<解説者>
SV : Sue Vertue (スー・ヴァーチュ) ・・・ Producer
SM : Steven Moffat (スティーヴン・モファット) ・・・ Co-creator、Writer
MG : Mark Gatiss (マーク・ゲイティス) ・・・ Co-creator、Writer、Actor (Microft Holmes)
BC : Benedict Cumberbatch (ベネディクト・カンバーバッチ) ・・・ Actor (Sherlock Holmes)
LP : Lara Pulver (ララ・パルヴァー) ・・・ Actress (Irene Adler)
■バーツで携帯のレントゲンを撮るシャーロック
BC : ルー(モリー)がきれいだ。
SM : 愛らしいね。シャーロックはひどい。
BC : まったくだ。彼女はこんなに魅力的なのに。彼はバカ野郎さ。
このセリフは最高だ。”X線分析すると彼女なのか?”
MG : ”人はバカなことをする”という彼女に、”そのとおりだ”と答えるだけ。
BC : 女性というのは難しい。
■221Bを訪れるアイリーン
SM : 女性の匂いを嗅ぎつけた。
LP : 匂いって?
MG : 香水だ。
SV : このシーンの編集は楽しかったわ。当初は彼女のショットがなかった。
スティーヴンがポールに言ったの。”サルでもいいからベッドに入れろ”
MG : あの場面で?
SV : スティーヴン、話して。
SM : 僕はちゃんとベッドの中を見せたいと主張した。”サルでもいい”と。
するとポールから不機嫌なメールが。”見てくれ。君のお望みのものだ”と。
本当にサルがベッドで寝てる映像が添付されてた。編集に3時間はかかったと思うよ。あれは驚きだった。
SV : その後、スティーヴンが返事を書いた。”大胆なポーズだ。ララは承知するかな?”
今でもこのシーンを見ると緊張する。
SM : サルが出てきそうで?
BC : 突然ホラー作品に。
MG : 放送時にはサルになってる。
SM : ダメだ。考えるのも怖い。
サルの映像www
編集までしたんだったら、DVDの特典にでも入れてくれればいいのに!
LP : ジョンが会話に割って入るのが面白いわ。
BC : ああ、これは簡単そうで難しい。マーティンはこのエピソードを通してやってる。
MG : ”電話(フォン)”が”ファック”に聞こえる。実にさりげない。
BC : 彼は悪い言葉が得意だ。
ゲイティスさん、下ネタ多いな。(笑)
SM : この議論は2人にとって恋の戯れだ。(パスワードを探り合うシーン)
LP : 彼らなりのね。
SM : 火遊びさ。
MG : 知的な戯れだ。互いに切り札を見せ合ってる。彼らにとって最大限に親密な行為だ。
SM : セックスそのものさ。
LP : 今が絶頂ね。最後は子供の話で終わる。
MG : ”ヘイミッシュ”はラスボーン版から?
SM : いや、そもそもドイルの原作には一貫性がなくて、ワトソンの妻に夫を”ジェームズ”と呼ばせたりしてる。
「唇のねじれた男」の中でジョンを”ジェームズ”と。
BC : 夫の名を忘れたのかも。
SM : 彼のミドルネームと思われるヘイミッシュは、スコットランドではジェームズにあたるんだ。つまり妻はミドルネームを。
BC : ドイルのミスではないってことか。
SV : ハドソン夫人の名も…、
SM : 一度”ターナー”と。
BC : どう処理した?
SM : 前シーズンで隣人の名前に使った。
MG : モリアーティの名もジェームズだが、どうする?
SM : それは今、考えてる。現在、捜査中だ。
ワトソンの傷の場所も、原作では肩から脚に変わる。これも前シーズンでつじつまを合わせた。
MG : ドイルの記述の甘さは、内輪ネタの宝庫だね。
■ボンドエアー暗号解読
LP : このシーンのあたなはすごいわ。セリフが大変だったでしょう。
BC : ニコチンでやられた日の翌晩だった。寝不足だし、暑かったしで苦労した。何度も言い間違えたよ。
次の日の朝には一発でOKが出た。いいシーンだが大変だった。ララもマーティンも、辛抱強くつきあってくれたね。
MG : スピードを表現することは、効果的な演出法になりうる。うまく達成できれば強い印象を残せる。
LP : そうね。
MG : ペースを落とすとシーンが冗長になるしね。演じる方は本当に大変だ。
ここの早口シーンは圧巻!
