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場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

ライダータイム龍騎の手塚と芝浦の件と井上敏樹

2019年04月10日 | 特撮

EPISODE 2の例の衝撃シーンのことだけど、龍騎ライダーの中ではあの二人が特に好きだった自分はショックだった。なんてことしてくれたんだよと思った。
芝浦はもともと出番が少なくて掘り下げの薄かったキャラだからまあいいとして(それでもまあまあ辛かったが)、手塚にあんなことさせるなよと。

今は冷静になってきたのでこの件について少し考えてみようと思う。

性指向のことについて。元々同性愛者じゃないキャラを勝手に同性愛者に改変した、ときっと言われたりするだろうけどそれは本当にそうなのか。
TVSPの手塚には彼女がいたけど、本編では回想シーンなんかを見るに斎藤雄一は親友というよりは本当は恋人だったんじゃないかとも思えた。芝浦には性指向がはっきりわかるような描写はなかったと思う。TVSPで女の子の取り巻きに囲まれてたから異性愛者のはず、みたいなことも言われているが、よく見ると取り巻きの中には男の子もいるんだよね。だから勝手に「改変」したというのは当てはまらないんじゃないだろうか。
本来異性愛者である人間でもああいう世界に閉じ込められて極限状態になったらああなることもあり得ると思う。あの描写だけじゃ本来の性指向がなんなのかはわからないんじゃないかな。そもそも同性愛者だったとして何が悪いんだ。

ベッドシーンだけじゃなく焼き肉シーンで人を刺した芝浦の姿も結構衝撃的だった。芝浦は嫌な奴だしまあまあ悪い奴だけど、生身の人間を殺せるような奴ではないと思っていたので。
私は本編芝浦の、大口叩いてるけど実は人を殺せるような度胸もなさそうな、どこかに甘さが見え隠れしているところが好きだったんだよな。あの殺人ゲームでも実は死者は一人も出ていないし、真司のカードデッキを手に入れても脅迫のネタに使ってきただけだったし、本編の芝浦は人を一人も殺していなかったのに。一応同じ「悪役」括りになってるけどそこが浅倉や東條や須藤とは違っていたはずなんだが。

これを単に歳を重ねたことによる変化と捉えることもできるけど、他の可能性もあるかな。余裕そうに振る舞ってたけど実は内心ものすごく恐怖を抱いていて、そのせいでちょっとおかしくなっていたとか。
手塚とヤっちゃったりヤンデレ化してしまったのもそういう状況でなにか縋るものが欲しかったからなんじゃないかな。退屈しのぎの娯楽のつもりだったのかな、とも考えたけどシザース君に「触んなよ」って言ってたことから類推すると結構潔癖っぽいから違うよな。

こうやっていろいろゴチャゴチャ書いといてアレだけど、この件については考察しても無駄なんだろうな。ただ井上敏樹が自分のやりたかったシチュエーションに無理やり既存キャラを当てはめてしまっただけだろう。整合性なんか多分考えていない。だからキャラクターについて考察するよりも井上敏樹の頭の中について考察したほうが有意義だろう。やらないけど。

そういうわけで、手塚は元々親友のことがなかったらああなるような人間だった、って話には私は否定的だ。手塚は井上敏樹にとってはすごく動かしにくくて扱いに困るキャラなんだと思う。だからTVSPでは序盤に消されたし今回は性格を変えられた。
あの手塚は井上敏樹バージョンの手塚であって本来の手塚は本編の手塚、全くの別物、と切り離して考えれば済む。敏樹のことは嫌いでも手塚のことは嫌いにならないでください。
別物として考えるなら、私は第一話の裏切っておいて平然と「普通のこと」と言い放つ手塚といきなり人にナイフぶっ刺す手塚はメッチャ好きだったので、このキャラを最後まで貫いてくれればなんの文句もなかった。「一緒に死んでくれ」とか鬱陶しいことを言い出したり、記憶を取り戻して後悔するような描写がなければね。

