GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

上條淳士 東京

2018-12-06 06:03:01 | BOOK/COMICS
初めて自分で買ったコミックスは石森章太郎のサイボーグ009だった。
以来何冊ものコミックスを買ってきた。未だに俺の本棚は漫画でいっぱいだ。

その中で俺の大好きな作家3名。

1,鴨川つばめ
2,江口寿史
3,上條淳士

この三人に共通してるのは、今はもう漫画を連載していない(描けなくなってる!?)漫画家ってことだ。

鴨川つばめさんは少年チャンピオンの「マカロニほうれん荘」
目まぐるしく展開するギャグも斬新だったのだが、何と言っても扉絵や見開きページ。
これでもかと詰め込んだロックテイスト溢れる絵。LED ZEPPELINなどハードロックのテイスト満載。
病んでしまったのか「DタウンCロック」以降漫画は描かれておられない。



江口寿史さんは少年ジャンプの「すすめ!!パイレーツ」
同じく目まぐるしく展開するギャグ。
「○○先生すいません」の一言だけで、有名作家の有名キャラクターを平気で引用する手法は斬新。たまに星新一さんのようなブラックジョークな回があったりする。
近未来では医療が発達してどんな病気でも治るから、わざわざ病気になることがドラッグのように裏社会で蔓延してるって回があった。そこらへんでプカプカタバコが吸えたあの時代に、タバコを隠れて吸う時代が来ることを描いてたりする。



YMOやクラフトワーク、DEVOなどテクノポップを世に広めた功績者。扉絵がイラスト作品のようにどんどん凝り出し、「ストップ!!ひばりくん!」「日の丸劇場」以降は“落とす”漫画となった。楽しみに買った雑誌で「(作者急病のため)休載のお知らせ」でがっかりさせられたのは数え切れない。その後「キャラもの」(傑作)以外はバラバラにいろんな雑誌に描かれてる。なんてったって締め切りに間に合わないことがざらにある、落とす漫画家だから連載はほとんど無理。それでも発表された作品を寄せ集めたような感じでたまに単行本が出る。
最近は漫画よりイラストレーションを多々発表されている。




上條淳士さんは少年サンデーの「ZINGY」
原作はなんと雁屋哲(美味しんぼの原作者ね)なんだけど、北斗の拳に通じる近未来の退廃した世界を、パンクロックのテイスト満載で繊細な細い線と緻密な背景で描く。



そして次の作品『To-y』がこれまた傑作。
これはアニメ化もされた。初めて原作コミックスの世界観が映像と音楽共に融合した傑作だ。(ところでPsy-sは今どうしてるのだろう)



その上條淳士さんの画集が発売された。
タイトルは「東京」
『To-y』『SEX』『赤×黒』『エイト』などの作品や、小説の挿絵などから抜粋された“かつての東京"らしい。
ほしいけど、上條淳士さんの漫画本は全部持ってるからなぁ。「2013年以降に描いた新作イラスレーションもボーナストラックとして収録」って商品説明にあるけど、どうなのかなぁ。どれくらいあるのかな。



以前発売された画集は結構良かったのだがね。



「NANA」の矢沢あいさんもこの「描けなくなってしまった漫画家」になっている。
「HUNTER×HUNTER」の冨樫義博さんもまたもや休載するらしい。
ファンとしては続きが早く読みたいのだが、そこはぐっと我慢。
「いつまでも待つからいつか続きを」とか「そのうち描いてくれるよね」って淡い期待をしてしまうのだ。

描けなくなった漫画家は焦らず気長に待つしかない。





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