海外からの観光客が増えた。
東京も大阪も、右向きゃトランク転がしてる外国人、左向きゃカート転がしてる外国人。前向きゃ外国人、振り返っても外国人である。店も街もどこもかしこも外国人だらけ。道路表記や案内も日中米韓表記。もはやどこの国にいるのかわからない時もある。
2018年に大阪に訪れた海外からの観光客は1142万人。大阪北部地震や関空連絡橋破損と空港閉鎖などがあっても前年より多い。ただでさえ、中国人や韓国人が街に溶け込んでる大阪。今更増えてもなんてこたぁないが、それでもやっぱり多すぎる。
外国人観光客が増えて喜んでるのは一部の店舗と官庁だけ。
観光地や観光施設はともかく、普通に生活してる住民は悲鳴を上げている。
京都なんて情緒もへったくれもあったもんじゃない。
四条通りも河原町通も外国人だらけ。神社仏閣も観光客だらけ。狭い路地や生活圏内にも観光客が散策してる。
一見さんお断りの店に平気で入る。芸舞妓を平気で呼び止める。私有地に勝手に入り込んで写真を撮る。通行の妨げになってても自撮りする。花や木を勝手に折る(持ち帰る)。歩きながら飲食をする。(そしてゴミをそこら辺に捨てていく)
バスは住民が乗るのを諦めるくらい混雑し、観光地でもない生活にまで影響を及ぼす。そこらの喫茶店でお茶しようと思っても観光地価格でめっちゃ高い。定食屋も何を勘違いしたのか千円超える料金になってるところが多い。まぁそれでも地元民のための店、観光客相手にしてない店は多々あるからまだ安心だけど、こんなところもいづれ侵略されていくのだろう。
神奈川県の鎌倉市も悲鳴をあげてるらしい。
こちらも生活道路を塞ぎ、生活移動手段を満杯にした観光客が闊歩する。道路は渋滞で(これは昔からだが今は特にひどい)、勝手に生活敷地内にたちいったり、立入禁止の所にも平気で入り込む。
食べながら歩く(もちろんゴミをそこら辺に捨てていく)観光客に対し、歩きながら食べるのを自粛やマナーを求める条例を発行した。とはいえ、飲食店に持ち帰り(テイクアウト)の販売規制や、食べ歩いていたとしても路上喫煙のように罰金を取られるわけではないから、どこまで浸透するかわからない。
と、ここまで書くと「マナーが悪いのは何も外国人観光客だけではない」とか「日本人観光客もマナーの悪いやつはいっぱいいる」とよく言われるが、そんなこたぁわかってるよ。
外国人観光客だけが悪者ではないし、ちゃんとルールやしきたり、マナーをわかってる外国人観光客は以外と多いのも知ってる。
マナーの悪い外人観光客のほとんどは1,もともとマナーという概念がない国や地域の人、2,自分たちのルールと日本のルールの違いがわかってない人、3,それがマナー違反だと気づいてない人だ。
だから彼らに対しては「日本はこういうマナー・ルールの国ですよ」ってアナウンスしていくしかないだろう。
日本人観光客にだってマナーの悪いやつはいっぱいいる。若者の卒業旅行や修学旅行生とかではない。たいていはおっさんおばちゃんジジイババアだ。いい年こいてっていうより知っているのに知らんふり、旅の恥はかき捨てと言わんばかりに傍若無人である。
花見に行けば枝を折る。立入禁止に立ち入る。やっちゃいけないところでバーベキューする。ブルーシートを人数以上(必要以上)に広げる、大声で騒ぐ、そしてゴミをこそっと置いて(放置して)帰る。
おかげで昔は暗黙で許されてた大阪城公園も背割堤(京都八幡)も完全バーベキュー禁止になった。だってあの頃やってた人は日の始末はもちろん、ゴミも食べ残しも一切残さず持ち帰ってたもの。
「来た時よりも美しく」
「ゴミは持ち帰りましょう」
これが遠足の時の徹底ルールだった世代。それは大人になっても変わらない。そして言う。
「家に着くまでが遠足です」
だからゴミを持って帰らないとか、現地を汚すとか傷つけるとか、騒いで迷惑かけるとか、そんなしないのが当たり前だったの。