シリーズ1「ピンク色の研究」のタクシーの中で、ジョンのことを推理した怒涛のタネ明かしのシーン以来のインパクト。
BC : スティーヴンは視聴者が追いつける工夫もしてる。キャラクター設定上、シャーロックの説明は難解すぎる。
フォローが必要だ。
LP : 私達にもわかるように。
BC : 彼は周囲の人間の反応を見て、よりゆっくりわかりやすく言い直すんだ。
これで彼の天才ぶりだけでなく、思考のプロセスもきっちり伝わる。実によくできた脚本だ。演じがいもある。
MG : よかった。
BC : 頬にキスされた直後は、口を開くと同時にしゃべるべきだった。昨夜の試写でも観客が笑ってた。
僕が金魚みたいに口を開けてたから。シャーロックは言葉が出なかったのさ。
SM : 一瞬の沈黙があるね。”おかしいぞ。言葉が浮かばない”
BC : 彼は消音装置つきの銃を手に部屋を歩き回るが、”007”という数字にはまったくピンときていない。彼らしいね。
MG : 頭から消した?
BC : いや、そもそも…、ポップカルチャーを知らない。
MG : 君には飛行機に詳しい友人が。
SM : ああ、彼には何度となくメールで質問した。”座席の並びから機体が分かる?”とかね。大いに助けられた。
BC : テロップを噴き上げるのはいい案だった。(モリアーティ―がマイクロフトへメールを送るシーン)
アンドリューは…、
MG : 悪い男だ。
BC : 独創的だね。彼はすごいよ。才能豊かだ。マークもね。
ここで見せてる演技もすばらしい。(マイクロフトがメールを見て頭を抱えるシーン)
MG : 思い悩んでるところだ。マイクロフトの家はすごい。純銀製の巨大なチェス駒が並んでる。
SM : 夜1人で何してるんだろう?
MG : 恐らく兄弟が育った先祖代々の家だ。
SV : 1人暮らし?
SM : それは見る人の想像に任せる。知りたいかい?
MG : きっとクリスマスの夜も、1人で過ごしてる。
SV : 家事は?
MG : ターナー夫人が。
SM : ハドソン夫人かも。
MG : 掛け持ちか。
このシーンはマイクロフトのオフィスか何かだと思ってたら、まさか自宅だったとは。
ホームズ・ボーイズは、いいトコのお坊ちゃまだったのね。
■暖炉前のシャーロック&アイリーン
SM : これはタイトルバックにも使った。
このシーンは試写でも観客の緊張が伝わってきた。2人がいい雰囲気になってる。
LP : 共演した最初のシーンね。2人の初日よ。
SM : 普段のアイリーンの髪型は悪女風だが、ここでは柔らかい感じだ。
だがこのあとの飛行機のシーンでは、スイッチを切り替えて再び悪女になる。一瞬で変身するんだ。
MG : 彼女には、ある種の超能力が。
SM : ぐるぐる回転して、悪い女に変身。
LP : まずはスキンシップ。(アイリーンがシャーロックの手を取るシーン)
SM : 王道だ。
LP : ここで男性スタッフが全員、部屋に集まってきた。”何が起こるんだ?”と。
MG : このエピソードの初稿を初めて読んだ時は驚いた。ここはラブシーンさながらだ。
だが彼は冷酷にも彼女の脈を取っていた。衝撃的だ。アイリーンは恐ろしい女性だが、最後には同情してしまう。
LP : もろさが露呈する。
MG : 彼は冷淡だ。あるいはそう見せてる。
SV : ウソの涙も流せる男よ。
MG : そのとおり。
SM : 彼にもスイッチが。
MG : 注目して。
SV : お腹を押すと泣くとか?
