カツラも使ったね。ここから新しい映像だ。(”Stayin' Alive”が流れるシーン)
MG : ”現在”が始まる。
SM : ”ステイン・アライブ”はスーの案だ。脚本家3人で食事している時に、電話の案を思いついた。
このタイミングで着信メロディーが鳴ったら場違いで面白い。スーは葬式で誰かの電話が鳴った時の話をしてくれた。
それが”ステイン・アライブ”だったそうだ。”それだ”と思ったよ。
MG : 他にも候補曲はあった。
LP : ディスコ曲ばかりよ。
MG : 深刻なムードが一転。
SM : 昨夜のマスコミ試写でも拍手が起こって、うれしかった。
MG : 効果抜群だね。
SM : ブリストルの室内プールで久々に撮影を。実に妙な気分だった。
全員また同じ衣装を着て、同じ場所にそろうというのがね。1年半ぶりとあって落ち着かなかった。君はどう感じた?
BC : 懐かしかったよ。
MG : 塩素の臭い?
BC : とても暑かった。撮影したのは8月だっけ?8月にコーデュロイのスーツを着るのは楽じゃない。
だが1年半越しの問題に決着をつけるのは楽しみだった。ずっと宙ぶらりんだったシーンが、ようやく一段落する。
脚本を読んでワクワクした。
LP : 私の登場よ。いきなり見せすぎ?
SM : 最初のアップだ。
MG : ほっぺのね。
確かに「ほっぺ」だ。(笑)
■オープニング
SV : タイトルバックも新しい。
SM : 人物の顔が出てくるのが、前シーズンと違う。
MG : 第1話のシャーロックの初登場は遺体袋を開けた時。ジッパー越しの上下逆さまの顔だ。
だから冒頭で顔を出さなかった。
シリーズ1のオープニングに、人物が出てこないなんて気づいてなかったけど、
シャーロックの初登場にインパクトを与えるためだったのね。そんなトコロまで計算されてたのか!
LP : この音楽は最高ね。
SM : デヴィッド・アーノルドだ。
LP : ステキだわ。
BC : このエピソードの音楽は特に劇的だ。
「ベルグレービア」の音楽はドラマチックでいいよね。 「SHERlocked,」とか好き。
シリアスな場面が多いのもあるけど、グッと来る。
■221Bで依頼を受けるシャーロック&ジョン
MG : 舞台は再びベーカー街へ。
LP : ロケ地はカーディフ?
SM : 室内のセットはカーディフだが、建物の外観はロンドンだ。ノース・カヴァー通りにある。
MG : ベーカー街じゃなくてね。
BC : 新しいガウンと壁のスマイルマークに注目。
MG : 依頼人が訪ねてくるシーンは今までなかった。彼を訪ねてくる人々が描かれることはなかった。
だから今回は意識的に…、
SM : 埋め合わせを?
MG : それもあるが、1年半ぶりの続編とあって楽しいネタでファンサービスをしたかった。
原作のタイトルをもじったジョークも使った。
SM : 「オタク(ギーク)な通訳」は「ギリシャ語(グリーク)通訳」。「まだらのブロンド女」は「まだらの紐」から取った。
MG : いつかヘビも出てくるかも。
SM : ありえるね。
MG : 「ボヘミアの履物(サンダル)」はどう?
SM : 「ぶな(ビーチ)屋敷」改め「半ズボン(ブリーチ)屋敷」。
LP : いいわね。
MG : まさかの半ズボン。
LP : 面白いわ。
SM : ここでシャーロックの小道具に間違いがあった。もう修正したがギリギリまで誰も気づかなかった。
ロングショットでは新聞を、アップでは小説を持ってる。危ないところだったよ。
SV : 先週やっと気づいたの。
BC : 食べる演技に気を取られてた。
MG : 君らしいな。
BC : 彼に食事は似合わない。空気を食べて生きてる男だからね。
MG : トーストはダメか。”死者のフライト”のストーリーの始まりだ。着想はどこから?