芝浦に関してはそうもいかないのが辛いところかな。元々井上敏樹が生み出したキャラだから。
と言うか井上敏樹は芝浦が好きなんじゃなかったのかよ。それにしては扱い酷くない? と見た直後は思っていたのだが、よーく考えてみると今回の芝浦ってあれはあれである意味おいしいポジションだったんだよな。存在感はものすごくあったよね。主役コンビや浅倉すら食ってしまうくらいに。
しかも今回はガイ強かった。コンファインベントを初めて有効活用してライアにタイマンで勝利するし。最期も今まででは一番まともだったんじゃないかな。生身で消えられたしね。
そう考えるとやっぱり気に入っていたというのは本当なのかな? 本編での扱いと比べるとかなり優遇してもらったと言っていいのかも。

井上敏樹の趣味でどうしてもあの中の誰かにベッドシーンをやらせたかったのなら、芝浦は割と妥当な人選だとは思う。これまでの掘り下げが少なかった分一番自由に動かせるし、人気がないから見てショックを受ける人も少ない。
だから芝浦と若い新キャスト(例えばシザース君とか)にでもやらせておけばよかったんだよ。そのほうが多分視聴者の傷もずっと浅くて済んだ。それなのになんで手塚のことを巻き込んでしまったんだ敏鬼。


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「仮面ライダー龍騎」キャラクター別感想③(手塚・芝浦)


「RIDER TIME 仮面ライダー龍騎」EPISODE 2 感想

2019年04月07日 | 特撮

ベッドシーンがあると聞いていたのである程度の覚悟はしていたのに、想像していたよりももっと恐ろしいものを見せられてしまった。
本当にこれ、事前にアナウンスしといてくれて良かったよ。いきなりこんなもん見せられたら頭真っ白になる。

シザース君にナイフが刺さってるシーンは、予告で見た時点では刺したのは手塚で芝浦は驚いてちょっと引いてるのかと思った。で、今回は手塚のほうがやべえ奴なんだろうなと。だから平然と追撃したうえそのナイフで肉食ってる芝浦に驚愕した。芝浦がここまでヤバい奴ってイメージ、私にはなかったんだがな。ただの中二病のクソガキとして見てたのに。

あの焼き肉シーンだけでも十分性的だったし、台詞だけでもデキてることが十分伝わってきたのでベッドシーンなんていらなかったな。事後っぽいシーンだってあったんだし、それで事足りたよ。

ベッドシーンだけじゃなく、ヤンデレと化した芝浦の姿もインパクトありすぎだった。芝浦ってもっと冷めてて一人の人間に執着するようなタイプじゃないと思ってたのに。
正直に書くと、こんな芝浦の姿は見たくなかった。本当にキツかった。こういうのは東條でやってくれよ。東條だったら「平常運転だね」で終わるし大した衝撃もなかったのに。そう言えば、東條をあんなふうにしたのも井上敏樹だったんだっけ。

手塚に関しては、今回の強キャラ感のある手塚、最高だなと思ってたんだよね。本編の手塚も好きだけどこっちの手塚もいいなって。シザースを刺すシーンの手塚の冷酷さにいい意味でゾクゾクしたのに、ベッドシーンあたりから急に弱々しい感じになってしまったのがすごく残念だった。なんで芝浦に押し倒されてるんだよ。せめてそこは逆にしてほしかった。
記憶を取り戻して元の性格に戻るのもなんだかな。本編の手塚とあの手塚って連続性があったのかよ。別物だと思って見てたのに。親友のために頑張っていたあの手塚が、記憶を失ったらいきなり人を刺した後何事もなかったように食事を続けるような人間になるのかよ。それはちょっと……。それと、本編の手塚は浮世離れしていて性欲なんかとは無縁に見えたのに、あれと同じ人間にあんなことをさせるのかよ。
手塚は最後まで超然と構えていてほしかった。そして悪を貫いて、もっと長く生きて芝浦も浅倉もぶっ殺すぐらいの強さと狡猾さを見せてほしかったんだが、夢が大きすぎたようだ。
逆に芝浦にはもう少し弱さを見せてほしかったな。執着心じゃなくて恐怖心方面の。私の中では芝浦って強がってるだけで本当はヘタレのイメージだったから。

手塚と芝浦っていつも短命だな。今回くらいは浅倉より長生きしてくんないかなと思ってたんだけどかなわず。一條さんはサスペンスドラマの中だと大体最後まで生き残れるのにね。こうなったら吾郎ちゃんに浅倉を倒してほしい。


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「RIDER TIME 仮面ライダー龍騎」EPISODE 1 感想