BC : 駐車してあるのはスタッフの車だ。
LP : 道にはファンが大勢。
SM : 君の最後の撮影だった。(アイリーンが221Bの窓から外を見るシーン)
SV : ツイッターで広まった。
SM : ガウンを着てることも。
MG : 皆、撮影の一部だけを見て、物語全体を想像しようとしてた。
SV : ガウンのブランドも。
SM : どこのでも同じさ。
「アイリーン」が出ることが分かってただけに、女性がガウン姿で221Bにいる撮影風景なんか見ちゃったら
「そういう展開なのーっ!?」って勝手に妄想してジタバタしちゃいそう。(笑)
来年からシリーズ3の撮影が始まるけど、DVDを買うまであんまりネットのネタバレを見ないようにしないと。(^^;
■飛行場に呼び出されるシャーロック
MG : いいショットだ。(車が飛行場を走るシーン)
SM : 見事なロケ地だ。
SV : 車じゃなくて?
BC : 車も悪くないけど。
SV : 当初は飛行機にカバーをかぶせて昼間に撮影する予定だった。でも誰かが言ったの”風が強かったら困る”
SM : ”夜にしよう”
BC : 夜間撮影の最後のショットだ。
MG : そうだ。撮影中に夜明けを迎えた。
BC : 美しい。
SM : 機内の撮影は「ドクター・フー」の脚本を書いた直後で、疲労のあまり座席で眠ってしまった。
LP : ビジネスクラスでね。
MG : あんな撮影は初めてだった。ビジネスクラスの座席で、エキストラたちがどんどん眠りに落ちていく。いびきの音も。
BC : 体勢を変えると死人が動くはめに。
SM : 最高のテイクだと思っても、ある男性が…(いびきのマネ)。カーテンの反対側では、スタッフたちが熟睡してた。
BC : 撮影助手のダイはラグビーをやってた巨漢だ。彼は熟睡しながらうわごとのように繰り返してたそうだ。
”ジェイミー、そうじゃない”。ジェイミーはレンズのフォーカス担当だ。どんなに早朝の撮影でも緻密さが要求される。
今は何でもデジタルで鮮明だから責任が大きい。コンピューターゲームも軍事演習並みだ。
とんでもなく複雑で高度な技術が求められる。
LP : ”ジェイミー、よせ”
BC : ”スイッチが違う”
SV : でも彼らはスティーヴンがいない間に”カップルシート”を作ってくれた。あなたは寝てたけど。
SM : 疲れてたんだ。
MG : 脚本を読んだとき、ここの長ゼリフに恐れおののいた。(マイクロフトが計画を話すシーン)
元は彼がライトをつけ、座席を照らすはずだった。自分が座ってる席のライトをね。でもそれじゃ何時間も待ってたみたいだ。
”弟はまだか?ちょと見てくる”。薄気味悪い計画だ。集めた死体に服を着せて座らせ、偽の身分を与えるなんて。
BC : おぞましい。
SV : エキストラには本当に機内食を出したかったわ。
MG : 本当の旅みたいだ。
SV : 助監督は”テイクごとに隣の人が起きてるか確認して” ”8分間のテイクです。いびきは厳禁”と。
MG : 長い夜だった。
LP : 暖かくて眠かった。
MG : しかも食事のあとだ。皆たちまち眠くなってた。だが何とか撮影を。
SM : アイリーンはスイッチを押して、悪女モードの髪に。
MG : 空港までの車中で変えた。
死体役なんてセリフも動きもないし、たいくつで寝ちゃう気持ちも分かるねー。
初めてこのシーンを見た時は、座ってるのが死体だと分からず「なんでみんな寝てるの?」って勘違いしてた。(^^;
■マイクロフトの家
LP : ドレスを見て。映像では革に見えるけど。
SV : デザイナーは?サラはどこで?
LP : ロンドンのデザイナーよ、名前を忘れたわ。とにかく、とても珍しい素材でできてた。硬いけど革じゃないの。
SV : プラスチックみたい。
LP : あの素材がアイリーンに合ってる。襟の形も変わってるの。
MG : シャーロックは絶不調だ。完全に彼女に圧倒されてる。問題はいつ形成を逆転するかだ。
すでに彼女の脈を取っているわけだしね。
LP : モリアーティの名が出たらよ。
MG : 確かに彼の名は刺激になったはずだ。
SM : データは安全だと言う彼女を前に、内心”勝った”と思ってる。
LP : あなたも思ってた?
