猫じじいのブログ

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新型コロナウイルスの診断と治療をうける権利がある

2020-02-11 22:32:27 | 新型コロナウイルス

けさ、テレビ朝日の羽鳥慎一のモーニングショーを見ていたら、希望しても新型コロナウイルス感染症の検査を受けることができないという。検査が必要にもかかわらず、なぜ、検査が受けられないかの理由が明らかにされていない、という。これは大問題だ。

新型コロナウイルスは、RNAの一本鎖である。その約3万の塩基の配列が、すでに、中国政府の医療機関から明らかにされている。

患者の唾液や痰をとって、その検体のRNAをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)でふやし、遺伝子解析すれば、新型コロナウイルスを確定検査できる。

先日、国立感染症研究所が新型コロナウイルスを分離、培養したと発表したとき、その塩基配列は中国の発表の配列と99.9%一致したという。RNA遺伝子は突然変異が頻繁に起こるので完全に一致する必要はない。

最新機器を使えば、1検体あたり4時間で答えが出るという。福井新聞によれば、福井県衛生環境研究センターの機器では、1検体当たり約8時間で答えが出る。そして、いつでも、新型コロナウイルスの確定検査をする用意ができているという。

京都市は、政府の指示にしたがわず、独自の判断で確定検査を市衛生環境研究所で行い、新型コロナウイルスの患者を発見した。

各自治体が自分の判断で自由に新型コロナウイルス検査をやってよいのではないか。民間の遺伝子解析業者が自由に新型コロナウイルス検査をやってよいのではないか。

してはいけない理由を政府は明らかにする義務があると思う。

上昌広は、1週間前の東洋経済ONLINEの寄稿『新型肺炎「日本の対応」は不備だらけの大問題 流行が始まっている前提で動かねばならない』で、日本の薬品業界が検査キットやワクチンを開発するのをまっているからではないか、と推定する。じっさい、海外では、すでに、新型コロナウイルスを日本に先立って分離培養しており、それ専用の遺伝子検査機器を中国に無償でおくったり、発売したりしている。

政府が邦人救出チャーター機を武漢に送ったとき、政府はよくやったと思ったが、その後の政府の動きがよくわからない。安倍晋三は他国に邦人救出機を送るというパフォーマンスはできるが、人道見地からの行動ができない。中国の医療支援はどうなっているのだろうか。経済的に、日本と中国の関係は密接である。中国の新型コロナウイルスの流行を抑え込むための医療支援は、人道的見地からも経済的見地からも必須である。

また、国内的には、政府が観光立国という政策をこの7年間行ってきたから、海外の感染症が日本にはいってくることは、原理的に防ぎようがない。大量にはいってくることは、検疫で防げるし、防ぐべきだが、検疫を越えてはいってくるのは少しだが起きることである。したがって、日本に、新型コロナウイルスがすでに上陸していることを前提に考えるべきである。そうとすると、新型コロナウイルスの診断と治療ができるだけ多くの医療機関でできるようにすべきであろう。診断と治療は、感染症の抑え込みのために必須である。

とすれば、新型コロナウイルスの確定検査は希望すればできるようにしないといけない、はずである。有料であってもよい。ふつうの風邪の診断でも患者はお金をはらっている。

福井新聞によれば、検査機器はノロウイルスや風疹、麻疹の検査でも使う「リアルタイムPCR装置」で良いという。検査には、国立感染所から届いた新型コロナウイルス用の試薬以外にも5~6種類の試薬が必要だという。現在、福井県衛生環境研究センターは60検体が検査できる量の試薬を確保したという。

政府は、全国でどれだけの検体が検査できるか、わかっているはずだ。メディアは、1日に数千検体から数万検体というが、これはたぶん機器からくる制限で、本当の制限は試薬の備蓄からくるのではないか。

少なくても、横浜港にいる集団感染のクルーズ船の乗員の確定検査を実行する必要があると思う。厚生大臣 加藤勝信は全員検査の方向と言っているが、官房長官 菅義偉はこれを否定している。なぜ、検査しないのか、明らかにしていない。

安倍晋三は、国粋主義の立場から新型コロナウイルスをみているのではないか。新型コロナウイルスは感染力が強いが、若者の致死率は低い。慢性病の老人に死んでもらう、絶好の機会と考えているのではないか、の疑念が頭を横切る。老人は普通の風邪をひいても肺炎になる。診断と治療をしなければ、老人はどんどん死んでいく。

診断と治療を受けられないことに私は納得できない。


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