少し早めに行ったつもりだったのに二階席はほぼ埋まっていて、三階で見る羽目になってしまった。それだけこの大会の注目度が高いということなのか、関係者席が多すぎるせいなのかどちらなのかはわからないが、まあ仕方ない。
体操の試合って、面白いけどいろんな種目が同時進行で疲れる。特に今回なんか男子も女子も一緒だったから。
最大10人の選手が一斉に演技している状況って、なかなか慣れないな。せめて男子と女子別々にやってくれたら見られる選手増えるのに。生でもテレビでも。
どこを見ていいか迷う状況だったけど、とりあえずテレビで放送されなさそうな選手を中心に見てみた。そのため内村選手・白井健三選手・加藤選手の演技はほとんど見ていなかった。
齊藤選手のブレットシュナイダーはしっかり見届けた。そして16点という、ものすごい点数。声援もすごかった。
長谷川選手の鞍馬と鉄棒の演技も見られた。
齊藤選手や田中選手の鉄棒も素晴らしいんだけど、個人的に日本選手の中で一番好きなのは長谷川選手の鉄棒なんだよね。珍しくヴィンクラーを実施してくれるところとか。
鞍馬では冒頭(だったと思う)に開脚旋回をやったりして、ド派手で素敵だった。15.45という高得点で、素晴らしい演技だったんだけど、見ている人は少なかったかもしれない。たしか神本選手の平行棒と同タイミングだったから。
鞍馬の演技はダイナミックで華があるし、演技後のパフォーマンスもすごいし、長谷川選手はエンターテイナーだなと思う。魅せるスポーツだから、こういう選手はやっぱりいたほうがいい。
鞍馬は少し前まで日本の弱点種目と言われていたような気がするけど、得意な選手が増えたな。この大会でも15点台半ばを出す選手が複数いた。
あと、一時期実施する選手がほとんどいなくなっていた開脚旋回が増えたように感じた。開脚旋回は入っていたほうが絶対見ていて楽しいので、これが気のせいでなかったら嬉しい。
最終結果。
女子の優勝は村上選手。2位の寺本選手とは僅差だった。
村上選手が優勝を決めた床の演技は素晴らしかった。技だけじゃなくて音楽との調和もバッチリで。それに力強かった。
村上選手は髪を切ってから見た目にすごく個性が出たな。似合っていてとてもいい。ショートカットの女子選手は珍しいので、自然と目が行く。
男子の優勝はもちろん内村選手。それも九連覇。本当にすごい。インタビューによると今回はミスが多く、本人は満足していないようだったけど。
内村選手の優勝は当然として、驚かされたのは白井健三選手の結果。まさか2位になるとは。スペシャリストというイメージが強かったのに。総合順位が決まった瞬間の、内村選手の驚きようも印象的だった。
3位が加藤選手、4位が齊藤選手。齊藤選手の4位もちょっと驚いた。鉄棒すごかったもんね。
地味に嬉しかったのが、今林選手の7位。得意種目(多分)の鞍馬では15.4点という高得点だった。
2012年の全日本種目別選手権の鞍馬での優勝で存在を知って、それからちょっと注目して見ていたんたけど、あれ以来目立った活躍を見せていなかった気がする。なんとなく大学を卒業したら引退するものだと思ってたから、こうしてまた見られて嬉しかった。
テレビ放送は、大分遅れたけど金曜日にチェックした。
内村選手は、本人がインタビューで言っていたとおり、跳馬と平行棒ではらしくないミスがあった。それでも余裕で1位になれちゃうあたり、やっぱり実力が他とは段違いなんだな。
神本選手の平行棒、齊藤選手の鉄棒は放送してくれた。亀山選手の鞍馬は、一応映ったもののダイジェスト。世界選手権金メダリストでその日の最高得点だったのにこの扱い……。
あとは、長谷川選手の鞍馬とか鉄棒とか、欲を言えば今林選手の鞍馬なんかも放送して欲しかったな。いい演技だったのに。テレビで映してくれる演技ってものすごく限られるよな。やっぱり会場に見に行って正解だった。
まあスペシャリストの演技が見たいなら種目別選手権があるので、そっちに期待しておこう。