SM : 映画「女王陛下の007」でお蔵入りしたシーンからだ。
BC : マークはまるでインタビュアーだ。
MG : この場を仕切ってる。
SM : 映画では使われなかったシーンだ。地下鉄に死体が並んでる。原作本をめくってて記述を見つけた。
Qが言う”死体の調達は簡単だ”。そこから想を得たんだ。もちろんマークは気づいた。
映画は好きだなんだが、そのシーンは知らなかった。
制作秘話をまとめた本で初めて知ったんだ。それで君に訪ねたのさ。実に驚くべき話だ。
■犯罪現場でパパラッチされるシャーロック&ジョン
LP : この日、ステディカムで撮影してたのは誰?壁に何度もぶつかって気の毒だったわ。
BC : レストレード役のルパートが転んでた。
SM : 他にも見事な転倒シーンが。
LP : これぞ”奇跡の1枚”ね。鹿撃ち帽のシャーロックよ。
SM : 前シーズンを見た人は皆、彼が鹿撃ち帽をかぶらないと信じてた。僕らはかぶせる気満々さ。当然だ。
LP : 甘かったわね。
シリーズ1「ピンク色の研究」のコメンタリーで言ってた通りに「鹿撃ち帽」が登場。
LP : 私が撫でてる。(シャーロックの新聞記事をアイリーンが撫でるシーン)
SM : これで欲望に火がついた。
MG : 帽子でね。
LP : そういうこと。
SV : この爪は時間がかかったわね。
LP : 長さを整えるのに手間取ったの。
■221Bの依頼人&ハドソンさん
MG : ノース・カヴァーだ。
SM : いいね。本当にベーカー街そっくりだ。観光客の多い場所を離れると、北の方はあんな感じだ。
SV : 映像にすると、とても美しい。仕事中のピザ宅配人がドアの”221”という番号を見て混乱してたわ。
SM : ハドソン夫人役は、ウーナ・スタッブズ。
MG : 人間国宝じゃ足りない。彼女はそれ以上、貴重な女存在だ。
SM : ありとあらゆる人気シリーズに出演してる。
LP : この回の読み合わせで集まった時、彼女の出演シリーズがすべて読み上げられた。大ベテランよ。
SM : ハドソン夫人と彼らの関係はとても暖かい。原作の彼女はただの家主でしかない。
だが様々なバージョンを通じて、人々に親しまれる存在に。身近にこういう母親的存在がいるのはいい。
LP : 私たち皆にとっての母親ね。
SM : ”ピンク色の研究”でも元々はそうじゃなかった。ベネディクトがウーナを慕っていたので役にも反映した。
ハドソンさん役の女優さんの作品って見たことがないけど、どの役でもあの特徴的な声なのかな?
ちょっと見てみたい。
■事件現場のジョン&221Bのシャーロック
LP : ウェールズ最高の渓谷よ。
SV : 虫が多かった。
LP : 確かにね。でも貯水池の上に二重の虹が見られたわ。感動的だった。
ほら、虫がたくさん飛んでる。昨夜の試写のあとも真っ先に虫の話に。
MG : 素粒子ロボ(ナノジーン)かと。
SM : それは「ドクター・フー」。今回は「007」ネタも出てくるしね。
LP : 本当にきれいだわ。
MG : スタッフがここに暖炉を運ぶ様子を写真に撮った。推理シーンのロケだ。車で近くを通った人たちは驚いてた。
BC : フォークリフトで、野原に暖炉と鏡を運んだ。
草原に暖炉や壁を運んでるシーンは、メイキングに入ってたね。
あんなハイテクっぽい場面展開のシーンが、こんなにアナログな撮影方法だったとは!とビックリ。
MG : カーター役のダニーにはもっと出て欲しかった。いつもオドオドしていて面白い。
SM : 普通ならレストレードとの対比で、怒りっぽいキャラに。
LP : ベネディクトはローマ人みたい。(シーツを体に巻いてるシャーロック) 古典劇に出られる。
SM : アイリーンが喜ぶ。
SV : 記録係は布地のしわを嬉々として直してた。
LP : スカイプのカメラはどうやって表現したの?撮影用のカメラをノートPCみたいに持って?
SV : PCにカメラを固定したはず。
BC : そうだ。僕がカメラを持ってた。いや、正確には撮影助手が持ってて、僕はカメラがPCの画面であるかのように演技した。
MG : ”大いなるゲーム”と同様、今回も僕らは常にスカイプがつながる世界にいる。携帯の電波も完璧だ。
SV : 実際はここじゃ無理。
LP : 無線スポットに行かないと。
SM : 彼らはWi-Fi機器を。
LP : ドングル持参ね。ジョンがいるのはニュージーランドかも。
MG : 君はずっとスカイプの案を温めてたね。
SM : ああ。最初は「ドクター・フー」で君に書いてもらおうとして断られた。
”バスカヴィルの犬”で使う案も却下され、自分で書いた次第さ。
MG : 僕が書くように勧めた。
LP : ここ好きよ。(シャーロックが振り向くと依頼人がいるシーン)
BC : 面白いね。
SV : 皆、彼を忘れてる。
SM : シャーロックのセリフはひどい。今回彼はキャラクターとして成長し、以前より人にやさしくなってる。
それで男をかばうために”ポルノ依存の死に損ない”と。
LP : 口が臭いとも。
MG : 精一杯の優しさだ。
依頼人をバカにしたような笑いとか、変人なりの気の使いようがイイ!
