11月3日は、アメリカ大統領選の投票日である。
直前のBS TBS『報道1930』でも、キャスターの松原耕二、コメンテーターの堤伸輔、ゲストのパックン、薮中三十二(元外務省事務次官)、中山俊宏(慶応義塾大学)で、大統領選の行方を話していた。みんな、トランプ支持でないので、討論にはならない。
それより、みんなが憂いていたことは、現在の民主主義の基礎、「選挙」というものの信頼性が今回のことで崩れないか、ということである。
選挙結果によらず、トランプが敗北を認めないだろうか、郵便投票を無効とするとか、裁判を起こして大統領選挙人が年内に決まらないようにするとか、という選挙制度の信頼を壊す話が飛び出てきている。それだけでなく、選挙のあとに暴動が起きると思って銃を買う人たちがいたり、ショーウインドウをベニヤ板で囲う商店があったりしている。
考えてみれば、これは異常である。自分たちの大統領を選ぶルールがあり、みんながルールを守るというのでなければ、現在の民主主義が崩れてしまう。ルールより結果を優先するのであれば、民主主義が崩壊する。
選挙の不正は今までもあった。マイノリティが投票しようとすると、嫌がらせをすることがあったという。しかし、建前では自由な選挙を口にしてきた。ところが、不正をしても結果を優先すると、おおやけに口にするようになると、つぎは、選挙を無視して暴力で政府を選ぼうということになる。
日本もこのようなことにならなければと願う。