
松林の中を行くような林間コースが
最も格調高いのだと信じ込んでいる人が未だに存在します。
確かに日本のゴルフの黎明期において
そういう場所にコースが作られた関係で
名門は林間コースだという神話が生まれただけのこと。
故・井上誠一氏も生前に、林間コース神話が
日本のゴルフコースを単調なものにしてしまったと
変わりばえのしないホールが並ぶ林間コースに
警鐘を鳴らしていました。
林間コースだから格調が高いなんて理屈はありません。
話がやや逸れたが、バブルの頃、
無理に林間コースを作った例は多々ありますが、
松林は季節感に乏しいものです。
何でも詰め込む悪い癖と勤勉なサービス精神で、
季節を感じさせる演出を加えることも大流行しました。
画像は、そういう名残のワンシーンです。
管理が大変なので、ほとんど手付かずですが、
秋の青空を背景にすると紅葉がきれいです。
放置されて色々な雑草も混じっていることが
結果的に自然美を醸し出す……
何とも皮肉なものですが、
更に面白いことに、肉眼で見るより画像のほうが
何倍もきれいなのです。
つまり、演出は肉眼よりレンズを
意識して計算されたもので、この効果は健在ということです。
時は流れても、残るものは残る。
考えさせられます