今、騒いでる老人はこの世代の日つい以上前の世代ね。産めよ増やせの団塊の世代。ゲバ棒世代ね。おっといけない前回に引き続きおっさんジジイ嫌悪ネタになってしまいそうだ。
外国人だけでなく日本人のマナーやモラル低下問題を表す数字がある。
日本国内での万引き発生件数。なんと4615億円。1日あたり5000万円盗まれる計算だ。
この数字は2009年のデータ(警察庁推計)だから、今はもっと多いのかもしれない。
よく災害地で「店が襲われない」「シャッターがこじ開けられたりされない」なんて美讃報道されるのだが、皮肉なもので平和な時の方が日本人は魔がさすのだろうか。
実際、付近に民家などない県道にポツンと自動販売機があったりするのだが、これが破壊されるとかこじ開けられるとかは聞いたことがない。だいたいそんなことがしょっちゅうあるのなら、メーカーだって自販機おかないだろう。
海外旅行者(及び外国人の知人)からよく聞くかれるのが「あれって勝手に持ってく人いないの?」
朝夕のラッシュ時の駅の売店。お菓子や新聞やジュースとか、取り放題だが金を払わず盗む奴はほぼいない。商店街のお店の軒先にお菓子や土産物が並べられてるが、サッと持ってパッと走り去れば誰でも盗める環境にありながら、誰もそんなことしない。ちゃんとお金を払う。もちろん中には不届きな奴がいてしてるんだおるけど、少数派である。
日本は基本性善説だ。
お客様を信用してるからっていうのが前提にある。だから「スイマセーン」って声をかけたら奥からおばちゃんや店主が現れる店なんかは結構郊外にはざらにある。何度呼んでも耳が遠いのか、なかなか出てきてくれない「あれ?誰もいないの?」って店も結構ある。店をガラ空きにして表で立ち話してたりするのだ。それもこれも、店に来てくれた客が黙って勝手に持って帰ったりはしないという不思議な性善説で成り立っている。
田舎の家なんて「鍵?二、三日空けるならともかくそこらに行くのにかけることない」「ここら辺みんな顔見知りだから必要ない」ってくらいだ。
ただ、不思議なことに本屋とコンビニ(及びスーパー)は万引きが後を絶たない。
中には確信犯のカゴダッシュとかもいるが、ほとんどは小物狙い。捕まった犯人のほとんどはそれくらいの金額が払える金は財布の中に入ってるという。お金を出してまで買うのがもったいないからというのでもないらしい。
この万引き犯は不思議と全世代。若者でも老人でも、男女、学歴職歴問わず存在する。
生活に困ってってのは少数。
受験でイライラしてとか、精神が病んでてなんてのも少数。
欲しいけどこずかいがもらえないとか、年金が少ないからとかも少数。
軽い気持ちなのか、善悪の判断がつかない精神状態だったのか、俺にはわからないが、とにかく万引きは多い。知り合いのコンビニオーナーが本当嘆いていた。俺もフリマに出店することがあるのだが、たいてい何着か何個かやられる。いつやられたのかわからない。かといって「隙を見せないぞ」「来るやつはみんな泥棒と思え」なんて態度で接客などできない。
残念なことに万引き犯はまた再犯するらしい。覚せい剤とかギャンブルと同じく、万引きはほぼ病気だ。依存症なんだろうね。
話がだいぶそれてしまったが、日本人でも外人でも、観光客でも地元民でも、マナーを破ったり、モラルのない人はどこにでも存在する。
そのほとんどが人が密集する場所で行われる。
観光地が特にクローズアップされるのはやはり人が厚まうからだろう。
不特定多数の人が集まるところだからこそのモラルやマナー。
カバンをそこらにおいてても盗まれず、財布を落としても戻ってくる。夜道も平気で歩けるし、どこの店でも安定して安全なものが提供される。ゴミがそこらに落ちてることもなkれば、そこらに引っ手繰りヤスリがいるわけではない。
そんな性善説で成り立ってる日本だが、やっぱり悪は存在する。
インバウンドだぁ、目指せ訪日客4000万人!とか言ってるだけじゃなく、どうやったらモラルやマナーの徹底ができるか、浸透するか、わかってもらえるか、この辺りも行政はちゃんと考えてね。