BC : ”あと2分、起きていられるかな”と。
SV : 早回しで演技を。
MG : 舞台配置を3回換えた。
BC : ああ、変更が多かったので、皆ヘトヘトだった。
LP : 最初の夜間撮影で、開始が午前2時。
MG : 最初は50年代のウエストエンドの舞台のようだった。皆が遠く離れすぎていたんだ。
LP : でも脚本どおりだったわ。彼らは向かい合って座っている設定よ。
SV : リハーサルもしたわよね。その後、配置を換えた。
BC : ここはシャーロックが離れてるのがふさわしい。ゲームに負けたみじめな”敗者”だからね。
LP : 勝利は私の目前だった。
SM : シャーロックは残酷だ。彼女の恋心を暴いて勝つとは。だが彼女も彼を辱める気でいた。
あるいは後で彼と合流する気かも。
MG : 結局、採用されなかったが当初はメモを取る時、原作のシャーロックと同様、シャツのカフスに書いてた。
兄弟の共通点だ。
SM : 昔のカフスは取り外せたからね。
MG : そういうことだ。
BC : メモ帳代わりか。
SM : 裕福だからシャツも使い捨てかも。
MG : 一度着たシャツはチェス駒に着せる。
SM : あるいは冷凍庫に保存してある死体に。
LP : いよいよね。(シャーロックがアイリーンを追い詰めていくシーン)
SM : 昨夜、僕は試写の観客の反応をうかがっていた。タイミングは間違いないかと。
このシーンは編集などで何度となく見ているが、劇的な音楽と彼の冷徹な言葉に毎回泣かされてしまう。すばらしい演技だ。
LP : 2人の真実の姿が明らかになる。
MG : ここではまだ勝敗は分からない。彼は一体、何をするつもりなのか。
SM : 彼女に近づくのは、君の案だったね。
BC : ああ、耳元でささやく。彼の顔が暗い影になるのがいい。恋を化学作用と割り切る彼の闇を表わしてる。
LP : 心を引き裂かれそうだった。
SM : 残酷だ。彼女を憎んでた観客も、彼が憎くなる。冷酷なセリフだ。
BC : 冷酷すぎるかと心配したが、やはりいいね。
MG : 皆、見入ってるね。
SM : ここも最高だ。(シャーロックがパスワードを入れていくシーン)
LP : 緊張するわ。
BC : 来るぞ。
LP : ナイフみたい。
BC : 彼の言葉は凶器だ。
SM : 1文字ずつ出す案もあったが、見せなくて正解だった。見る者をドキドキさせたほうがいい。
MG : 前の席の男性がため息を漏らしてた。
BC : 実に効果的な見せ方だね。
SV : 最後に撮ったシーンね。
MG : そう、携帯のアップだ。
SM : よそで撮影した。
LP : 本当に意地悪ね。
MG : 君が悪い子だからさ。
SM : 彼はポケットに入れる手を頻繁に変える。
BC : そんなことはないさ。左手は外、右手は中だ。見てれば分かるよ。
シャーロックがアイリーンを追い詰めていくシーンは、何度見てもゾクゾクするっ!
「I imagine John Watson thinks love’s a mystery to me but the chemistry is incredibly simple, and very destructive.」
(僕にとって愛は不可解なことだとジョン・ワトソンは考えていると想像するが、化学現象は驚くほどシンプルでとても破壊的だ。)
こんな時にジョンの名前がさらっと出てくるなんて笑えるよね。やっと自分を取り戻した感じ?
■カフェで会うジョン&マイクロフト
SM : ここで一拍、置いて…、
MG : ロンドン暴動の日だった。
LP : この日だったのね。
MG : 実害はなかった。すでに屋内のシーンは撮り終えてた。警察は”暗くなる前に撮影をやめてもらうかも”と。
LP : 4時くらいにね。
MG : 前の晩にもある事件があった。足場が盗まれたんだ。このシーンの撮影中も降雨機が止まった。
第1監督がやって来て”撤退しよう”と。警察からも要請が。それで全員、避難したんだ。妙な感じだったね。
LP : 実感がなかった。
MG : 当初、議論したことだが、終盤でのジョンの出番は少ない。だがそれでも大丈夫と判断した。
中心はシャーロックとアイリーンだし、だからこそ最後に彼の役割が重要になるんだ。
LP : 決断を下すのね。
MG : 視聴者も彼がいないことに不満は感じないだろう。あとでちゃんと活躍するからね。
SM : これはワイルダーの映画からヒントを得たんだが、彼がいないとシャーロックは弱い。見る者はハラハラする。
MG : 相棒がいないとね。
LP : 物語作りの秘密が聞けて楽しいわ。
MG : 海賊になった彼の姿が見たい。
LP : 似合いそう。
SM : ”弟は海賊になりたがってた”のあとマイクロフトが、懐かしそうな顔をするバージョンもあった。
MG : 詳しくは描けないが、兄弟には様々な歴史が。
レストレードと同じく、兄弟の少年時代のスピンオフも見てみたい!