2019年03月31日 | 特撮

ネタバレ。

ライアが文字通り嘘吐き(=liar)になっていた。

本編の手塚好きだけど、こういう手塚もいいと思う。悪役の手塚、前から見てみたいと思ってたし。手塚役の俳優は悪役のほうが向いてると思ってたし。
ただまあ、手塚のことを聖人か何かだと思っていたファンにとっては多分辛い内容だったよね。

龍騎の話だけあって、容赦なくバンバン人が死んでいくなこれ。真司と手塚の仲間だった敬語メガネくん(名前は忘れた)、ちょっと好みだったのにあっさりやられてしもうた。ただメガネくんがエビルダイバーに食われたシーンでも血がブシャーとか肉片が飛んでくるとかはなくてただシュワシュワ消えるだけだったところを見るとグロ要素は抑えめっぽいので、そこは救いかな。

ここまでの悪行を働いてしまったら、手塚は(あと芝浦も)悲惨な最期を迎えるしかないね。あんなに信頼を寄せてくれていたメガネくんを裏切って殺した罪は重いぞ手塚。
でも浅倉よりは長生きしてほしい。できれば二人で浅倉を倒してほしい。

手塚と芝浦と言えば、キャストインタビュー記事に出てきて物議を醸した「めくるめく世界」というのはベッドシーンのことだったというのが昨日わかった。今週は出てこなかったので来週かな?
方向性については大体の察しはついていたけど、ほのめかす程度の描写なのかと思ってた。まさかそんなに直接的なアレがあるとは。ちょっと動揺してしまった。

そういう描写があるのはまあいいとして、手塚ってそういう生々しいイメージがないんだよな、とは思っていた。浮世離れした感じだから。でも今回の悪い手塚に昔は微塵も感じなかった色気を感じたので、まあこの手塚だったらベッドシーンあっても違和感はないかなと思えた。
芝浦はこれで強烈なインパクトを残しておけばイメージがガードベントから別のものに書き換わるかもしれないのでそれはそれでいいかな。問題は手塚のイメージまで変わってしまうかもしれないことなんだが。

いろいろあったのに、ほぼ手塚のことしか書いてない感想になってしまった。でもまあいいや。きっと「めくるめく世界」に気を取られすぎたんだ。本当にそういうアレだったらと思うと怖くて胃がキリキリしてくるんで、誤解であってほしい。実は健全なシーンなのを見て安心したい。


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「仮面ライダー龍騎」復活の話

2019年03月24日 | 特撮

「仮面ライダージオウ」のスピンオフ作品として「仮面ライダー龍騎」が復活して、しかもメインライダー二人+浅倉の他に手塚と芝浦と吾郎ちゃんも出るようだ。
手塚はともかく芝浦は多分一般的に意外な人選だと思われるんだろうが、私はそんなに驚いていない。脚本家が井上敏樹と聞いたときから芝浦が出る可能性は十分あると思っていた。井上敏樹は芝浦のことを気に入っていたらしいので。それに一條俊が子供にライダーベルトを買ったという内容のブログを書いていたという話を聞いて、これは多分スピンオフに出る前振りだったのではと予想していた。
それより芝浦が出るのに北岡と東條が出ないことのほうが驚いたかな。北岡は病気で死んでいるのか小田井涼平が忙しいかどちらかなんだろうけど、東條はどうしていないのかな。ガイのコンファインベントとタイガのリターンベントの応酬が見たかった。

芝浦好きだけどまた見たいかどうかは微妙、みたいなことを前に書いた記憶があるけど、こうして現実になってみるとやっぱり嬉しい。手塚も好きだったから嬉しいし、蓮とゲイツの共演が実現したことも嬉しい。
彼らには平和に暮らしていてほしかったとか、芝浦が悲惨な死に方をするのをこれ以上見たくない、という複雑な思いはある。でもそれはそれとして。

ゲイツは蓮に似てると散々言われていたし、私も一話を見た時点から似てると思っていた。正直顔はそこまで似ていないと思うんだけど髪型、声、表情、雰囲気、性格、立ち位置など似てる要素がすごく多いんだよね。最新フォームのゲイツリバイブ疾風がネーミングもデザインもナイトサバイブに似てるのは多分それを意識してのことなんだろうな。