短いケド、地味にツボったシーン。
SV : いい演技ね。(シャーロックがマイクロフトの部下に一緒に来るように言われるシーン)
SM : ここでの彼は不機嫌だ。
MG : 確かに。
SM : 彼の推理には分かりにくいものも。なぜ”勤め人”だと分かる?
MG : 説明はない。まるで魔法だ。
BC : 彼には簡単さ。
SM : 文字に出るだけだ。本物のヘリだ。楽しい撮影だった。
LP : 出発ね。
SM : 行先はバッキンガム宮殿だ。資料映像?
SV : ええ。窓の反射はCGで。
②へ続く…。
【BBC SHERLOCK INDEX】
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<解説者>
SV : Sue Vertue (スー・ヴァーチュ) ・・・ Producer
SM : Steven Moffat (スティーヴン・モファット) ・・・ Co-creator、Writer
MG : Mark Gatiss (マーク・ゲイティス) ・・・ Co-creator、Writer、Actor (Microft Holmes)
BC : Benedict Cumberbatch (ベネディクト・カンバーバッチ) ・・・ Actor (Sherlock Holmes)
LP : Lara Pulver (ララ・パルヴァー) ・・・ Actress (Irene Adler)
■「大いなるゲーム」からのクリフハンガー
SV : 製作のスー・ヴァーチュよ。
MG : 企画のマーク・ゲイティス。
SM : 企画と脚本のスティーヴン・モファット。
BC : 主演のベネディクト・カンバーバッチ。
LP : アイリーン役のララ・パルヴァーよ。
MG : ようこそ。
SM : このシーンを撮ったのは昨年だ。
MG : シーズン1最終話”大いなるゲーム”からの抜粋だ。
BC : 予算不足で使い回しを。
SM : 確かクランクインした週に撮影したんだ。
MG : 文字どおり”危険”な状態だった。いきなりのクライマックスシーン。番組が成功するかも分からなかった。
SM : シーンの行方もね。暑い室内でこんな話をしたのを覚えてる。
”結末が分かっていれば、今撮れるのに”。結局1年半近くもたってから続きを撮るはめに。
SV : その間にプールの改装があったと聞いてあわてたけど、障害者用のスロープだけだった。
でも壁のポスターは作り直した。
シリーズ1のラストを撮った時は、結末が決まってなかったの!?
もし番組がヒットしてなかったら、あのまま終わるつもりだったのかな?ヒドイ、そんな終わり方。(^^;
SM : 見ていて違和感があるなら人物が皆、年を取ったからだ。
BC : 僕の顔が突然変わる。
SM : 大丈夫。
LP : 分からないわ。マーティンの髪も同じ。
MG : 細心の注意を払った。
SM : カツラも使ったね。ここから新しい映像だ。(”Stayin' Alive”が流れるシーン)
MG : ”現在”が始まる。
SM : ”ステイン・アライブ”はスーの案だ。脚本家3人で食事している時に、電話の案を思いついた。
このタイミングで着信メロディーが鳴ったら場違いで面白い。スーは葬式で誰かの電話が鳴った時の話をしてくれた。
それが”ステイン・アライブ”だったそうだ。”それだ”と思ったよ。
MG : 他にも候補曲はあった。
LP : ディスコ曲ばかりよ。
MG : 深刻なムードが一転。
SM : 昨夜のマスコミ試写でも拍手が起こって、うれしかった。
MG : 効果抜群だね。
SM : ブリストルの室内プールで久々に撮影を。実に妙な気分だった。
全員また同じ衣装を着て、同じ場所にそろうというのがね。1年半ぶりとあって落ち着かなかった。君はどう感じた?
BC : 懐かしかったよ。
MG : 塩素の臭い?
BC : とても暑かった。撮影したのは8月だっけ?8月にコーデュロイのスーツを着るのは楽じゃない。
だが1年半越しの問題に決着をつけるのは楽しみだった。ずっと宙ぶらりんだったシーンが、ようやく一段落する。
脚本を読んでワクワクした。
LP : 私の登場よ。いきなり見せすぎ?