■221Bのシャーロック&ジョン
SM : ”彼にどう伝える?”ジョンは決めかねてる。階段を上る時もまだ何というか決めてない。
シャーロックの冷静な反応を見て、一度は安心するが、それは覆される。携帯を要求するあの手…。
昨夜の試写でも話したが、これは現代風の表現だ。原作では彼はアイリーンの写真を求める。
報酬は求めず、ただ写真だけを。マーティンの演技は非常に繊細だ。相手の様子を見ながら慎重に対応する。
LP : 多層的な演技ね。
SV : 高級な携帯だもの。欲しいわよね。
MG : ひと目で分かるよう、ヒョウ柄にすることも考えた。だが結局キラキラを付けるだけに。
前シーズンのピンクの携帯とは区別した。
”カメラ付き”という言葉を使ったのは分かりやすさを考えてのことかい?ほかの電話と区別するため?
SV : データも抜かれてる。
SM : キーで文字が打てて、特徴のある外見の機種がよかった。だが”カメラ付き”とは今はあまり言わないかな。
MG : 仕方ないさ。僕らはすでに歴史をいじり回してる。
SM : ここは大好きだ。(ジョンがアイリーンの死の事を告げるか迷っているシーン)
もう何百回も見ているのに涙が出てしまう。見る者はここで確信するはずだ。
彼女は彼を思って死んでいったと。彼は窓辺にたたずむ。
■処刑されるアイリーン
MG : 最初、彼女はモリアーティに殺されたと思った。そこにサプライズが。
SV : 内緒で書いたのね。
SM : ああ、君たちには秘密にしてた。彼女は死ぬと言ったが、本当は生かすつもりだった。
観客はジョンの決断に注目する。それで最後の最後にどんでん返しを入れた。
MG : 正しい判断だったと思うよ。これまでの流れからも違和感はない。完璧な幕切れだ。
彼は最後にアイリーンを救出し、彼女の存在を消した。恐らくそれが真実だ。”弟なら私をだませるだろうが”と兄も言ってる。
SV : 画面が黒に落ち、一瞬、終りに見える。
SM : 昨夜は拍手が起こったらどうしようかと心配した。
SV : 音も消える。
MG : ここであのあえぎ声が。今のは生だ。
SM : 来たぞ。ロレンスだ。(シャーロックがアイリーンを救出するシーン)
MG : 砂漠のヒーロー。
BC : 夜の闇に消えていく。
SM : 最高のラストだよ。ワイルダー版では彼女との別れは悲しい思い出だ。だが僕らのバージョンでは違う。
シャーロックがアイリーンを助ける設定はいいけど、あの立ち回りシーンがやっぱりちょっと…ねぇ。(^^;
あの修羅場から剣だけで逃げ出すなんて、ジェームズ・ボンドも真っ青じゃないか。(笑)
■回想するシャーロック
LP : 回したわ。(シャーロックが携帯を投げるシーン)
BC : 最後だ。
MG : ”あの女(ザ・ウーマン)”か”比類なき女(ジ・ウーマン)”か。よく議論されるが、どちらも正解さ。
LP : あなたの演技、すばらしいわ。
SM : ララのテーマが流れ、最後に不協和音が協和音に。最後まで聞かせたのはここだけだ。
MG : シャーロックは引き出しを閉めて…、
BC : 物語を閉じる。
SM : 彼女の事は記憶の奥にしまって、いつもの仕事に戻る。
MG : 冒険の日々に。おつきあい、ありがとう。長いから何度も中断しただろう。
LP : 通して聴いた人は偉大ね。
SM : ではまた、次のエピソードで。
SV : ステキなクレジットね。
SM : もっと名前を載せよう。
【
BBC SHERLOCK INDEX】