悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了！
新領域→短歌写真＆俳句写真！
日本初→源氏歌集全完了！

image504　鈴蘭水仙戊子卯月

2008-04-22 04:15:00 | images
2008-0422-yim504
title : snowflake2008
yyyy/mm : 2008/04
memo : 鈴蘭水仙。スノウフレイク。cf.「短歌写真567　春のこゑ」（2008年04月15日、yts567）
【写真】先日のＵＬから一週間後、自宅で撮影。後景の赤色はチューリップ。
* Wolfgang Amadeus Mozart - Concerto K. Anh. 56 (315f) Allegretto | uvox://firehose-bbnm.stream.aol.com/stream/22004?authToken=r%3D6183870%26sid%3D21504%26expires%3D1208805592293%26csum%3De9e15481169857f5d2e756106d52bbd3&uid=WA-7926BCE729064322BEA44BEBAE25C7CD&sessid=42C3113E216944A79268B66620F96A14*

【資料】〈千年の源氏物語〉抑留を耐えた宇治十帖

2008-04-21 18:00:00 | literature

【資料】〈千年の源氏物語〉抑留を耐えた宇治十帖　A2008-0421

　シベリアの捕虜収容所で、寒暖計は零下４３度まで下がった。極限状態のなか、国文学者藤村潔（ふじむら・きよし）（８６）の胸ポケットには、シラミよけの薬品と一緒にいつも『源氏物語』があった。
［藤村潔さん　秋山虔さん（写真２葉、略）］
　『源氏』全５４帖（じょう）は前半が主人公の光源氏（ひかるげんじ）の一代記だ。最後の１０帖は出生の秘密をもつ子の薫（かおる）と孫の匂宮（におうのみや）に、３人の宇治の女君（おんなぎみ）を配した悲恋の物語で宇治十帖とよばれる。藤村は宇治十帖が好きだった。「まとまっていて何となく寂しいから」
　１９４３年、朝鮮の大学から学徒出陣。翌年、旧満州の軍隊から親に送金を頼んだ。「お札は、私の蔵書の中の岩波文庫にはさんでください」。そう指示したのが宇治十帖を収めた１冊だった。
　４５年敗戦。シベリアの収容所を転々とする。「帰国できるのか。日本はどうなったのか」。飢えと寒さに苦しみ、不安でならない。『源氏』だけは手放さなかった。拾い読みすると、みやびな言葉に心がなごんだ。
　文庫本はソ連兵によく取り上げられた。たばこの巻紙になるから。「日本で読まれている、とても古い物語なんだ」。ロシア語で懸命にかけあって取り戻す。地面に男の姿を二つ、女の姿を三つ描いて、内容も説明した。ある日、１人の兵から質問される。「薫ほどの貴公子がなぜ恋人を次々に失うのか？」。藤村は答えられなかった。
　　　　◇
　５０年春、念願の帰国。藤村はハバロフスクの収容所を出るとき、６年間もち歩いた文庫本を厳寒の地に残る友人に贈る。「慰めの言葉の代わりにいちばん大切なものを渡したくて」。友人は５６年に帰国、会う機会もなく逝った。本のゆくえはわからないままだ。
　香川県で高校教師になった。シベリアでのソ連兵の質問が研究の原点となる。主著『源氏物語の構造』は宇治十帖の構想を精緻（せいち）に論じている。やがて札幌の藤女子大に移り、教え子に歌手中島（なかじま）みゆき（５６）がいた。
　論文の校正を手伝ってくれた妻昭子（あきこ）が８２年に逝った翌春、札幌の家の庭でダケカンバが芽吹いた。いまは高さ１０メートル近い。妻に見立てて大切にしている。
　「軍隊では研究から引きはがされた喪失感を、収容所では国が滅びた喪失感を『源氏』が埋めてくれました。人生で最も危険な時期を私は宇治十帖にすがって生きた気がします」
　　　　◇
　国文学者秋山虔（あきやま・けん）（８４）は５６年、見ず知らずの藤村から送られてきた論文集に驚いた。「高校の先生がこれほど本格的な研究を」。のちに『源氏物語の構造』出版の労をとり、大学の職も紹介することになる。
　シベリアで藤村が『源氏』にすがって生きていたころ、秋山は『源氏』を否定したくてならなかった。旧制高校生のとき、日本が戦争になだれこむ動きに背を向け、京都の自然や詩歌のなかに逃避した。学徒出陣の軍隊から東京の大学へ戻ったときは虚脱状態だった。
　「叙情の世界におぼれた反動で、『源氏』に代表される日本的な美意識に反発したんです。『源氏』を否定しなければ立ち直れない。そう思い詰めて」
　しかし、読めば読むほど『源氏』に圧倒され、組み伏せられた。戦後を代表する源氏学者のひとりとなる。「人間の運命はわかりません」。藤村の人生にも通じる感慨である。
　東大名誉教授、紫式部（むらさきしきぶ）学会会長、文化功労者。功成り名遂げた秋山だが、いま意外な悔恨の言葉を口にする。
　「自分の生き方を検証するために『源氏』を研究した藤村さんのように、もっとひたむきに勉強したかった。私はまだつかみ切れないんです。紫式部が冷徹なまなざしで見つめた、人間の虚無と闇の世界を」
　『源氏物語』の存在が初めて文献にあらわれて、今年でちょうど千年。この世界最古の長編小説は今なお私たちの心をとらえる。『源氏』とともに生きる人たちの物語をひもとく。