SM : 最初のアップだ。
MG : ほっぺのね。
確かに「ほっぺ」だ。(笑)
■オープニング
SV : タイトルバックも新しい。
SM : 人物の顔が出てくるのが、前シーズンと違う。
MG : 第1話のシャーロックの初登場は遺体袋を開けた時。ジッパー越しの上下逆さまの顔だ。
だから冒頭で顔を出さなかった。
シリーズ1のオープニングに、人物が出てこないなんて気づいてなかったけど、
シャーロックの初登場にインパクトを与えるためだったのね。そんなトコロまで計算されてたのか!
LP : この音楽は最高ね。
SM : デヴィッド・アーノルドだ。
LP : ステキだわ。
BC : このエピソードの音楽は特に劇的だ。
「ベルグレービア」の音楽はドラマチックでいいよね。 「SHERlocked,」とか好き。
シリアスな場面が多いのもあるけど、グッと来る。
■221Bで依頼を受けるシャーロック&ジョン
MG : 舞台は再びベーカー街へ。
LP : ロケ地はカーディフ?
SM : 室内のセットはカーディフだが、建物の外観はロンドンだ。ノース・カヴァー通りにある。
MG : ベーカー街じゃなくてね。
BC : 新しいガウンと壁のスマイルマークに注目。
MG : 依頼人が訪ねてくるシーンは今までなかった。彼を訪ねてくる人々が描かれることはなかった。
だから今回は意識的に…、
SM : 埋め合わせを?
MG : それもあるが、1年半ぶりの続編とあって楽しいネタでファンサービスをしたかった。
原作のタイトルをもじったジョークも使った。
SM : 「オタク(ギーク)な通訳」は「ギリシャ語(グリーク)通訳」。「まだらのブロンド女」は「まだらの紐」から取った。
MG : いつかヘビも出てくるかも。
SM : ありえるね。
MG : 「ボヘミアの履物(サンダル)」はどう?
SM : 「ぶな(ビーチ)屋敷」改め「半ズボン(ブリーチ)屋敷」。
LP : いいわね。
MG : まさかの半ズボン。
LP : 面白いわ。
SM : ここでシャーロックの小道具に間違いがあった。もう修正したがギリギリまで誰も気づかなかった。
ロングショットでは新聞を、アップでは小説を持ってる。危ないところだったよ。
SV : 先週やっと気づいたの。
BC : 食べる演技に気を取られてた。
MG : 君らしいな。
BC : 彼に食事は似合わない。空気を食べて生きてる男だからね。
MG : トーストはダメか。”死者のフライト”のストーリーの始まりだ。着想はどこから?
SM : 映画「女王陛下の007」でお蔵入りしたシーンからだ。
BC : マークはまるでインタビュアーだ。
MG : この場を仕切ってる。
SM : 映画では使われなかったシーンだ。地下鉄に死体が並んでる。原作本をめくってて記述を見つけた。
Qが言う”死体の調達は簡単だ”。そこから想を得たんだ。もちろんマークは気づいた。
映画は好きだなんだが、そのシーンは知らなかった。
制作秘話をまとめた本で初めて知ったんだ。それで君に訪ねたのさ。実に驚くべき話だ。
■犯罪現場でパパラッチされるシャーロック&ジョン
LP : この日、ステディカムで撮影してたのは誰?壁に何度もぶつかって気の毒だったわ。
BC : レストレード役のルパートが転んでた。
SM : 他にも見事な転倒シーンが。
LP : これぞ”奇跡の1枚”ね。鹿撃ち帽のシャーロックよ。
SM : 前シーズンを見た人は皆、彼が鹿撃ち帽をかぶらないと信じてた。僕らはかぶせる気満々さ。当然だ。
LP : 甘かったわね。
シリーズ1「ピンク色の研究」のコメンタリーで言ってた通りに「鹿撃ち帽」が登場。
LP : 私が撫でてる。(シャーロックの新聞記事をアイリーンが撫でるシーン)
SM : これで欲望に火がついた。
MG : 帽子でね。
LP : そういうこと。
SV : この爪は時間がかかったわね。
LP : 長さを整えるのに手間取ったの。
■221Bの依頼人&ハドソンさん
MG : ノース・カヴァーだ。
SM : いいね。本当にベーカー街そっくりだ。観光客の多い場所を離れると、北の方はあんな感じだ。
SV : 映像にすると、とても美しい。仕事中のピザ宅配人がドアの”221”という番号を見て混乱してたわ。
SM : ハドソン夫人役は、ウーナ・スタッブズ。
MG : 人間国宝じゃ足りない。彼女はそれ以上、貴重な女存在だ。
SM : ありとあらゆる人気シリーズに出演してる。
LP : この回の読み合わせで集まった時、彼女の出演シリーズがすべて読み上げられた。大ベテランよ。
SM : ハドソン夫人と彼らの関係はとても暖かい。原作の彼女はただの家主でしかない。
だが様々なバージョンを通じて、人々に親しまれる存在に。身近にこういう母親的存在がいるのはいい。
LP : 私たち皆にとっての母親ね。
SM : ”ピンク色の研究”でも元々はそうじゃなかった。ベネディクトがウーナを慕っていたので役にも反映した。
ハドソンさん役の女優さんの作品って見たことがないけど、どの役でもあの特徴的な声なのかな?