期待してる人は多いみたいだけど、ガイが王蛇に盾にされる展開を繰り返すのはバカの一つ覚えみたいなんでやめてほしい。あの回の脚本は井上敏樹じゃなくて小林靖子だったから大丈夫だと思いたいが。
ガードベントってネタにするような特撮オタクのノリ、嫌いなんだよね。ついでに書くと(首の骨が折れる音)ネタも嫌い。人の死ぬところを面白がるなよ。

少しだけ悲しかったのは、一條俊が俳優をやめたと思っていた人や、龍騎以来初めて見たという人を観測してしまったこと。
なぜだ。サスペンス結構出てるのに。「おみやさん」ではずっとレギュラーだったのに。去年だって「遺留捜査」に出てたし。ゲストだけど結構出番の多い役で。(今年じゃなくて去年ってのがアレだけど)
観測範囲が狭くてほとんど特撮ばっかり見てる人か、サスペンスの類を一切見ない人なんだろうな、と思っておくことにする。


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仮面ライダーライアとガイの役割チェンジについて

2018年05月03日 | 特撮

「仮面ライダー龍騎」の初期設定では手塚の高野八誠が悪役、芝浦の一條俊が主人公の味方サイドの役だったらしい。ライアのデザインが悪役っぽいのはその名残なんだとか。
手塚がガイ、芝浦がライアに変身する予定だった説も誰かが流しているのを見たことがあるけど、それは多分その人の勘違いかな。変身するライダーはそのままで、役割が初期設定と異なるんだと思う。

初期設定ではしっくりこない、手塚を味方、芝浦を敵に変えて大正解だった、みたいな意見は何度か見た。でもそれは、こっちバージョンの完成品しか見ていないから言えることなのでは。
私はむしろ、初期設定のほうが役者の持ち味には合っていた気がする。特に手塚は。

顔立ちといい醸し出す雰囲気といい、一條さんより高野さんのほうがずっと悪役向きだと思う。もし設定を変えていなかったら、手塚は浅倉とも東條とも須藤刑事とも違う、ミステリアスで魅力的な悪役になれただろう。だから役者を見て悪役から変更したという脚本家の感覚は、私にはあまりわからない。意外性を狙ったというわけでもないようだし。

私は手塚が好きだけど、それは見た目・雰囲気の悪役っぽさと中身とのギャップによるところが大きい。最初は手塚のことを信用できなくて、だからこそ本当に味方だとわかったときの嬉しさがあった。
余計な情報を入れずに見られたのが良かったんだな。手塚がいい奴だとネタバレなんかで最初から知っていたとしたら、多分好きにはならなかっただろう。これは吾郎ちゃんについても言える。

一條さんに関して言うと、人をイラッとさせる生意気そうな表情を作るのが実に上手いけど、顔立ち自体には悪役っぽさは皆無だ。他のドラマで見ると好青年役でもしっくりくるし、高野さんのような怪しい雰囲気は一條さんにはない。

芝浦役をやっていた役者が好青年役で出ていると違和感があるとか、合っていないとか言う特撮オタクを見たこともある。でもそう思ってしまうのは役者を特撮で演じたキャラクターのイメージで見続ける特撮脳だからなんじゃないかな。
特撮で正義の味方をやっていた役者が悪役を演じるとショックだとか、特撮で嫌な奴を演じていた役者が他で好青年を演じると違和感があるとか、なんでも特撮基準で考えている人を見るとなんだかなあ、と思ってしまう。キャラと役者の区別があまりついていないんじゃないかと、ちょっと心配になる。

こういう人が一定数いるから、憎まれ役を演じる役者ってどうしても損するよな。中には、自分がそのキャラクターに嫌悪感がある=役者の演技が下手、みたいな飛躍をする人までいるし。上手いからこそ憎たらしく感じられるのにね。
前に芝浦の演技を棒読みと評している人を見て驚いたことがある。そりゃもちろん編集長役の津田寛治さんとかと比べたら下手だけど、若手出演者(北岡、浅倉等のアラサーも含む)の中では一番上手いと思うんだが。

少し話が逸れてしまった。結局何を言いたいのかというと、悪役の手塚と素直でいい奴な芝浦も見てみたかったな、というだけのことなんだけど。


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