　（このシリーズは文を編集委員・白石明彦、写真を八重樫信之が担当します。文中敬称略）
2008年04月21日14時28分　http://www.asahi.com/jinmyakuki/TKY200804210166.html


俳句写真271　束の間に

2008-04-21 06:10:00 | 俳句写真
2008-0421-yhs271
束の間に
望と知れたる
春の宵　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○きのうは満月。月齢１４は、午後７時だとのこと。太平洋岸に大きな低気圧があって、ゆっくりしているので、雲は厚い。「束の間」は、すでに『万葉集』に使われている。「望」の読みは、「ばう」「もち」とも可。
□俳写271　つかのまに　もちとしれたる　はるのよひ
【写真】同前。きのう子の刻、自宅で珍しいことに、三脚を立てる。別に撮影した、超望遠の月を張り付けた。ハレイションやフレアとの合成に難点。
【memo】goo blogger １００万人突破記念！　「悠山人の新古今」開設（2005年06月）のころは、２５万記念などの行事をしていたので、何やら隔世の感がある。というわけで、私も初めて「テンプレ」更改に参加してみた。

短歌写真569　暖寒を

2008-04-20 02:00:00 | 短歌写真
2008-0420-yts569
暖寒をたがひにうけし薄紅の
花のひらなんげに日あびをる　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
○暖かい日（暑い日）と寒い日が交互に訪れ、チューリップもいささか慌てる。「ひら」は「弁（花びら）」「開」と掛ける。係結び「なん」は動詞連体形を伴う。
□短写569　だんかんを　たがひにうけし　うすべにの
　　　　　　　　はなのひらなん　げにひあびをる
【写真】きのう、自宅で。彩度だけ、１０％上げる。

image502 欝金香乱舞

2008-04-20 01:45:00 | images
2008-0420-yim502
title : beaucoup_de_tulipes
yyyy/mm : 2008/04
memo : 欝金香（うこんこう）。チューリップ。園芸店でもスーパー・マーケットでも、球根は、ほとんどがオランダからの輸入もの。
【写真】同前。
*FmTango Rosario-Argentina Live (-3 GMT) | 200.69.237.185:8000*

image500　春の花畑

2008-04-19 05:50:00 | images
2008-0419-yim500
title : Blumenfeld
yyyy/mm : 2008/04
memo : チューリップなど。園内のそこここに従業員が黙黙と作業していた。感謝しながら回遊する。一昨年のチューリップ畑については、以下。
image084　オランダ風花畑1 2006-0510-yim084
image085　オランダ風花畑2 2006-0510-yim085
image086　オランダ風花畑3 2006-0510-yim086
image087　オランダ風花畑4 2006-0510-yim087
image088　オランダ風花畑5 2006-0510-yim088
image089　オランダ風花畑6 2006-0511-yim089
image090　オランダ風花畑7 2006-0511-yim090
image091　オランダ風花畑8 2006-0511-yim091
【写真】月初旬に、花園で。
*FM ALTOVOL SAN JUAN ARGENTINA | 69.114.62.82:5298*

俳句写真269　傾きし

2008-04-18 06:00:00 | 俳句写真
2008-0418-yhs269
傾きし
陽あびてさやか
春の星　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○花韮（はなにら）。「春の星」は、英米語名 spring star flower　から。cf.「image310　花韮」（2007年04月12月、yim310）。
□俳写269　かたぶきし　ひあびてさやか　はるのほし
【写真】先日、自宅で。