青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

朝と夜のはざまで My Sentimental Journey (第28回)

2011-05-31 14:44:54 | 野生アジサイ




(読者の皆様へ)以前にもお伝えしたことがありますが、念のためにもう一度。「青山潤三の世界・あやこ版」(ことに「朝と夜のはざまで」)は、出来栄えはともかく「作品」として紹介しているつもりです。決して「報告」ではありません。時系列も、数年前の出来事や、現在の出来事が、行ったり来たりしながらごちゃまぜで組み立てられています。そこのところを御理解の上、読み進めて頂ければ有難いので、よろしくお願いします。

さて、6月4日から、なっちゃんがアシスタントを行う、野口勲氏の講座「種と日本の食文化」がスタートします。まだ参加申し込みは可能だと思いますので、是非ともよろしくお願いします。

詳細はこちらです。


そのなっちゃんに宛てて、僕の「個人講義」という形で送信した、一連のメール原稿があります。

第1回 “種”speciesとseedについて
第2回 野生アジサイ探索記
第3回 ハラン7つの謎・黒島の自然
第4回 「もももももすももももも」は正しいか?
第5回 雲南の奥地に白い野生苺を摘みに
第6回 ジンチョウゲの由来を探る
第7回 ゲンゲと母子草の故郷
第8回 東洋のレタス“麦菜”の不思議
第9回 West meets East

このうちのいくつかは、「あやこ版」で紹介したものの焼き直し。今回は、「野生アジサイ探索記」を改めて「あやこ版」で紹介して行くことにします。「野生アジサイ」については、これまでに何度も“未完成”記事を掲載しているので、内容的に多くの重複が生じることになりますが、ご了解下さい。

野生アジサイ探索記


第一部
■園芸植物としての「アジサイ」の由来(伊豆諸島産の野生種「ガクアジサイ」が西洋で改良され日本に里帰り)。
■有名園芸植物の原種で日本の南西諸島に固有分布し、西洋で作成された後、里帰りしたユリ科の「テッポウユリ」。
■伊豆諸島固有種オオシマザクラを母種のひとつとして、日本で作成されたバラ科の園芸植物「サクラ(ソメイヨシノ)」。
【実際の血縁関係と、学術的な命名(学名、殊に属名)および一般的な呼び名(和名)は、必ずしも一致しないという例を、アジサイの仲間の分類で示した表】。
■南西諸島固有種のマルバサツキを母種のひとつとして、日本で作成されたツツジ科の園芸植物「栽培サツキ」。 
(附:ヤクシマシャクナゲ) 【マルバサツキとトカラ火山列島の話】

第2部
■園芸植物「アジサイ」「ガクアジサイ(栽培)」の原種の一群、「ガクアジサイ(野生)」「ヤマアジサイ」「エゾアジサイ」。
■アジサイの名は付くが、血縁的にやや離れた野生アジサイ「タマアジサイ」と「ツルアジサイ(ゴトウヅル)」。
■中国の代表的な野生アジサイ「アスぺラ(オオアジサイ)」は、血縁上は「園芸アジサイ」や「ヤマアジサイ」と遠縁。
■アジサイと名の付かない野生アジサイ「ノリウツギ」。
■アジサイの仲間ではないアジサイ科の「ウツギ」の仲間と、スイカズラ科の「タニウツギ」の仲間。
■一般にはアジサイの仲間に入れてもらえないが、実は正真正銘の野生アジサイのひとつ「イワガラミ」。
■外観がアジサイに似た、レンプクソウ科の「ガマズミ」の仲間。
(附:北米産の野生アジサイ「アメリカノリノキ(アメリカアジサイ)」)
■装飾花のない野生アジサイ「コアジサイ」。
■アジサイとは別の属とされているものの、実際には「園芸アジサイ」や「ヤマアジサイ」にごく近縁の「ジョウザン」。


緑字:園芸種アジサイやその原種「ガクアジサイ」「ヤマアジサイ」にごく類縁が近い種。
青字:一応野生アジサイだが、園芸アジサイや「ヤマアジサイ」との類縁は遠い。
赤字:アジサイとは全く別の仲間。

第3部
■「園芸アジサイ」や原種の「ガクアジサイ」「ヤマアジサイ」に極めて近縁の、「ガクウツギ」「カラコンテリギ」の一群。

僕にとっての『野生アジサイ探索記』とは、この一群の南西諸島や中国大陸などの各種を探索することであります。具体的には、日本本土(東京都以西)の「ガクウツギ」「コガクウツギ」、屋久島の「ヤクシマコンテリギ」、三島列島黒島~口永良部島~トカラ列島口之島ほか~徳之島~沖永良部島~伊平屋島の「トカラアジサイ」、沖縄本島の「リュウキュウコンテリギ」、石垣島~西表島の「ヤエヤマコンテリギ」、台湾~ルソン島~中国広西壮族自治区北部山地周辺の「カラコンテリギ」、雲南省の「ユンナンアジサイ」の、それぞれの集団の相互関係、および園芸アジサイの原種群「ガクアジサイ」「ヤマアジサイ」や、それに対応する大陸産の野生種ではないかと考えられる「Hydrangea kwangsiensis(広西壮族自治区)」「Hydrangea stylosa(ヒマラヤ東部~雲南省北部」との関連を解明することです。

大半の種や地域集団はすでに撮影し終えているのですが、この仲間の全体像を捉えるに当たって非常に重要な位置付けにある伊平屋島のトカラアジサイは、まだ花を撮影していません(これまで冬や夏にしか行っていない)。今年こそ、花の季節
に行ってみたいのです。ということで、リアルタイムのレポートです。

■探索紀行(2011.4.24-5.10)
伊平屋島2011.4.24-4.29
石垣島2011.5.1-5.2
西表島2011.5.3-5.5
沖縄本島2011.5.7
沖永良部島2011.5.8-5.9
徳之島2011.5.10

■写真集
日本本土(本州中部~九州)産【コガクウツギHydrangea luteo-venosa】(屋久島高地帯産=別変種)
日本本土(本州中部~九州)産【ガクウツギHydrangea scandens】
屋久島産【ヤクシマコンテリギHydrangea grossaserrata】
口永良部島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
三島列島黒島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
トカラ列島口之島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
徳之島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
沖永良部島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
伊平屋島産【トカラアジサイHydrangea kawagoeana】
石垣島産【ヤエヤマコンテリギHydrangea yayeyamensis】
西表島産【ヤエヤマコンテリギHydrangea yayeyamensis】
台湾(合歓山)産【カラコンテリギHydrangea chinensis】
中国(広西壮族自治区北部~湖南省南部=南嶺山地)産【カラコンテリギHydrangea chinensis】
中国(雲南省西部=高黎貢山)産【ユンナンアジサイHydrangea davidii】
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
沖縄本島産【リュウキュウコンテリギH.liukiuensis】

次回からスタートします。









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