ちょっと見てみたい。
■事件現場のジョン&221Bのシャーロック
LP : ウェールズ最高の渓谷よ。
SV : 虫が多かった。
LP : 確かにね。でも貯水池の上に二重の虹が見られたわ。感動的だった。
ほら、虫がたくさん飛んでる。昨夜の試写のあとも真っ先に虫の話に。
MG : 素粒子ロボ(ナノジーン)かと。
SM : それは「ドクター・フー」。今回は「007」ネタも出てくるしね。
LP : 本当にきれいだわ。
MG : スタッフがここに暖炉を運ぶ様子を写真に撮った。推理シーンのロケだ。車で近くを通った人たちは驚いてた。
BC : フォークリフトで、野原に暖炉と鏡を運んだ。
草原に暖炉や壁を運んでるシーンは、メイキングに入ってたね。
あんなハイテクっぽい場面展開のシーンが、こんなにアナログな撮影方法だったとは!とビックリ。
MG : カーター役のダニーにはもっと出て欲しかった。いつもオドオドしていて面白い。
SM : 普通ならレストレードとの対比で、怒りっぽいキャラに。
LP : ベネディクトはローマ人みたい。(シーツを体に巻いてるシャーロック) 古典劇に出られる。
SM : アイリーンが喜ぶ。
SV : 記録係は布地のしわを嬉々として直してた。
LP : スカイプのカメラはどうやって表現したの?撮影用のカメラをノートPCみたいに持って?
SV : PCにカメラを固定したはず。
BC : そうだ。僕がカメラを持ってた。いや、正確には撮影助手が持ってて、僕はカメラがPCの画面であるかのように演技した。
MG : ”大いなるゲーム”と同様、今回も僕らは常にスカイプがつながる世界にいる。携帯の電波も完璧だ。
SV : 実際はここじゃ無理。
LP : 無線スポットに行かないと。
SM : 彼らはWi-Fi機器を。
LP : ドングル持参ね。ジョンがいるのはニュージーランドかも。
MG : 君はずっとスカイプの案を温めてたね。
SM : ああ。最初は「ドクター・フー」で君に書いてもらおうとして断られた。
”バスカヴィルの犬”で使う案も却下され、自分で書いた次第さ。
MG : 僕が書くように勧めた。
LP : ここ好きよ。(シャーロックが振り向くと依頼人がいるシーン)
BC : 面白いね。
SV : 皆、彼を忘れてる。
SM : シャーロックのセリフはひどい。今回彼はキャラクターとして成長し、以前より人にやさしくなってる。
それで男をかばうために”ポルノ依存の死に損ない”と。
LP : 口が臭いとも。
MG : 精一杯の優しさだ。
依頼人をバカにしたような笑いとか、変人なりの気の使いようがイイ!
短いケド、地味にツボったシーン。
SV : いい演技ね。(シャーロックがマイクロフトの部下に一緒に来るように言われるシーン)
SM : ここでの彼は不機嫌だ。
MG : 確かに。
SM : 彼の推理には分かりにくいものも。なぜ”勤め人”だと分かる?
MG : 説明はない。まるで魔法だ。
BC : 彼には簡単さ。
SM : 文字に出るだけだ。本物のヘリだ。楽しい撮影だった。
LP : 出発ね。
SM : 行先はバッキンガム宮殿だ。資料映像?
SV : ええ。窓の反射はCGで。
②へ続く…。
【BBC SHERLOCK INDEX】